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横山裕道「原発と地球温暖化: 「原子力は不可欠」の幻想」紫峰出版(2018/10) は、2030年、超大型台風が首都圏などを襲うという、仮想ドキュメントから始まる。事実は小説より奇なりというが、この度の19号台風は、事実は小説?の先を行っていることを示している。
国連の少女演説は、我々人類が絶滅に瀕していると訴えていた。温暖化の結果として、これに勝る規模の台風にこれから毎年襲われ、国民(と、いうより全世界の人々)は疲れ果てる。このまま次々に立ち直れない人が増え、全体的に衰退して絶滅に向かうのだろう。
16歳のグレタさんはもっぱら大人たちを弾劾していた。それはそれでもっともだ。しかしぼくの心配はむしろ、今の日本の大多数の若い人たちの無自覚無定見なこと。
絶滅したくなければ、全世界的に人口を減らし、個人個人がエネルギー消費を減らすしかない。我国は不本意ながら、人口減少には寄与している。しかし、エネルギー消費を減らすということは、夏の暑さ冬の寒さに耐え、クルマに頼らず、粗食に甘んじるということでしかない。シャワートイレなしに雲古もできない子どもたちが 現在の快適生活に執着すれば、絶滅への日程を早めることは明らかだ。
冒頭に紹介した本の著者、横山さんは原子力工学科の出身だが、原子力村の住人ではない。毎日新聞を勤め上げられたのち、何冊か本を書いておられる。でも卒業(こちらは退学)以来お会いしていない。