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ギルチェは、後悔していたでしょう。
自分の気持ちをちゃんとジャンヒョンに伝えなかったことを。
布団の中で泣きました。
ジャンヒョンが他の朝鮮人と同じように処刑されなかったのは、リャンウムのおかげだったようです。
以前、リャンウムの歌で心を動かされたホンタイジが、今回もリャンウムの歌声を耳にし、ジャンヒョンの事を思いだしたようですね。
で、呼び出したのです。天然痘の一件を確かめるために。
ジャンヒョンが、全てをヨンゴルテに話してあると言ったため、ホンタイジはヨンゴルテにジャンヒョンが間者かどうかを尋ねました。
ヨンゴルテは、間者ではないと答えました。
そうじゃないと、間者の疑いがある者を、これまで使っていたことになり、それはヨンゴルテ自身が疑われることになってしまうからでしょう。
ジャンヒョン、流石です。咄嗟にそんな手を思いつくなんて。
ヨンゴルテは、ジャンヒョンを殺すことが出来なくなりました。信じたわけではありませんが。
ジャンヒョンに、間者ではない証拠を示せと言いました。その方法は、逃げた朝鮮の捕虜を捕らえるということ。
その頃、捕虜を捕まえてお金を稼ぐのを生業としている輩もいました。
ジャンヒョンたちは彼らと競うように捕虜を捕まえました。
同じ朝鮮の民を捕まえる事を、ジャンヒョンは決して喜んでしたわけではありません。
葛藤し、苦しみながらも、ヨンゴルテたち清の者に疑われないために命令に従っていただけです。
せめて、捕虜たちを必要以上に傷つけないように捕らえることだけを気を付けていました。
捕虜の中に、以前からジャンヒョンと親しくしていたヤンチョンもいましたが、まだ再会出来ていません。
ジャンヒョンの働きを、ヨンゴルテは満足そうに見ていました。
ジャンヒョンから賄いをもらい、徐々にヨンゴルテは取り込まれていってます。
ジャンヒョンは着実に清で力と財力を蓄えていきました。皇室に賄賂を贈る事で、地位も確立して行きました。
しかし、つまらないと思いました。
ギルチェに会いたいと、思い続けていました。
世子は、ジャンヒョンの動きを聞き、自分や朝鮮、そして王を清に媚びて生き延びようとする卑怯なモノに貶めたと思いました。
ジャンヒョンを呼び出し、叱りつけました。
国の両班ですら、仁祖が無能だから敵に頭を下げたと馬鹿にし、出仕も怠るようになっていると聞いていましたからね。
誰も、仁祖が悩み苦しみながらも民のこと、国の事を考えているということを分かっていないと怒りをジャンヒョンにぶつけました。
ジャンヒョンは言いました。王が無能だから戦いに負けたのではないと。
ホンタイジたちは、生きるためなら、全てを投げうつ者たちなんだと。生きるためなら、兄弟や息子、妻を殺すのも厭わない者たちなんだと。
だから、世子の命など、何の躊躇もなく奪ってしまうかもしれないんだと。
だからこそ、皇室に繋がりを作っておくことが重要だと言いたかったのでしょう。
「卑屈にならず、大いなる勇気をもって敵を直視し、大胆に生きるべきです。生き延びて、良き日を迎えねば。」
世子は、まだまだ自分の考えが浅いと思い知らされたようです。
これ以降、世子は堂々と清側と対峙するようになりました。
言葉も勉強するようになりました。
世子が堂々と役割を果たしていることを聞いた仁祖は、喜んでいるのかと思いきや、清にすり寄っていると言う捉え方をしたようです。
世子の必死の思いが、仁祖に伝わっていません。
ギルチェたちは、食べるモノにも事欠くようになっていました。
ウネは大切にとってあった親の形見の服も売りました。が、ほんの少しの麦にしかなりません。
そんな時、ギルチェはク武官に再会しました。
ク武官は鍛冶場を持っていました。代々受け継いできたモノでした。
武官は自ら武器を用意しなくてはいけなかったようです。
しかし、その頃、清に武器を造る事を禁じられてしまっていて、仕事がなくなった職人たちは手持無沙汰に過ごしていました。
それを見たギルチェは、戦いで奪われた真鍮の食器を造る事を思いつきました。
気の荒い職人をまとめる事なんて両班のお嬢さまに出来るのかと言われましたが、ギルチェは出来ると言い切りました。
