Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

「永遠についての証明」

2022-02-11 21:03:54 | 読書
岩井 圭也,角川書店 (文庫 2022/01).単行本刊行は 2018/8.

*****親友の遺したノートには未解決問題の証明が――。数学の天才と青春の苦悩。
特別推薦生として協和大学の数学科にやってきた瞭司と熊沢、そして佐那。眩いばかりの数学的才能を持つ瞭司に惹きつけられるように三人は結びつき、共同研究で画期的な成果を上げる。しかし瞭司の過剰な才能は周囲の人間を巻き込み、関係性を修復不可能なほどに引き裂いてしまう。出会いから17年後、失意のなかで死んだ瞭司の研究ノートを手にした熊沢は、そこに未解決問題「コラッツ予想」の証明と思われる記述を発見する。贖罪の気持ちを抱える熊沢は、ノートに挑むことで再び瞭司と向き合うことを決意するが――。
冲方丁、辻村深月、森見登美彦絶賛! 選考委員の圧倒的な評価を勝ち取った、フロンティア文学賞3年ぶりの受賞作!*****

昨年末には「文学少女対数学少女」を読んだ.数学ネタが流行っているのだろうか.
数学に通暁しているとは思えない著者が描いた小説を,数学を知らない自分のような読者が,面白く読んでしまう.小説とは,そういうものなんだろう.ストーリーは予想を裏切らないが,だから安心して読めるとも言える.脇役のふたり,熊沢と佐那 (特に最後で) がいいところを見せる.悪役の教授にも多少の性格付けがある.

数学の天才というのがよくわからないが,将棋の藤井聡太を数学者にしたようなものかな ... というのは藤井クンに失礼か.
コメント
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