ハルキ文庫 (2010/11).上下2分冊.
単行本が出た 2008 年にはかなり話題作になった誘拐ミステリ.いかにも職業作家によるもの という感じで,読んでいる間は引っ張られる.ただし,読んだ後は,前半・後半で一貫性がないのにひっかかった.
原作はいくつかの地方新聞に連載されたということ.執筆開始時に荒っぽいデッサンはあったのだろうが,連載中にいくつか路線変更があったような感じ.怪しい登場人物は (ヒロイン?も含めて) 正体不明のままで,また いかにも思わせぶりな記述が,解決されずにそのまま終わってしまったりする.
単行本化にあたって加筆修正したとあるんだけれど.
描写は緊迫感にあふれているが,こういうストーリーならもっとおもしろおかしく,たとえぱ泡坂の「妖盗S79号」みたいな書き方のほうが楽しかったんじゃないの.とくに,手品みたいな最後の章を読んで そう思った.
単行本が出た 2008 年にはかなり話題作になった誘拐ミステリ.いかにも職業作家によるもの という感じで,読んでいる間は引っ張られる.ただし,読んだ後は,前半・後半で一貫性がないのにひっかかった.
原作はいくつかの地方新聞に連載されたということ.執筆開始時に荒っぽいデッサンはあったのだろうが,連載中にいくつか路線変更があったような感じ.怪しい登場人物は (ヒロイン?も含めて) 正体不明のままで,また いかにも思わせぶりな記述が,解決されずにそのまま終わってしまったりする.
単行本化にあたって加筆修正したとあるんだけれど.
描写は緊迫感にあふれているが,こういうストーリーならもっとおもしろおかしく,たとえぱ泡坂の「妖盗S79号」みたいな書き方のほうが楽しかったんじゃないの.とくに,手品みたいな最後の章を読んで そう思った.