Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

アガサ・クリスティ「愛の探偵たち」

2011-07-21 09:19:20 | 読書
へんなタイトルがひっかかって,電車の中で読むべく図書館で借用.
中身は短編集.原題は Three Blind Mice and Other Stories.
宇佐川晶子訳.ハヤカワ文庫 (2004/07).

Three Blind Mice で思い浮かべるのはジャズ LP だが,こちらに収録の「三匹の盲目のねずみ」は演劇史上最大のロングランを記録した「ねずみ取り」の原作だそうだ.いちばん長いし,これを本のタイトルにしたほうが良かったんじゃないの.
「原作」ではなくノベライゼーションという感じ.舞台は終始ほとんど同じだし,最後の夫婦の結婚記念日云々の会話とか,パイがこげちゃうとか,いかにも演劇的.

「愛の探偵たち」の原題は The Love Detectives.この邦訳も微妙.
「四階のフラット」の原題は The Third-floor Flat.

これらの短編には,それぞれポアロ,ミス・マーブル,クインも登場.

でもおもしろかったのは西沢保彦の解説.こんなご都合主義なストーリーでも,ミステリーの女王なら許されるんだなあ,と,やっかんでいる
同じように量産していて,(例えば) 赤川次郎よりクリスティのほうが格上のように感じられるのはなぜだろう.
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