Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

愛おしい骨

2011-01-17 09:45:40 | 読書
キャロル・オコンネル 著, 務台 夏子 訳 創元推理文庫 (2010/09)

へんてこなタイトルだが,原題は Bone by Bone.宝島社「このミステリーがすごい2011」の海外部門ベスト1.
似たような年刊誌?には,ミステリマガジン編集部「ミステリが読みたい! 2011」,探偵小説研究会 「2011本格ミステリ・ベスト10 」などがあるはずだが,当地の書店には今年はなぜか「このミス...」しか置いてない.

海外のミステリは重厚長大で,読むたびに肉食人種の作と実感する.とくに,この小説に登場するカップルの片方は肉食女子そのもの.この小説の登場人物は全部ヘンなんだけど.
もうひとつ,アメリカの小説でたびたび感じることでもあるが,あちらの警察ってこんなにいい加減なのかな? ということだ.

海外のミステリは...と書き出したが,これはミステリなのかな.終わった思った後で犯人が明らかになるあたりは,たしかにミステリなんだけど,ミステリのフレームを借りた普通の小説という感じがする.解説(川出正樹)には「ミステリであることによって豊饒な小説と成りえた稀有(けう)な逸品」とある.
読みやすく,面白く,読後感も良かったが,豊饒かどうかは分からない.この解説が「愛」を連発するのが読んでいて面映かった.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

reading

/Users/ogataatsushi/Desktop/d291abed711d558e554bf7af66ee57d7.jpg