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路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【政界地獄耳】:IR汚職は「個人的なオレオレ詐欺」か/12.28

2020-01-06 07:50:20 | 【IR推進法・カジノを含む統合型施設・ネットカジノ・ギャンブル依存症対策・賭博】

【政界地獄耳】:IR汚職は「個人的なオレオレ詐欺」か/12.28

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳】:IR汚職は「個人的なオレオレ詐欺」か/12.28 

 ★カジノを巡り、政府内にいた人物から逮捕者まで出したIR汚職事件。官房長官・菅義偉は「捜査機関の活動内容に関わる事柄であり、お答えは差し控えたい」としながら、「政務三役は行政の中立性や国民の信頼に配慮しながら、個別の状況に応じて適切に判断すべきだ」と述べるとともに「事業者との接触が一概に禁止されるものではない」と一部には理解も示した。加えてIR事業については「できるだけ早期にIRの整備による効果が実現できるよう、着実に進めていきたい」とし、来月7日の「カジノ管理委員会」の新設は予定通り行う考えを示した。

 ★この政府の中途半端な対応に加えて自民党国対委員長・森山裕は立憲民主党国対委員長・安住淳と26日、国会内で会談し、IR汚職事件を巡り野党が要求した閉会中審査に応じない考えを伝えた。確かに捜査中の案件ではあるが、来年1月20日から始まる通常国会では野党の攻勢が強まる。その時また、内閣府や国交省は資料の破棄、黒塗り、不開示を繰り返すだろう。政府は森友・加計学園疑惑、「桜を見る会」関連疑惑に次いで、公文書曖昧に扱うことになる。そこまでくれば公文書隠しはもうこの政権体質と言っていい。

 ★ところが、政府与党よりも過激なのはカジノ誘致を進める大阪市長・松井一郎日本維新の会代表。同日、「権限もないのに俺は力がある、俺は力があると業者に餌をまいて食いつかせた。個人的なオレオレ詐欺事件だ。副大臣という肩書で何らかの影響力を行使できると見せかけた。トラの威を借るキツネのようなものだ」と元内閣府副大臣・秋元司の逮捕とIR汚職事件を個人詐欺事件断定した。東京地検特捜部が事件に着手し、これから本格捜査という時に松井何の根拠でこんな発言をするのか。それならば自民党審議を受ければいいはずだ。事件カジノ誘致切り離そうとしているのだろうが、これではカジノ反対者が増えるばかりだろう。

 ★25日、首相・安倍晋三は日中韓首脳会談などに出席した帰途、政府専用機機上で調査した最新選挙情勢を示された。そこには現有勢力からマイナス80議席予想が記されていたという。解散遠のいたとみるべきだろう。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2019年12月28日  07:54:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳】:出てくる名前は小物ばかり 本丸は…/12.27

2020-01-06 07:50:10 | 【IR推進法・カジノを含む統合型施設・ネットカジノ・ギャンブル依存症対策・賭博】

【政界地獄耳】:出てくる名前は小物ばかり 本丸は…/12.27

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳】:出てくる名前は小物ばかり 本丸は…/12.27 

 ★年末に飛び込んできた東京地検特捜部の事件着手は政権に痛手になるのか否か。政界関係者は言う。「地検GOを出したのは首相・安倍晋三だろう。トランプ約束したカジノ解禁トランプ支持業者参入させることが首相ミッション中国ルートをつぶすための着手ではないか」。そもそも16年にカジノを軸に宿泊施設、テーマパーク、商業施設などを一体的に整備する統合型リゾートを推進する基本法、「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」ができた。

 ★18年にはカジノを含む統合型リゾート施設の設置に関する法律。いわゆるカジノ実施法ができたが、それまで違法だったばくちを合法化するという180度の政策変更をするため、国会では国民ギャンブル依存に陥らないかとの議論をしている最中に、自民党の若手はばくち解禁利用してカジノ利権ギャンルにはまっていったとみるべきだろう。逮捕された秋元司は17年8月、第3次安倍改造内閣で国交副大臣(観光推進)と内閣府副大臣(IR)担当を兼務して任命される。

 ★自民党中堅議員が言う。「最近、国交相は公明党枠自民党のさまざまな陳情公明党大臣にはいかず、自民党の副大臣に集中する仕組みが出来上がった。つまり自民党国交副大臣役割極めて大きい」。その意味では公明党見て見ぬふりの対応も今後問題になろう。官邸のままにカジノ法を作り、法律を通したまではよかったが、中国の参入に目がくらんだだけなのか。別の自民党議員は「検察は別の狙いがあるのだろう。今名前が出ている議員小物ばかり。中国マネーに群がっただけ」。本丸はどこか。立憲民主党国対委員長・安住淳の「多くの国民IRうさんくさく思っている。次の国会で大きな争点となる。日本にカジノはいらない」という発言自民党重くのしかかる。(K)※敬称略 

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2019年12月27日  09:12:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【中村喜四郎衆院議員インタビュー】:(下)「選挙は人生そのもの」

2020-01-06 07:25:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【中村喜四郎衆院議員インタビュー】:(下)「選挙は人生そのもの」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【中村喜四郎衆院議員インタビュー】:(下)「選挙は人生そのもの」 

 ゼネコン汚職で逮捕され「地獄を見た」と言われる一方、強い後援会をバックに衆院当選14回という長い政治経歴を持つ中村氏。選挙の戦い方、後援会の作り方、安倍首相への注文など、幅広く聞きました。

 ■自民党はたいしたことない

 ―小選挙区制が入ってから、地道に積み上げて選挙運動をしていく人が少なくなっていませんか。

 「選挙っていうのは、ヒーローなんかいらないんですよ。ヒーローが出るってのは、うそなんですよ。風を起こした男みたいな。そんなのはインチキな話。やっぱり選挙というのは、努力した対価として、成果が得られないと。そりゃ力になりませんよ」

 「今の野党の人たちは、自民党のことを非常に強いと思っている。だから勝てないと思っているんです。最初からそんな考え方は全然駄目。気持ちが強くないと。自民党の支持基盤なんてのは、朽ち果ててきてるんですよ、もう。ただ群れているだけ。群れているのに対して、向かっていかないから、何となく、どこに行っても『自民党、自民党』って言っているだけで」 

