エリザベス・ストラウト, 小川 高義 訳 早川書房 (2020/12).
「BOOK」データベースより*****
怒りっぽく皮肉屋、しかし唖然とするほど正直で、たまに驚くほどあたたかい―。そんなオリーヴ・キタリッジと、小さな港町クロズビーの人々の日々を描く。父を亡くした少女がその事実と折り合いをつけようとする「清掃」、遺産相続の手続きのため帰郷した女性と、年配の弁護士が互いにひそやかな慰めを見出す「救われる」、夫婦の日々の浮き沈みを繊細に描いた「ペディキュア」など、13篇を収録。ピュリッツァー賞を受賞した『オリーヴ・キタリッジの生活』、11年ぶりの続篇にあたる連作短篇集。*****
前編「オリーヴ・キタリッジの生活」は未読,というより,前編があることも知らずに図書館で借用した.
ヒロインの60代から80代まで.やはり配偶者を亡くした男性と再婚し,その相手も亡くなり,彼女は アクセルとブレーキを間違えて事故を起こしたりする.老人ホーム (? 日本とシステムが違うらしくよくわからない) でおむつをしているところで終わる.もう,続々編「オリーヴ...三たび」はありそうもない.
ヒロインは出ずっぱりではない.どの短編にも影を落としてはいるが,脇役だったり,点景として存在するだけだったりする.
ヒロインに限らず主な登場人物は働かずに済む年齢.相手が死んでも続く夫婦関係と、親子関係は主要なテーマのひとつ.彼女は高校の,あまり人気のない数学教師だったという設定で,勝手の教え子もしばしば登場する.
「BOOK」データベースより*****
怒りっぽく皮肉屋、しかし唖然とするほど正直で、たまに驚くほどあたたかい―。そんなオリーヴ・キタリッジと、小さな港町クロズビーの人々の日々を描く。父を亡くした少女がその事実と折り合いをつけようとする「清掃」、遺産相続の手続きのため帰郷した女性と、年配の弁護士が互いにひそやかな慰めを見出す「救われる」、夫婦の日々の浮き沈みを繊細に描いた「ペディキュア」など、13篇を収録。ピュリッツァー賞を受賞した『オリーヴ・キタリッジの生活』、11年ぶりの続篇にあたる連作短篇集。*****
前編「オリーヴ・キタリッジの生活」は未読,というより,前編があることも知らずに図書館で借用した.
ヒロインの60代から80代まで.やはり配偶者を亡くした男性と再婚し,その相手も亡くなり,彼女は アクセルとブレーキを間違えて事故を起こしたりする.老人ホーム (? 日本とシステムが違うらしくよくわからない) でおむつをしているところで終わる.もう,続々編「オリーヴ...三たび」はありそうもない.
ヒロインは出ずっぱりではない.どの短編にも影を落としてはいるが,脇役だったり,点景として存在するだけだったりする.
ヒロインに限らず主な登場人物は働かずに済む年齢.相手が死んでも続く夫婦関係と、親子関係は主要なテーマのひとつ.彼女は高校の,あまり人気のない数学教師だったという設定で,勝手の教え子もしばしば登場する.
著者は1956年生まれだそうだが,老人の生理と心理 - ひがみっぽさ,傲慢さ、それと裏腹の自信のなさ,死を意識すること,などが よく描かれている.前編から11年かけて,著者が老いた成果がうかがえる..
日本と違うのは,ときどき人種問題が顔をだすこと.
読んで気が滅入るが,忘れられそうもない小説だった.
日本と違うのは,ときどき人種問題が顔をだすこと.
読んで気が滅入るが,忘れられそうもない小説だった.