Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

ユーミンの罪

2014-05-03 08:27:15 | 読書
酒井順子著 講談社現代新書 (2013/11).

図書館で発見.

目次
1 開けられたパンドラの箱 「ひこうき雲」(1973年)
2 ダサいから泣かない 「MISSLIM」(1974年)
3 近過去への郷愁 「COBALT HOUR」(1975年)
...

というふうに,ユーミンの1991年までのアルバム毎に章をたてている.各章の扉には曲リストと,その年の流行とかできごととか.続いて,時代背景にひっかけて,ユーミンを褒めるでもなくけなすでもない本文.タイトルから連想される「断罪」という感じはない.ユーミン自身があちこちに書き散らした文章も随所に引用されている.

ブンガクという視点だけで,音楽という視点はない.
キーボードをいじり始めた頃,左手でコードを弾き,右手でメロディを弾いた.しかしそのようにユーミンのアルバムと付き合ったのも最初の2-3枚で,後はとびとびにヒット曲を意識した程度,たぶんそのあたりで,「詞」は別として,ユーミンの「曲」は出尽くしたのかもしれない.
でも,ユーミンの魅力は作詞・作曲・歌い手という三位一体にあると思うのだけれど.

雑誌 小説現代に連載されたそうだが,本として通して読むのはちょっとホネ.どうせ借りた本だということもあり,申し訳ないが途中で放り出した.

面白かったのは,卒業写真のあの人は,実はユーミンが通った女子高の怖い体育教師 (女性) のことだという怪説.

自分にとっての,今は昔 だが,高校時代に国語があった.古文は外国語みたいなものだから,勉強する意味があるとは思ったが,現代文は時間の無駄と思えた.教科書の文章に対する世の中の標準的な解釈を押し付けられるように感じた.この本も,うまい先生による歌詞をネタにした国語の授業という感じ.
コメント
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