 「『自民党が何だ。たいしたことない』って、選挙区で大見え切って向かっていく候補者が茨城にいる。『じゃあちょっと距離を置いて、興味を持ってみよう』と思っていたら、『また中村喜四郎が勝った』と。『自民党、ずいぶん大きなこと言っているけど、何だって』と言う話になってくるわけですよ」

衆院選で当選を決め万歳する中村氏。2014年12月

  「だから、そういう面では、皆で、気持ちは一つでね。向かっていこうと。向かって行かなけりゃ、怖がってたんじゃ、彼らの思うつぼ。政治は劣化する。日本は壊されちゃう。向かっていこう、っていうのは、単純な話ですよ」 

 ■衆院1回生は「良いところ吸収しろ」

 ―野党統一会派のベテラン議員が、会派所属で当選1回の衆院議員を対象に政治塾を開いていますね。

  「既に、野田佳彦さん、玉木雄一郎さん、長妻昭さん、菊田真紀子さんが講師に立たれた。私なんかにするとね、『お金を出しても聴きたいな』なんて思う話ですよ。ところが残念だけど、今の当選1回生の国会議員には、その価値がよく分からない」

           船橋市内で街頭に立つ野田佳彦前首相

 「野田さんは、船橋駅前に立って3千枚ビラを渡すまで帰らない。前の首相がですよ。ビデオで見たんだけど、すげえなあと。年金支給日には、銀行の前に行って渡している。さらに、ボランティア部隊みたいなのが50人くらいいて、その中には80歳のおじいさんもいて、その人が50枚くらいずつ、住宅行って配ってくれる。合わせると、1週間に2万枚も2万5千枚も配る」

 「玉木さんは、党代表であっても、名刺をもらったらすぐ、その日のうちにお礼状を出す。菊田さんは、自民党の金子恵美さんとの衆院新潟4区をめぐるせめぎ合いを、まなじり決して戦ってきた」

 ―そういう話は、なかなか、平場では聴けない話ですよね。

 「ああいう話を深く聴けるようになったら、野党の議員も変わるんですけど、一番聴いてもらいたい人が来ない。それで私なんか比較的長くやってる人間は、お金を出しても聴きたいなって。『こんな話、昔はしゃべってくれないよ』と。企業秘密をこんなにしゃべってくれる、良い話なのになと残念に思う」

 「皆で、自分で経験するだけじゃなくて、良いところは吸収しなきゃ。選挙に強い人は、野党だってみな、執念を燃やしてるんですよ。だから、執念を燃やさなくちゃ。選挙が強くならないのに、風が来れば勝っちゃうみたいなね、間違って勝った人は悲劇ですよ。政治家でね、間違って勝った人ほど悲劇なのはないですよ」

 ■人間性を磨かないと

―それにしても、衆院当選14回はすごい。その秘訣は。

  「私は1976年に初当選して、同期当選は51人いたけど、もう残ってる人は誰もいません。やっぱり、『政治家っぽい動きをしたい』っていう人が先に消えていきますよ。あんな素人っぽいこと言っていていいの、と思うような人が生き残ってくる。それが、選挙への取り組み方が全部物語る」

  「『新年会だから、皆、うちに集まってくれ』、そんなことをやっているような人は、先に消えていく。私なんか、今まで1回も新年会、自分のうちで集まってくださいなんて言ったことない。自分で元旦からマイクを持って『おめでとうございます』って歩いているから」 

 「それがものすごく大切だ。有権者は、偉い人になんか興味ない。有権者にとって、手柄話ほどうさんくさいものはない。変わらないってことが、一番喜ばれる。『中村喜四郎って変わらないよな、何があっても変わらないよな、あれいいよな』と思ってくれている」

 ―1994年、ゼネコン汚職事件に連座したこともありました。

公判出席のため東京地裁に入る中村氏。1994年11月

 「あの時は、1千万円もらって中村はゼネコンのために利益誘導したという報道だった。後援会の人たちは『うそだろう』と。ゼネコンのためにやっているのだったならば、茨城県の建設会社は、中村の選挙をやってなくちゃいけないけど、中村をやっている建設会社なんかどこにもない」

 「私、自慢じゃないけど、建設会社の応援は絶対に受けない。建設大臣の時も政務次官の時も、建設会社は一切来ないでくれって。建設会社に来られるようになったらおしまいだ。人数だけ集まって、『頑張れ、頑張れ』って言ってくれるが、心はどこにもないような人たちはいらない」

 ―後援会の作り方が大切なのですね。

 「やっぱり自分のことを信じてくれる人たちを結集したい。業界団体なんかは、一切求めないでやってきた。あの事件の時にも逃げていく人が一部いたが、後援会『喜友会』の方々の大部分は残ってくれた」

  「そういうことを考えるとやっぱり、選挙っていうのは人生そのものだし、人間性が出ちゃうんですよ。人間性を磨かないと、有権者は絶対に何回も入れてくれない。そのためには熱心さ。野田さんのように、3時間、駅頭に立ち続け、ビラを配り続ける。『すげえなあ』って。首相までやった人に、あの努力ができるかなあって。そういうところを学んでいけば、自民党に勝てる。まだまだですね、そこまで行くのには」

 ―自民党の地方組織は、全国的にはまだまだ強いのでは。

 「自民党の組織というのは、市会議員とか町会議員だ。この連中が『自民党だったら安心だ』『長いものに巻かれる』『ついていく』と言っているだけだ。その人たちが皆で徒党を組んでいると、『おっかない』と思って、皆がすくむ。だから、誰もやる人はいないから、自民党が強いことになっているだけ。私の場合は、そういう連中を入れないで自分の後援会を作っている。自民党ってのは、はったりで成り立っている政党だから、『戦うぞ』と言われた瞬間に、『たいしたことない』って話になっちゃうわけですよ」

 ■支えてくれるのは女性

 ―とはいえ、地元茨城でも、自民党がとても強い。

 「私の選挙区の茨城7区は、首長はみんな自民党だ。市会議員も町会議員も、7割、8割、自民党だ。でも、ふたを開ければ、負けない。ということは、向かっていけば、たいしたことないということです」

