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ちくま文庫「小川洋子と読む 内田百閒アンソロジー」があちこちの書評に登場している (カットもちくま文庫だが関係ありません).図書館に「新着」したので借りてきた,小川さんによれば「サラサーテの盤」は「見紛うことのない傑作」で,好きな小説を尋ねられた時「迷いなく胸を張って答えられる作品」だそうだ.
亡くなった飲み友達から借りたサラサーテ自演の「チゴイネルヴァイゼン」盤を返しに行く.故人遺愛の蓄音器をあけてそのレコードをかける.途中 サラサーテの声が聞こえ,それに未亡人が「いえいえ」と,その解らない言葉を拒むように応える...
Youtube でその「盤」を聴くことができる.3分35秒すぎに解らない言葉が聞こえる.ピアノ伴奏ホアン・マネン.1904年 61歳時の録音だそうだ.
百閒は「古風な弾き方」と言っているが,特に速いパッセージは手癖で適当にアドリブしているようでもある.現在のクラシックに,だけではなく現在のジプシー・スイングにも繋がっているらしい.
鈴木清順監督の映画「ツィゴイネルワイゼン」というのもあったが,観たことしか覚えていない.
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