

「彼女のお父さんは家に帰ってきましたか」
先日、新潟市砂丘館で開催されていた写真展を鑑賞した後、「新潟市歴史博物館みなとぴあ」を訪れました。
「新潟市歴史博物館みなとぴあ」で開催されていた企画展「こどもたちがみた戦争とくらし」を見るためです。
内容は、日本が戦争まっただ中だった時代を、子供たち向けに企画展示する内容です。
そのため、展示している写真などは、子供たち向けに低い位置へ展示されていて、書かれている文字も難しい漢字は使っていませんでした。
だけど、大人が見ても考えさせられる内容でした。
「三つ子の魂百まで」といいますが、子供の頃から学校などで、展示されているような方法で、軍国少年・少女になる教育を受けていれば、国のために喜んで犠牲になる国民が作られて行くのが頷けます。
最後は、戦争が立ちゆかなくなっても、戦争を止めようとせず、子供たちにあのような酷い生活をさせるに至った事は心が痛みました。
冒頭の「彼女のお父さんは家に帰ってきましたか」は、ある展示コーナーに書かれていた内容です。
それは、子供のお父さんが兵隊に招集されて、生きて帰ってきたかという問いです。
途中で、家族でお父さんに面会に行った写真が展示されていたので、命は助かったのかなと思いました。
だけど、展示を最後まで見て行ったら、国からの戦死公告(この言い方が正確なのかは分かりませんが)が展示されていました。
そう、彼女のお父さんは、戻って来なかったのです、それも2年も前に戦死したのに、戦死公告は死亡してから2年後に送られてきていました。
召集令状は見たことがあったのですが、戦死公告の本物は初めて見ました。
紙切れ一枚で招集されて、戦死したらやはり紙切れ一枚で通知がくるとは残酷です。
企画展は、戦争に賛成とも反対とも確定的に言っていません、展示をみて自分で考えて欲しいという内容に感じました。
あの、戦死公告という残酷な結末を見て、子供たちは何を感じたのでしょうか。