当時、金や銀と違って、銅銭は二束三文の価値しかなくなっていました。
まだ綿布の方が価値が高かったのです。
ギルチェは、まず、ク武官から貰った綿布を、銅銭と交換する商売を始めました。
それによって集まった大量の銅銭を元に、職人たちに真鍮の器の制作を指示したのです。
ク武官は最初反対しました。
まだ生活に困っている民が、そんな高価な真鍮の器を買うはずが無いと。
しかし、ギルチェは両班だからこそわかる気持ちを説明しました。
両班の女性は、祭祀を重んじるので、戦時中真鍮の器を奪われた今、粗末な器を使うしかない状況を悲しく思っているに違いないと。真鍮の器を手に入れるためには、持って逃げた装身具を売る事も厭わない筈だと。
ギルチェは職人たちに陰口をたたかれながらも、自分も必死になって働きました。
煤で顔が真っ黒になっても、気にしませんでした。
そんなギルチェの姿を見て、ウネもじっとしてはいられず、手伝いました。
やっとのことで作り上げた真鍮の器なんですが、売りに行ったパンドゥネの夫が賊に騙されて全て奪われてしまいました。
悔しくてたまらないギルチェは、パンドゥネの夫にその者たちの居場所を聞き、押しかけて行きました。
しかし、既に売り払われていて、一つしか残っていません。
おまけに、男たちに襲われそうになってしまいました。
助けてくれたのは、ク武官。
ギルチェはそれでも諦めませんでした。
その一つの器と、ウネの父の祭祀のために残していた器で商売しました。
両班の奥様に会い、装身具と引き換えたのです。
そして、その装身具を妓楼で妓女たちに売りました。
ギルチェは、両班のお嬢さまというプライドも捨てました。誰に何と言われようと、陰口をたたかれようと、なりふり構わず金儲けをしたのです。
惚けてしまった父はもう頼りにならず、幼い弟を立派に育てなくてはいけないし、妹もちゃんとした支度をして嫁がせなくてはいけないと思ったからです。
機転の利くギルチェは、清の人が生姜を高く買っていると知ると、作り手のいなくなった生姜農家から畑を借りて生姜を作り、高く売りました。
そのおかげで、ウネたち家族は勿論、職人にもお給金としてお米をたくさん分けてあげる事が出来ました。
もう、ギルチェのことを悪く言う者はいなくなりました。
ギルチェの手腕を高く評価し、ついて来てくれるようになりました。
ク武官は、すっかりギルチェに魅了されてしまいました。
両班の娘なのに、見事な手腕で家族を救い、商売まで繁盛させているのですから。
ギルチェは、ウネと共に、聖人とあがめられる儒者チャン・チョルを訪ね、ヨンジュンを釈放するために力を貸してほしいと頼みました。
最初は、無理だと突っぱねていたチャン・チョルですが、2人の必死な態度と、ヨンジュンの信念を知り、動きました。
仁祖の元には、ヨンジュンを釈放してほしいと言う嘆願書が多く届けられるようになりました。
ヨンジュンは釈放されました。
ヨンゴルテは、まだジャンヒョンが間者かもしれないと言う疑いを捨てきれていません。
ただ、役に立つ者だから、捨てられないでいるのです。
が、初めてヨンゴルテも誠意を示しました。
世子が仁祖を見舞う目的で朝鮮に行くことをホンタイジに進言したようです。
朝鮮では、家臣たち一同が大喜びでこのニュースを聞きました。
ところが、仁祖はまた一人ひねくれた受け取り方をしてます。
世子が帰国する間、どうも元孫が代わりに清に行かなくてはいけないようです。
それを不満に思っているのです。
おいおい・・・
ク武官がギルチェに求婚しました。
が、ギルチェは、聞かなかったことに・・・と一旦断りました。
ク武官は、ギルチェがジャンヒョンを想っている事を知っています。死んだと分かっていても、忘れられないでいることを。
ジャンヒョンが世子と一緒に帰国して来ました。
ギルチェと約束した美しい靴をたくさん持って。
しかし、ジャンヒョンがギルチェの元を訪ねた日は、なんと、ギルチェとク武官の婚礼の日だったのです。
見間違いかと思いました。
しかし、花嫁と言われたのは、確かにギルチェでした。
ジャンヒョンとギルチェ。
呆然と見つめ合いました。
涙がこぼれそうです。
泣けます、ホント。
ずっとすれ違うの
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