Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

益田ミリの本 3 冊

2007-06-10 21:30:50 | 読書
「上京十年」幻冬舎文庫 (2007年6月) 買いました.
カバーの紹介によれば
「OL時代に貯めた200万円を携えいざ東京へ.イラストレーターになる夢に近づいたり離れたり,高級レストランに思いきって出かけ初めての味にドギマギしたり,ふと老後が不安になり相談窓口に駆け込んだり,そして父から毎年届く御中元に切なくなる...」

中日新聞連載中の「明日のことはわかりま川柳」の文庫化だそうだ.随筆が数ページあると
『宅配便用紙の父の字じっと見る』
とか
『故郷は捨てたのではなく保存した』
とか,川柳がイラストつきで添えてある...というのが繰り返される構成.


彼女の本は他に 2 冊持っている.どちらもイラストつきの5・7・5をつないでいくとストーリーが見えてくるしかけ.20 代の
「それが私だもん」春陽堂 (1997)
は,
『料理くらいしろと言うバカお前やれ』
『親が金あるのはわかったアンタ誰』
と,とにかく威勢がよい.


その 5 年後の
「こんな気持ちが恋だった」春陽堂 (2002)
になると
『気があうねバカねわたしが乗せ上手』
『もう大人になるたのしみもないなんて』
と,ほろ苦い.

最新の「上京十年」はハードカバーの2冊に比べると気合いが入ってない.随筆で川柳が水増しされた感があるが,それはそれで著者のイメージが伝わるところがおもしろい.前のに比べると生活臭がただよう.こういう随筆ってほんとのことを書いているんだろうか.
イラストは 3 冊全部タッチが違う.
「ミリ」という名前からは小さくカワイイ人を連想するが,ほんとはどうなの.

コメント (5)
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