Sixteen Tones

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統計的地震予測

2016-09-13 11:04:44 | 科学


9/11 放映の NHK スペシャルは,シリーズ Mega Crisis 巨大危機~脅威と闘う者たち~ 第2集 地震予測に挑む ~次はいつ どこで起きるのか~ であって,はじめから終わりまで Youtube にアップされていた.

ぼくが注目したのは 35 分過ぎから始まる統計的地震予測.
政府地震本部の今後30年の予測地図はなんということもないが,こちらは超具体的.国土を 10km 平方に区切り,今年7月の1ヶ月間で震度4以上の地震が起こるとあらかじめ予想されたのが地図上の赤いスポット.予測が当たったのが3スポットで,打率4割というところだろう.
司会の有働アナのセリフは,どうして公開しないんですか? かっての天気予報もこんなものだったでしょう.
同感だ ! 福島事故の際,SPEEDI  による放射線物質飛散シミュレーションを無視したのを思わせる.原発スポットに地震が予測された時の対応など,考えられているのだろうか.

かって職業として,プラズマや加速器ビーム中の波動を統計的に解析していた.プラズマ (電離気体) の場合はマイクロ秒ミリ秒のスケールで,地震の場合は固体が相手,時間的にも年以上に及ぶし,空間的にも違う.しかし裏にある物理とは独立に,現象だけに注目するという手法が使えないわけがない.実は物価・株価の問題も統計的に扱うことも考えたが,ヒトが介入するとフィードバックループができるため難しくなるのだった.今のところ地震は純粋に自然現象と扱えそうだ.

くわしい研究方法は,
大学共同利用期間法人 統計数理研究所  統計推理 63[1] 特集「地震予測と統計モデル」 (2015)
の各論文に記述されている.ダウンロードできる.
コメント
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