 ―それでは、どんな人と一緒に選挙をすればいいのでしょうか。

 「既存の力のあると称する人、俺は票を持っていると称する人、そういう人を当てにしちゃ駄目だ。そういう人ほど変わるし、いいかげんな人はいないから。『俺は力がない。たいしたことない』よと、いくら訪ねても、なかなかやってくれないような、そういう人を、1人ずつ丁寧に支持者にできるかどうか。そして、その後は、その人の奥さん達にやってもらっているんですよ。女の人が出てくると強い。私は、女の人は男ほど格差社会になっていないと思う」

 「そうすると、『あんな人が何だ』、『私たちは別に、あの人の尻にしかれたくない』という話になってくる。権威主義に反発する。私の後援会の主力部隊はもう、7割は女性だ。男性が後についてくるような形。女性が表に出てくるようになると、自民党なんか蹴っ飛ばしちゃいますよ」 

 「だけど、そこまで行くのには急にはできないから。ある程度男性がやっていたところに女性が来るんだったら乗りやすい。だけど、男性がいないところに女性が、といっても、なかなかできないことが多いのも現実です。だけど、私の場合はおかげさまで、女性たちが今、支えてくれている」

 ―11月末から、野党の小選挙区での調整が始まっています。野党党首、野党幹部が会食を重ねるようになりました。

会食後、取材に応じる立憲民主党の枝野代表(中央左)と共産党の志位委員長(同右)ら=12月15日夜

 「代表者同士の手探りが進んでいる。高知県知事選が終わって、どう総括するか。『あれは良かったんじゃないの』となると、じゃあ今度は、選挙に応援に行ったような人たちが集まって、皆で共有できるかどうかということになってくる。それが、何十人かになるかもしれない」

 「良かったって言う人が20人も30人も出たということになれば、その上で幹事長・書記局長がどう動くかということになった時に、じゃあ、どこの政党の幹事長の動きが鈍いとか、どこが良いかっていう話を、誰かがうまくリードすれば、話し合いのテーブルはできあがってくる」

 ―小選挙区の候補者をどうやって決めていくのでしょうか。

 「先に代表者が集まった時に私は『二つを譲って一つ取るべきだ』と言った。そんなの常識だ。『俺が、俺が』って、自分のことばっかり言ってたらね、絶対にうまくいくわけないんだから。組合の条件闘争じゃあるまいし、政党の中で『正しい、正しい』なんて言い張るのは、何の価値もない」

  「政治ってのは、やっぱり妥協しなくちゃいけないんだから。だから二つ譲って一つ取ると、そのことをルール化できないかってことを提案していきたいと思う。それが合意できれば、『じゃあ、あなたの言っていることは譲る方だよね』と。で、『その代わりこっちは通るよね』というような話で。そういうのをやるのは、本当は、都道府県でやるべきですよ。事情の分からない人が、政党の段階でやりとりしようとするから、おかしくなる」

  ■できるところから選挙区調整

 ―地元茨城では、どういう段取りで進めていくのですか。

   前参院副議長でもある郡司彰参院議員

 「茨城県の場合は、参院副議長をやった郡司彰参院議員が野党の国会議員の代表になってもらった。郡司さんの下で野党の国会議員が集まってどうするかを話し合っていく。そして、残りの三つが空いているところをどうするかということも、われわれが相談して、その結果を中央に報告する」

  「自民党だって、普通は全部、県連で決めたことを上に上げていた。野党は東京の党本部で決めたことを地方に下ろそうとする。大して下に組織もないのに、上から決めちゃって消化不良になっちゃうから、とてもとてもまともな選挙はできない」

 ―それを全国にどうやって広げていくのでしょうか。

 「全部はできないにしても、北海道はできる、岩手はできる、宮城はできる、福島もできる、山形もできる、茨城もできる、というような、できるところからまず先発して地元で話し合いをして候補者をどうするかを議論していく。となれば、けんかなんか起こりようがないでしょうよ。『俺の方をこうしてくれれば、そっちはやる』『じゃあこうしましょうよ』と話し合う。お互いに生き残っていくためには、けんかなんかできないという話にしないといけないんじゃないか」

  「そういうことを、幹事長・書記局長たちに共有してもらえれば、別に問題はそんな難しくない。意地の張り合いになると、収拾がつかなくなっちゃう。そんなことで、時間切れとなり、2019年夏の参院選に突入しちゃった。だから今度は、『こういう選挙をやってきたんで、少しみんなで知恵を出そう』となればいいんじゃないか」

  ―まずは考え方を共有するところから始めるということですか。

 「考え方を共有するだけじゃなくて、酒でも飲もうと。幹事長・書記局長が、朝飯や、昼間に集まっても、堅い話だけで終わってしまう。やっぱり堅い話だけじゃなくて、酒を飲んで飯を食うというのは大切なんですよ。そうするとね、許せるんですよ。自分の至らないところも恥ずかしいと思うし、人の至らないところも許せる。

 「酒も飲まないでやってちゃ駄目なんです。昔の政治はそういう面ではちゃんと理にかなっていたんですよ。宴会政治なんてばかにされたけど、それはそれなりに意味があった。まともな議論ばっかりしていると、けんかになっちゃうから。ちょっと休戦って言って、やってるところに人を許す文化が生まれて」

  ■憎めない角栄氏、立派だった晋太郎氏

 ―師と仰ぐ田中角栄さんは、ロッキード事件で失脚しました。

 「昔は野党をものすごく大切にしましたよ、田中角栄さんや、竹下登さんなんかも、非常に敬意を表してね。上から目線なんか絶対にやらなかった。『そんなことやったら恥ずかしい』って。『上から目線をやったらおしまいだよね』って。『みんなをどうやって気持ち良くまとめるかっていうことが政治だからね』って。ということをやってきた」

  「田中角栄さんが問題を起こしたのは事実なんだけど、田中さんがみんなから好かれたのは、あの人はああいう形にしながらも、みんなのために本当に汗もかくし、危ない橋も渡って、お金もくれたよねと。だから何か憎めないよねと。かわいそうだよねと、ある面であそこまでやってあんな事件になっちゃったのは、その人間性が田中角栄をしてそうさせた」

     日中国交正常化を果たし帰国した田中角栄首相。1972年9月

 「他方、竹下さんは全く違って、気配り専門でやっていた人ですよ。小渕恵三さんは人柄が良いから、とことん小渕のためだったら、と思わせたしね。そういう風に人間性にほれて、政治をやり抜いたんだ」

