辻真先,光文社 (2015/2).
Amazon の内容(「BOOK」データベースより)引用*****
北関東の山間にたつグループホーム「若葉荘」。世話人は元天才少女小説家。居住者は自在に歳を重ねた高齢者たちと、車椅子暮しながら筋骨隆々の元刑事と、身寄りのない彼の姪。賑やかで穏やかな日々は、その冬いちばんの雪の日、とつぜん破られる。密室に転がった射殺死体の出現によって―ホーム最年少の少女スタッフは、隠された因縁を解き明かし、真相に迫ることができるのか!?半世紀を超える筆歴を持つ日本一やんちゃな巨匠が、稚気と叙情と茶目っ気を縦横に駆使して描く、本格ミステリ長編! *****
普通に健全なミステリが読みたいと思っていたところ,図書館で手にとったら著者が 83 歳ということにも興味がわいた.老齢の作家のストーリー造りは,とかくつじつまが合わなかったりするものだが, これは期待を裏切り,期待通りに普通に健全なミステリであった.しかし悠揚とした展開,グループホームを舞台とすることなどは,このお歳の作家らしくもある.
「にぎやかな落葉たち」はグループホームの入居者たちのことらしい.「 21世紀はじめての密室」はちょっと...
本格ものの慣例に従いまず間取り図があるが,ダメ図面.中二階や屋根の構造がストーリーでは重要なのだが,一枚の平面図ではさっぱりわからない.つづく登場人物リストには死んだはずの人物が「生きていれば年齢」で載っていてミスリーディング.
はじめから殺されてもいい人物はそのように描かれていて,犯人そのものはバレバレだが,その後明らかになる因果関係はおもしろかった.密室造りには作為が目立つ.
日本語入力には (作家が) 最適と信ずる親指シフト・キーボードで書かれたとのこと.
Amazon の内容(「BOOK」データベースより)引用*****
北関東の山間にたつグループホーム「若葉荘」。世話人は元天才少女小説家。居住者は自在に歳を重ねた高齢者たちと、車椅子暮しながら筋骨隆々の元刑事と、身寄りのない彼の姪。賑やかで穏やかな日々は、その冬いちばんの雪の日、とつぜん破られる。密室に転がった射殺死体の出現によって―ホーム最年少の少女スタッフは、隠された因縁を解き明かし、真相に迫ることができるのか!?半世紀を超える筆歴を持つ日本一やんちゃな巨匠が、稚気と叙情と茶目っ気を縦横に駆使して描く、本格ミステリ長編! *****
普通に健全なミステリが読みたいと思っていたところ,図書館で手にとったら著者が 83 歳ということにも興味がわいた.老齢の作家のストーリー造りは,とかくつじつまが合わなかったりするものだが, これは期待を裏切り,期待通りに普通に健全なミステリであった.しかし悠揚とした展開,グループホームを舞台とすることなどは,このお歳の作家らしくもある.
「にぎやかな落葉たち」はグループホームの入居者たちのことらしい.「 21世紀はじめての密室」はちょっと...
本格ものの慣例に従いまず間取り図があるが,ダメ図面.中二階や屋根の構造がストーリーでは重要なのだが,一枚の平面図ではさっぱりわからない.つづく登場人物リストには死んだはずの人物が「生きていれば年齢」で載っていてミスリーディング.
はじめから殺されてもいい人物はそのように描かれていて,犯人そのものはバレバレだが,その後明らかになる因果関係はおもしろかった.密室造りには作為が目立つ.
日本語入力には (作家が) 最適と信ずる親指シフト・キーボードで書かれたとのこと.