Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

「ポピュラー音楽」と「真面目な音楽」

2011-07-13 08:30:18 | 新音律
先日読んだ「響きの科楽」の一部.
この本 - ジョン パウエル, 小野木 明恵 訳「響きの科楽」早川書房 (2011/6/10) - は,著者が勝手な蘊蓄を傾ける部分がおもしろい.ただし,以下は私的フィルターを通した抜粋なので,興味のある方は原文をお読みください.



ポヒユラー音楽は
・おぼえやすい.
・すぐ夢中になれる.
・30 回から 40 回聴いたらすっかり飽きがくる

真面目な音楽 = クラシック音楽ではメロディなどの題材の使い方が慎重でけちけちしている.作曲家はふたつかみっつのメロディを 10 分から 100 分かかる作品の土台に使おうとする.

長い曲を聴く体験は,進行方向に転がして広げられ,自分の後方で巻き上げられる,模様の描かれた絨毯の上を歩くようなものである.歩くにつれ,新しい模様や絵が現れ,そのうちのいくつかが記憶に残る.虎の絵を見た数分後に虎の尾の先が見えてくれば,期待を満足させることができる.虎の尾と思って蛇だったらびっくりする.
曲を何度も聴いて理解が深まると,驚くことは少なくなり,絨毯の全体像がよく見えてくる.さまざまな目印に気づいてたくさんの喜びを味わうことができる.

熟練の作曲家の行うことは,期待感をもたせてから,それを満足させる,じらすかす,あるいは裏切ること.
長い曲にはこうした手法が使われているために,最初からすぐに好きになることは少なくても,聴くたびにどんどん印象が良くなって行くものである.



以下は感想.
コルトレーンの長尺ソロなどは,もしかしたら真面目な音楽の典型だろうか.作曲家が長時間,あーでもない,こーでもないとやるところを,コルトレーンは実時間でやる.試行錯誤を目の当たりにするわけだから,聴いてすぐ分かるわけがない.
でも,何回か聴けば見えてくる.

しかし,どんな真面目な音楽でも,30 回も 40 回も聴いたら飽きると思うなぁ.

「ポピュラー音楽」と「真面目な音楽」の分類にはやや抵抗を感じるが,ま・いいか.
ところで.「真面目な」は原文の英語では何だったんだろう.serious かな?



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小方・高田・中川・山本 著
「視て聴くドレミ - フーリエ音楽学への招待」大阪大学出版会(2013/03).

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