 ―安倍晋三首相の人柄をどうみていますか。

 「もちろん安倍さんにほれている人もいるんでしょうけど。私が遠い距離で見ているからかもしれないけど、あんまり昔の政治家と類似するようなものを感じない。それはちょっと残念だな。安倍晋太郎先生は全然違った。親子でもこうも違うのかなと。晋太郎先生なんか、竹下さんにいいようにやられちゃった。人が良くて、いつも損ばかり引いていたけど、でも森喜朗さんや小泉純一郎さんなんかみんな、晋太郎さんを大好きで、みんなついていったわけでしょ」

       自民党幹事長時代の安倍晋太郎氏

  ―首相は祖父の岸信介さんを信奉しているようです。

 「岸さんのこともいいけど、晋太郎先生の政治を学んでもらいたかった。政治家の姿勢を学ぶ対象は、晋太郎さんの方がずっと魅力的な大政治家だったのになと思う。晋太郎先生と岸さんを比較して、何で岸さんなのか。そっちの方が不自然だな。普通はおじいさんよりもお父さんを尊敬するのに。 安倍家の複雑な政治の考え方があるのかどうか知りませんが」

 「私は安倍晋太郎さんのことが、もう少し首相の政治行動の大きな力になっていれば、今の安倍さんとは全然違う総理大臣になって、それこそ長いだけじゃなくて、立派な大総理大臣になれたんじゃないかなって思う。『お父さんは尊敬できる立派な政治家だった』と、そう中村喜四郎は言っていた、ということだけは書いてください」

 ―安倍首相は、敵と味方をはっきり区別しています。

 「1回目は短期間で終わっても、首相を2度もできたんだから、すごいじゃないかと、おおらかに受け止めていった方が、人生見えるものが違うと思うけどね。2度も首相をやれたんだから、日本国のトップに立って、縦横無尽に働けているんだから、これ以上の幸せはないですよ」

  「これは当然だなんて思ってたら、苦しくなっちゃうと思いますよ。やっぱり感謝力を磨かないとね。そうしないと、良い政治はできませんよ」 

                        諸先輩について語る中村氏

(終わり)

 ※関連記事はこちら↓

 ◆「野党共闘で保革伯仲を」  中村喜四郎衆院議員インタビュー(上)

 ◆「日本再建、誰かがやらねば」 中村喜四郎衆院議員インタビュー(中)

 ◆担当:西野 秀 共同通信社編集局デジタル編成部編集委員

 元稿:一般社団法人共同通信社 47NEWS 政治 【政局・特集】  2019年12月26日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【中村喜四郎衆院議員インタビュー】:(中)「日本再建、誰かがやらねば」

2020-01-06 07:25:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【中村喜四郎衆院議員インタビュー】:(中)「日本再建、誰かがやらねば」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【中村喜四郎衆院議員インタビュー】:(中)「日本再建、誰かがやらねば」

  立ち向かう姿を有権者に見せることが、野党の成長につながると確信する中村喜四郎氏。与野党伯仲の緊張関係を作り出すことで、政治の劣化を止める「日本再建」の志を聞きました。 

     野党共闘の在り方について語る中村氏

 ―東京都知事選は大勝負になりますか。

 「2020年の東京都知事選、戦おうということになったときに考えてみれば、小池百合子東京都知事は2017年10月、民進党を立憲民主党と、国民民主党に分断させた当事者ですよ。そして、今、自民党の二階俊博幹事長と近い」

             小池百合子都知事

 「『野党として黙っていていいのか』と、私は言っているんですよ。分断させられた、元仲間同士、立憲と国民がけんかしているよりは、当時の指導者が東京都知事になっているんだから、野党として立ち向かっていくべきだと。それが二階氏とくっついてどうたらこうたらなんてとんでもないと。政治家として、そこは立ち向かっていかなくちゃいけない」

  「ましてや、東京オリンピックに絡んで大きな問題が生じた。マラソンの実施場所が札幌になった。アスリートファーストだからとかいうが、本当かなと。日本の組織委員会がそう考えたのではなくて、IOC(国際オリンピック委員会)が言い出した。『そんなことができるかな』と考えると、これは実は『小池外し』で行われたんじゃないか。そういう疑問を野党は持つべきだ」 

 「そのことを、選挙戦で小池さんに、ぶつけていくべきだ。与党は、絶対に口が裂けたって言えない。だから野党が言うべきだ。平和の祭典、スポーツの祭典にもし、『小池外し』という政治的な背景があるとするならば、言語道断だ。そう言って、立ち向かっていけばいい」

 ■次期衆院選までに態勢構築

 ―とはいえ、小池知事は選挙に強いですよ。

 「勝ち負けじゃないんですよ。オール野党で、正論を言って向かっていく。『ああ、野党は本気になってきたな』と有権者に映る。そこに共産党もいると、『おお、共産党も一緒か。変わったもんだな』となる。こういうところを見せていくことが大事だ」

 「やっぱり、戦う野党を見せていく。錦の御旗を立てて、堂々と戦うと。そういう野党になっていかなくちゃいけない。私は高知の県知事選挙が終わったら、今度は東京都知事選だと。都知事選、みんなで頑張ろうと今、野党の代表者に言っていますよ」

        高知県知事選の応援で同席した枝野、志井両党首

 「代表者間の手探りが続いています。この間、みんなで、共有してきたじゃないですか。志位和夫共産党委員長も、共産党も一緒になってやりますと、こういうことを言っていますし、そうなれば、この間、枝野幸男さんが志位さんと一緒に高知に入ったことも、かつて共産党と距離があった枝野さんがそこのところは変わってきた」

  「2019年11月の高知県知事選は、必ずしも連合の協力はもらえませんでした。さらに、候補者は無所属で戦いましたが、共産党の党籍を持った人でした。知事選と同時に、共産党が独自候補を立てて戦った高知市長選があり、ねじれているという中という、最悪の状況でも戦えた。野党の主要政党、みんなで戦った。一つ、次の総選挙への布石は打たれたと思います」

 ―いまなお、連合は、共産党との共闘に消極的です。労働運動の現場での対立が根深い。

  「こういうことになると、連合はどうなるか分かりません。ただ、労働組合である連合の動きと、政治の動きが全て一緒じゃなくちゃダメだということはないと思いますよ。連合は連合の、組合としての組織の存亡を懸けた動きです。政党としての動きは、国民のために動いているわけですから、そこはやっぱり隔たりがあって当然。それがはっきりすれば初めて、正常な政治が動いていると、有権者に思われます」

