CDケースのリッドに内側からボートを描き全面に偏光絵の具を塗った.ボトムに内側から水色のバックに波紋と船影.ラグーンの観光写真を勝手に脚色した.
正方形の絵として鑑賞するには良いのだが,このままでは左端が気になる.
去年に続き市民講座「東広島を楽しくスケッチしよう」に参加.去年は海だったが,今年は志和の里村.参加者40人弱.配布していただいた講師手書きの心得のうち,肝心と思う部分を下に無断転載させていただきます.
全4回だが,2回で1枚がルール.1枚目は道端の.志和の登録有形文化財・時報塔を眺める位置にあったザクロを中心に描くことにする.中央写真では点線の位置に塔 (左写真) があるのだが,視点を調節し,左に塔・右にザクロを描く構図を決定.初回はスケッチで終わったが,2回目で完成まで漕ぎつける自信がないので,右のように時報塔だけ彩色までしておくことにした.塔がやや傾いていて,おまけに屋根が非対称だが,これもご愛嬌 !
トップの画像 (中村ユミ) ともども,「宇宙を生きる」からの受け売り.数十年離れていた話題だが,ブルーバックスあたりには詳しい本がありそう.
フリーマン・ダイソン Freeman J. Dyson の 1979 年の論文 Time without End は,「この宇宙で生命とその個体間のコミュニケーションは永遠に続けられるか」という問題を物理的に検証している.ただし生命といっても人類あるいは今の地球上の生命に限定しないし,肉体を持たなくても良いのかもしれない.
永続が可能となる前提は,宇宙の膨張速度がゼロに近づくか,あるいは膨張からやがては収縮に転じることである.この論文執筆当時はそう考えられていたので,答えは「可能」であった.しかし今世紀では,宇宙の膨張は加速するいっぽうとされている.このまま膨張が続けば,いずれは生命体相互どころか,素粒子と素粒子でさえ互いに情報を交換できなくなる.この状態をビッグリップ Big Rip という.
宇宙の歴史はビッグバンにはじまりビッグリップに終わる,一回限りである.ビッグバンの前に何があり,ビッグリップの後に何があるかは,考えてもしようがないから考えないというのが物理学の立場だろう.学生時代に聞いた αβγ や B2FH と変わらない.これが物理=科学と,神話=宗教の違いと言われても,困るけれどしようがない.
十分に進歩した宇宙文明ならば,無限の時間にわたり文明を存続する方法を見出すかもしれない.ここで言う無限は主観の問題のようでもある.「宇宙を生きる」での磯部さんはこの議論には踏み込んでいない.問題にしていないのかもしれない.その代わりそれよりずっと近未来の,人類の宇宙移住についての考察のページが多い.
すごいタイトルだが,小学館「入門 ! ガクモン 人気大学教授の熱烈特別講義」シリーズの一冊.2019/3.この「週刊ポスト」の右翼出版社の本は買いたくないのだが,これは図書館で借用.
著者の磯部洋明さんは,京都市立芸術大学准教授.この勤務先が「仕方なく」か「進んで」か興味があるところ.磯部さんご自身は,現在は美術系の学生を相手にすることを新鮮に感じ,意義を見出しておられるようである.
内容は,第1章 宇宙を研究するということ / 第2章 物理学を使って世界を理解するということ / 第3章 コスモスからカオスへ / 第4章 学問と生きる
第1-2章では著者が専門とする太陽の物理を例えにタイトルの話題を展開している.第3章が一番長い.コスモス(宇宙)は調和の意味があり,その反対がカオスすなわち混沌である.おとなの読者としては,この第3章の内容を中心に一冊書いていただきたいところ.第4章はやや方向が異なり,ハンセン氏病療養所・長島愛育園の天文台と気象観測所についてと,京大学問論・宮野公樹氏との対談.
この本の内容に関して,もう少し続きます.
ビッグジョンが日本の銘柄だということを知ったのは最近.
これは児島ジーンズストリートで道を横断する看板ジーンズ...とかいって,実はテレビで見ただけ.画面では青空と電線をバックにしていたが,細い線を平行に描く自信がなく電線はやめ.青いジーンズが映えないので赤い空にした.CDケースに内側からアクリル絵の具.
学生時代はアメ横の米軍放出?のジーンズを登山用に使っていた.買った時から,洗っても汗臭かった.この頃はユースト感をだすためにわざわざ新品を痛めると聞いて,やや抵抗感あり.
小泉武夫,新潮社 (2018/12).
Amazon の内容紹介*****築地の有名マグロ解体人だった五郎が満を持して開店したのは、日本唯一の粗料理専門店。鰤大根、烏賊の腸煮(わたに)、鱶鰭の姿煮……四十年の魚河岸人生で磨かれた名物料理の数々は、訪れる人々の舌を“残すとこなく”口福で満たしていく。粗の魅力に取りつかれた著者が渾身の愛を込めて綴る、涙腺ならぬ「唾液腺崩壊」の人情小説。*****
全6章だが,第1章はイントロ,第6章はアウトロ,3-5章はエピソード集で,ストーリーとしては第2章まで,小説としては起伏がない.登場人物は男性の善人ばかり,主人公の店はまったく順風満帆.女性は,はじめに離婚した相手がラストに登場する程度.
3つのエピソードは,築地移転賛成派と反対派 合同の祭り,粗神様の伝承,そして店の常連の身内流しによるオリジナル・オッペケペ節.
というわけで,メインは小泉センセーの「粗=あら」に関するうんちく.開店前に準備した主人公の備忘録なるレシピ集には368品がリストされていたことになっている.ただやせいくらでも増えそうではある.例えば,肝臓料理として22品とあるが,魚の3種類「皮剥」・「鮟鱇」・「鯛」x 3調理法「和え」・「煮付け」・「焼き」の組み合わせだけでも9種類だ.これに野菜も登場する.
しかし,全部が全部作って美味しいのだろうか.ミステリーのトリックは実現不可能でも,もっともらしければ良いのだが,グルメ小説の場合はどうなんだろう.
「蚊の目玉のスープ」もあります!
後半,せっかく西洋料理の料理長を雇うのだがら,フレンチやイタリアンの粗料理も登場させれば良いのに...
ぼく的には,「粗」という字から「蛆」を連想しがち.星3つ半.
図書館本.
訪れた学生さんが,あの紙袋がなっている木は何? と訝っていた,その中身.撮ったり描いたりには良いが,あまり美味しくない.
20年近く前に買った苗から成長した.苗店はとうに消滅している.木はおとなりに越境したがったが,強引にこちらに引っ張った.ここ数年は安定して結実している.J 子説では,コンポスト生成の肥料のおかげである.