民家をスケッチする機会があったので,本棚を見渡したら,これをテーマにする本が2冊あった.1冊目は,吉田桂二著,東京堂出版(1987/6).神田の東京堂書店が懐かしい.著者は東京美術学校卒の建築家.
23.8 x 19.2 cm 160 ページのやや大型の本で,うち30ページほどが色ずり.用紙も3種類を使い分けている.「高八方造り」,「高塀造り」,「雀おどり」などの建築上の特徴を見出しに,左ページにスケッチ・右ページに文章という構成.スケッチはカバーからも推し量られるように,緻密なもの.0.1mm のサインペンを用いている.著者曰く「対象に忠実に描いてはいるが,写真ではないので,多少の誇張や修正はしている.絵は都合がいい.」
タイトルは事典だが,順を追ってページ通りに読んでいくと,民家の全て (でもないかも) が分かるように構成されている.