 ―次の衆院解散の時期をどう予測していますか。

インタビューに答える中村氏

 「それは首相の専権事項ですから。いつあるか分かりませんが。野党はそういうことよりも、『オール野党』を、次の衆院選までの早いうちに形を作れるかが大事だ」

  「1回目は埼玉知事選が終わった後、共産党の志位委員長は入りませんでしたが、野党の代表者を集めて会合をやりました。その後、高知の知事選前にオール野党の代表者、集まってもらいました。オール野党の代表者が集まれるようになってきた」 

 ―野党共闘を進める方が優先事項だということですね。

 「1カ月のうちに2回ぐらいオール野党の代表者が、政策の話じゃなくて、飯でも食って酒でも飲んで、ばか話をできるかどうか。それをできるようにしておくと、いつでも『オール野党』という枠組みを発動することはできるんじゃないですか。その後、幹事長、書記長なんかにも同じようなことができれば、なおさら良いと」

  ―小選挙区でガチンコ対決をつくっていくのですね。

  「そうです。だけど、しびれる結果が出なくたっていいんですよ。『しびれる結果が出たらいいね』じゃなくて、オール野党で戦う。そして、そこで何がいけなかったのかということを反省する」

  「今回の高知県知事選のことなんかすぐ分かっているわけですよ。『無所属、オール野党で戦ったんだけど、やっぱり共産党籍はきつかったよね』『共産党が独自候補を出した高知市長選とのねじれもきつかった』『連合との協力もだからうまくいかなかった』『衆院高知2区で自民党を破った広田一君だったらどうだったろうか』などなど、考えれば、どんどん次のことに対して反省するものが出てくるから、直していける」

 ■選挙に出しゃばる  

 ―高知の選挙事情にも精通していますね。 

自民党幹事長時代の小沢一郎氏。1991年ごろ

 「選挙のことって、実は誰も考えていないんですよ。考えているように見えて、誰も人任せなんですよ。だから誰か1人が考えればいいんですよ」

 「昔ね、自民党にいたときに、小沢一郎さんが最初の幹事長だった1989年、私は総務局長をやってたんですよ。まあ、小沢さんが指揮を表で執っていたんですけど、裏では、私が選挙の実務的なことをやった。そのときに思ったのは、これ、誰もやんないんだなと。自分でやらないと何も動かないなと知った」 

 「ということは選挙というのは頼まれてやるんじゃダメだ。出しゃばってやることだな、と。ひたすら出しゃばってやる。だからもう、新潟県知事選も埼玉県知事選も、頼まれてないですよ。『行かしてくれ』『手伝わせてくれ』と。高知も『行かせてくれ』と自分から押しかけていく。そういう人が1人いると、何となく雰囲気ができ上がってくるんですよ。そういう役割を担いたい。今の野党では、担っていかなくちゃいけないと思ってます。皆さん結果ばかりにこだわっているから」

  ―きちんとした総括ができていますか。

 「どうでしょうか。今度、野党の人が、高知の知事選を踏まえてどう総括できるかによっては、国民から『野党が変わった』と思われたら、これは大きな成果を得たということになると思います。そういうことを自民党は嫌がっています。私は自民党にいたから、何となく分かる」

  「与党と野党が、お互いに切磋琢磨して、良い緊張感を取り戻していく。それが日本の民主主義をもう1回、再生させていくためには必要なことだと。まあ、日本再建ですね。日本再建というのはやっぱり、誰かがやるんじゃなくて、自分で志を持ってやるしかないと、こう思っています」

 ■共産党としっかり連携

 ―気の早い話だが、政権交代が実現したとき、共産党は閣内に入ってもらうのかいいか、閣外協力にとどめてもらうのがいいか。どうお考えですか。

 「まずは、保革伯仲まで持って行かなくちゃならない。政権を取るということは2段階目ですよ。最低でも2段階に分けなきゃしゃあないですよ。まずは、保革伯仲が政治目標です。それができて、次の目標が政権交代だから。だから保革伯仲のところまでは、共産党としっかり連携を組んでいくことは当然です」 

中国の習近平国家主席

 「昔の共産党のことは知りません、私は。でも今の共産党は変わってきていると思います。自民党には『共産党と組んではおかしい』と言っている人がいる。じゃあ、中国共産党の習近平国家主席のこと、安倍さんはどうやって迎え入れるのか。国賓で迎え入れるんじゃないですか。中国共産党と仲良くしますって、日本の共産党は駄目なんだって、これもむちゃくちゃな話で、そういうことが権威主義だと思うんですよ」

  -共産党の機関誌「しんぶん赤旗」は今年、100万部を切り、国政選挙の比例票も減少しています。

 「この間、茨城県議選の時に地元を歩いたら、私の支持者も高齢化していますけれど、共産党の支持者はもっと高齢化しています。だから共産党だって生き残りを懸けていくためには、従来の独自路線だけじゃあ生き残れないという状況に来ている」

 「そのことが今回、野党と足並みをそろえると言っている理由だと思います。共産党がむちゃくちゃなこと言ったら、縁を切ればいいだけですよ。だけどそれは共産党にとっても困るでしょ。野党共闘にかじを切ったなら、とことん一緒にやらないといけない」 

 「そこからはじき出された共産党なんてのは、今までの共産党とは全く違った立場になりますよ。そこは彼らも分かっている。そんなむちゃくちゃなことは言わないように、対応することが大切なんじゃないですか」

 ■小沢一郎氏とも共闘

  ―野党連携に向け、小沢一郎氏もだいぶ動いています。いわゆる“小沢アレルギー”ということも、野党の共闘を考える時に、よく語られますが、小沢氏の今日的な役割をどう見ていますか。

国民民主党入りした際の小沢一郎氏

 「個人的な感想は少し控えたいと思います。だけど、小沢さんと私は昔から政治手法が違います。小沢さんはドラスチックに政治の局面を変えていくのが得意ですけど、私は全員野球。とにかく下からみんなの気持ちを大切にして、そして『汗はかいて手柄は人に』というのが、私が教えを受けた田中角栄さんや竹下登さんの政治手法なので」

 「だから『改革派』だとかいう言葉で昔、衆院への小選挙区比例代表並立制を導入する『政治改革』をやられたときには、大変なことになると考えた。『日本がひっくり返っちゃう。こんな選挙制度をやったらとんでもないことになる』と言って」

加藤紘一、山崎拓、小泉純一郎の3人は「YKK」と呼ばれた。2000年12月

 「当時は小泉純一郎さんや加藤紘さん一や山崎拓さんといった、反田中、反竹下の動きをしてきた人たちと一緒になって、反対運動をしました。それに対して竹下も金丸も別に止めなかった。だから私は不思議なことに、何とかして選挙制度改革は止めなくちゃならないと、小泉、山崎、加藤の3氏と一緒になって行動した」

   -小選挙区が、日本の民主主義を変えたという認識ですか。

  「本当にそうなっちゃった。まさしく日本のこの権威主義を生んだ最大の理由は、選挙制度を変えたこと。結局、民主主義を衰退させちゃった。米国は、人種差別問題とか、移民問題とか、そういった問題をきっかけに、トランプ大統領の権威主義がどんどんどんどん、強くなってきている。日本は選挙制度を変えたことによって、政治に活力が本当になくなってしまった」

  「だけど、それをいくら嘆いたってしょうがない。これを踏まえた上でどうするかということを考えていかなきゃ仕方ない。誰かが批判を恐れずにやるしかないと。そういう役割を、私がやれるものならやっていきたい」

  ―小沢さんと共闘できますか。

  「小沢さんとは、最初からスタートが違うし目指していることも違う。だけどまあ、小沢さんが汗をかいて、結果的にそれが野党結集になっていくなら、拒むものじゃありません」(続く)

 ◆「野党共闘で保革伯仲を」  中村喜四郎衆院議員インタビュー(上)

 ◆「選挙は人生そのもの」 中村喜四郎衆院議員インタビュー(下)

 ◆担当:西野 秀 共同通信社編集局デジタル編成部編集委員

 元稿:一般社団法人共同通信社 47NEWS 政治 【政局・特集】  2019年12月25日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【中村喜四郎衆院議員インタビュー】:(上)「野党共闘で保革伯仲を」

2020-01-06 07:25:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【中村喜四郎衆院議員インタビュー】:(上)「野党共闘で保革伯仲を」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【中村喜四郎衆院議員インタビュー】:(上)「野党共闘で保革伯仲を」 

 自民党を離党後、長年無所属だった中村喜四郎衆院議員が、自民党に対抗する野党勢力結集のために、汗をかいています。安倍1強を許し続けてきた弱体野党の体質改善に取り組む“キーマン”に11月26日、話を聞きました。インタビューしたのは、共同通信政治部野党クラブの、佐伯健太郎記者、大塚卓キャップ、松浦基明政治部長です。このロングインタビューの編集は、デジタル編成部の西野秀編集委員がやりました。

           衆院議員会館の自室で11月26日、インタビューに答える中村喜四郎衆院議員

 ―長く自民党に所属し、離党後も無所属を貫いていましたが、最近は野党勢力の結集のため努力しています。どうしてですか。

 「 いろんなことを考えながら無所属の時代を続けてきた。こうして動こうと考えたのは、第2次安倍内閣ができあがってからこの6年、選挙のたびに投票率が下がってきた。選挙のたびに投票率が下がるとは、一体どういうことか考えた。簡単に言えば、国民に政治を諦めさせている。諦めさせているということは、国が壊れていく。民主主義が崩壊していく深刻な事態になっている。そういう考え方が非常に強くなってきた」

 ―国民が政治を諦めているとすると…。

  「民主主義が壊れる。こういう流れが、権威主義的な流れとして非常に顕著になっている。その権威主義というのは、安倍政権で言えば『選挙権威主義』といえる。勝つためなら何でもやる。それが、どういうことをもたらしているかが問題だ」

 「2014年の衆院解散は、消費税を上げないための解散だった。いったい何だったのか。消費税を上げると言って解散するなら、国民は賛否の意見を持って選挙に参加できるが、上げないという選挙にわざわざ行けるわけがない。上げた方がいいという人は投票に行かない形になる。だけど、この国の財政は1100兆円もの借金を持っている。国民一人あたり728万円もの借金を持っている国で、消費税を上げない解散なんて、とても常識的には考えられない」

        安倍晋三首相と国会議事堂、訓練中の自衛隊のコラージュ

  「さらに2017年は、北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)に搭載できる核兵器の実験を行った直後に、国難突破解散といって衆院を解散した。国難突破解散とは、いったい何なのか。何をどうしようとしているのか。そんなこと国民に判断しろと言っても、判断できることではない。こういうことを解散の理由にし、選挙に勝てばいいと考えている。とてもまともな政治のやり方とは思えない」

  ■憲法改正急ぐ必要なし

  ―大義がない衆院解散が繰り返されてきたという認識ですね。一方、安倍晋三首相は、18年の参院選後、憲法改正に前のめりです。

 「そういったことが重なってくると、たとえば、憲法改正といった問題に、非常に熱心に取り組むことになる。何が何でも憲法改正をやるんだと言っている背景は、日本会議の人たちが集めた、憲法改正を進めるべしという100万の人たちの動きが、一つの理由だと思う。だけど、憲法を急いで改正しろなどと言っている国民が、果たしてどのくらいいるのか。とても急いでやらなくちゃならない必要があるとは思えない」

「日本会議国会議員懇談会」の設立20周年記念大会=2017年11月

  「それよりは、皇位継承の問題に早く決着をつけなければならないでしょう。女性宮家も早くやらなくちゃいけないのではないか。2017年の天皇陛下の退位特例法の付帯決議に書かれていて、それは待ったなし。今の状況の中で一刻も早くやらなくちゃという問題はできていない。なぜ、こんなに遅れているのか。それは神道政治連盟の人たちの活動と、密接に関係があるのではないかと思われる。こうしたことは、『非自由主義的民主主義』と言うことができると考えている」

  ―閣僚が不祥事で相次いで辞めたり、国会がヤジで荒れたり。政治の質がどんどん、落ちているとは感じませんか。 

 「形式的には民主主義はあるけれど、勝てば何やってもいいというようなことになっている。実際、河井克行法相の妻の公選法違反の問題、菅原一秀経産相の公選法違反の問題など、いろんな問題が起きても、いつの間にかうやむやになって片が付いてしまう」

 「そして、安倍首相が予算委員会で質問している人をやじったり、『民主党の時代のような悪夢に戻っていいか』と堂々と言ったりする。あるいは選挙の時に、政党の名前を忘れたとうそぶく。とてもまともな政治とは言いがたい」

 「私が知っていた自民党はそういう政党ではなかった。みんなの意見はちゃんと聞くし、反対意見が出れば、何日間でも議論してまとめようという努力をしてきた。下の人の言い分も良く聞いた」

  ■子どものけんか

 ―それでは、かつての自民党はどうだったのでしょうか。

            自民党の金丸信副総裁。1992年6月

 「忘れもしないが、私が自民党の独禁法調査会長代理をやっていた、1991年ころの話だ。米国からの課徴金をダブルで上げるということに対して、当時の公取委(公正取引委員会)の委員長に厳しく反対意見を言った。すると、金丸信自民党副総裁から『公取委の委員長が頼みに来た。反対しているらしいな』と言われた。私は『私も副総裁も同じ国会議員だ。選挙民に選ばれている。正しいと思って発言していることに対して、副総裁だ、派閥の会長だと言って、議論を封じ込めるのは、やめてもらいたい』と言い返した。そしたら、金丸さんは、にやっと笑ってそれ以上言わなかった。それが昔の自民党だった」

 「だから活気があった。上も下もない。派閥は選挙の時に応援したりする互助会であり、あるいはポストを取る部分での役割はあっても、国会議員は選挙民に選ばれたという意味では対等だ、俺たちも国会議員なんだと。なんで頭を下げて唯々諾々と言いなりにならなくちゃいけないのか、と、そういう考え方があった」 

 「田中派を割ることになった政治改革問題でも、当時の小沢一郎さんと激しくぶつかって、派閥を割った。命がけで信じたことをきちんと主張した」

 ―その気風は今の自民党には全く感じられません。

     報道陣に囲まれる野田毅自民党税調会長2014年4月

 「今の自民党は議論がないまま、反対意見を言った野田毅税調会長が更迭されたり、船田元・憲法改正推進本部長が学識経験者を呼んできたらとんでもない発言をしたために更迭されたり。正しいことを言っている人の首が飛ばされるという、むちゃくちゃなことを、安倍首相が平気でやっていて、誰もそれをおかしいとも言わない」

  「首相に対抗し、総裁候補に出た石破茂さんが人事などで、がんじがらめにされて全く立ち上がれない状況にして、それを喜んでいる。誰も近づかない方がいい、ああなったら大変だ、みたいな、子供のけんかと同じようなことを政治家がやっている。こんなことをやっていたら、国民はどんどん政治から離れてしまう」 

            石破茂衆院議員

 ―どうしたら、こんな状況を変えられるのでしょうか。

  「だからなんとか、そういうことを止めるために、かつての自民党や政権の事情を知っている人が発言したり、行動したりする時期ではないかと考えた。そのために20年間、無所属の経験をする中で、いつかタイミングがあれば動かなければならないと、タイミングを見計らっていたが、今がこのときだと判断して動きだした」

  ■野党は政権チェックができてない

  ―安倍首相の在任期間は憲政史上最長になりました。いろいろ問題点は多いが、これだけ長く続いた原因はどこにあると分析していますか。

 「まずは、政策の出し方だ。次から次へと目先を変えてくる。このやり方に野党がきちっと検証、対抗できてきたかというと、そうではない。ほとんど垂れ流し的な情報をうのみにせざるを得ないような議論を重ねてきた」 

日銀の黒田東彦総裁

 「アベノミクスは(日銀による)『大胆な金融緩和』『機動的な財政運営』『成長戦略』と言ったので、それじゃあと思って期待した。その結果が出ないうちに、今度は『希望を生み出す強い経済』『夢を育む子育て支援』『安心につながる社会保障』、そのことの結論が出ないうちに今度は『働き方改革』だ、『生産性革命』だ、『人づくり改革』だ、『1億総活躍社会』だと。」

  ―野党が政権をチェックする役割を果たせていないということでしょうか。

 「安倍政権の経済政策は、財政を拡大させ、金融を緩和し、円安に誘導して日銀と一緒になって成長戦略をやった。だが、それがどういう結果をもたらしているのか。野党がきちっと国会で、議論してきたとは思わない」。

 「第2次安倍内閣以降、平成25年(2013年)から4年半の首相の発言の特徴を調べてみた。衆院と参院で『もうデフレではない』と発言したのは63回。そして『プライマリーバランス(基礎的財政収支)を2020年までに黒字化する』。これを何回言ったか、国会図書館で調べたら、衆院本会議で8回、衆院予算委員会で8回、参院本会議で9回、参院予算委員会で5回、合わせて30回言った。それがどうなったか」  

 

「あるいは『消費税を10%にしたら社会保障に充てるという三党合意は必ず守る』と、4年半の衆参両院で何回言ったか。なんと、154回言った」

■財政再建、首相は何もいっていない

 ―しっかり調べていますね。その結果、何が明らかになりましたか。

  「154回言ったり、63回言ったり、30回言ったことが果たしてどういう形になったのかといったら、2020年のプライマリーバランス黒字化はできない。そして10%に上げた消費税は、教育にも使うんだと言い出して、いつの間にか社会保障の話と平行する話にすり替えられた」

 「『デフレはない』と言い切ったけど、この6年間の間に目標の2%の物価達成できているかといえば、できていない。実質2%もできない。名目3%もできない。そして600兆円のGDPもできない。出生率1・8もできない。何もできない」

 「残念だけど調査した4年半で、国と地方の借金が178兆円増え、124兆円が企業の内部留保に回っている。日銀が319兆円国債を引き受けた」

  ―野党は数字を基に、しっかり批判できていないという認識ですね。

 「この国の財政はどうするのか。安倍首相は『悪夢のような民主党政権』などと言っているが、1千兆円の借金をどうするのか。どうやったら返せるのか。野党を批判する前に、責任ある政党としてその辺のところをきちんとしたことを言っているか。何も言っていないじゃないか」

 「だから国民はおかしいと思って、あきれかえって、選挙に行かないし、政治にも関心を持たない。こういうことになっているのではないか」

 ―それを打破していくため、野党は何をすべきでしょうか。

 「消費税を下げるとか下げないとか、そういう議論に入っちゃうから、国民はまたしてもかと、あきれている。借金返しをどうするかとか、痛みを伴う改革をどうするかとか、『一番嫌なことだけど、そういうことを野党がいうようになったよね』、『そうじゃなくちゃだめだよね、本当のことを言っているのは野党だよね』と、言ってもらえるような主張をしてきたか。そこに非常に臆病ではないか」

 ■本当のことを言わなくては

  ―外交や安全保障については、どう考えていますか。

 「外交や、安全保障問題にしっかりと意見を言える野党になっていけば、国民は安心して政権を任せられる。外交の安倍なんて言っているけど、今年の7月23日、中国とロシアの爆撃機が、日本海で領空侵犯してきた。1993年にロシアと中国の軍事協定が結ばれて、2012年から6年間の間に7回も合同軍事演習をやっている。こういう事実を踏まえた上で、北方領土を返してくれという運動をやっているのか。4島一括返還論を諦めて、2島先行返還だと本当に、返ってくると思って言っているのか。プーチンとファーストネームで呼び合っているから返してくれるなんて思い違いだ」

 「そういうときに韓国との関係がこじれてしまった。どうやって日本の国の安全を守るのか。北朝鮮はトランプを完全に手玉に取るようなことまで言い出した。そうなったら北朝鮮、中国、ロシア、完全に包囲されている日本が、集団的自衛権を行使したり、ホルムズ海峡に海上自衛隊を派遣したりということをやっていれば、米国が守ってくれるということを、私たちは本当に信用していいのか」 

米国のトランプ大統領

 「トランプ大統領は、米国に届かない短距離弾道ミサイルはかまわないと、言っている。私たち日本国民が射程圏に置かれていても構わないと言っている発言を、私たちは軽視できないのではないか」

  「そういうことこそ、野党が言うべきだ。そこで野党と与党が防衛問題、安全保障問題、外交問題だって外務省と話が付いてやっているのかと。ロシアの問題でも北方領土の問題でも、首相官邸が、外務省を飛び越えてやっている動きが最近非常に目に余る」

  ―官邸主導の外交と、安倍政権は誇っています。

 「『安倍さん、すごいよね』、と能天気なことを言っていたら、大変なことになっちゃうんじゃないかと。誰かが言わなくてはいけない」

共産党の志位和夫委員長

 「それは、野党が言うべきでしょう。この間、私は、共産党の志位和夫委員長に会ったときに『志位さん、北方領土のことを言わなくちゃダメだ』と言った。それに対し、志井さんは、千島がどうたらこうたらとか、尖閣諸島のことを言い出したから、『違う。北方領土のことを言わなくちゃダメだ』と意見した。『共産党が、どういうかみんな見ているよ』と」

 「そういうことから逃げて、議論をしようとしたって、国民は付いてこない。本当のことを言わなくちゃ、国民に注目してもらうためには、野党はいいことだけを言っていたんじゃダメだ」 

 「本当のことを言って、いちかばちか、国民が離れちゃうかもしれないと勝負に出たときに、初めて意見をみんな聞こうとする。『消費税を下げます』『福祉を良くします』みたいな話をいつまでもしているだけで、野党に国民が関心を向けると思ったら大間違いだ。残念ながら国民は冷静に見ている。こういうふうに私は言っている」

  ■衆院小選挙区で候補者調整を

  ―2019年秋の臨時国会から野党の共同会派ができました。国会運営で新たな会派ができた効果はどうご覧になっていますか。

 「人数は増えるだけで政治ですから、大変、活気は出てくる。政策に対しての協力もできてくるようになったし、いろんなことができる。『桜を見る会』の追及チームとか、あんな問題も起きてきて、みんなで立ち向かっていかなくちゃいけないよねという考え方が育ってきた。バラバラよりは、二つのグループが一つになったことによって、認識を共有できるようになったことはいいことじゃないか」

  ―次の衆院選をにらんで、立憲民主、国民民主を中心に合流する動きが具体化してきました。幹事長会談も持たれました。一つの党になった方がいいのか、それとも緩やかに会派レベルで、選挙協力にとどめた方がいいのか、どう思いますか。 

 「まず大切なことは、国民に説明できるようなことをやらないとダメだ。野党がくっついても分かれても、何やっているか分からない。国民にすれば、くっついたのは何のためにくっついたんだと。分かれたのは何のために分かれたんだということを国民に説明できるようなことをやっていますか、と問われている」

 「国民のことを忘れちゃって、国会の中でくっついたり分かれたりということをやっているんじゃないか。そこが野党から国民が離れている一つの大きな理由だ」

 「私は一つになるためには条件があると言っている。第1番目に衆院の選挙が近づいている。各小選挙区で候補者調整できますかと。きちんとできることが最低の条件だ」

 「あとは、参院選でいろいろとトラブったしこりが残っている。立憲民主党と国民民主党の参院が一緒にやるかやらないとかその辺も解決できますかと」

  ―「野合」批判が心配ですね。

 「政策が違うか、違わないかは、違う政党なんだから違ってもいい。だけど選挙が戦えないような人たちがくっついたり、分かれたりしていたって、それは国民を無視した茶番だと映ってしまう。だから、一緒になる努力をする。努力をするんだけど、努力したからいいってもんじゃない。結果が出てこなくちゃダメだ。結果というのは、最低でもそういう条件をまずクリアできますかと。それができてからの方が、私はいいと思いますよ」

 「それができないでやるとまた割れますよ。そうすると、談合して割れて、談合して割れて、こんなことをやっていたのでは、まだ野党より与党の方がいいと言われちゃうんじゃないですか。そういうのはそろそろ卒業しなくちゃいけませんよねと」

  ■政権取りは時間掛けて

 ―知事選では、選挙協力が始まっています。

 「国会のそうした動きと、並行して選挙協力をきちんとやっていかないといけない。新潟の知事選、埼玉の知事選、高知の知事選。こうした知事選を、協力してしっかり戦っていく、ということだ。何でかと言えば、たまたま2009年、民主党は力もないのに政権を取った。風が吹いたから政権を取った。取ったと言うだけですぐ離れた。今後取るときにはどうしたらいいか」

 「時間をかけて取りに行くべきだと今は言っている。どういう時間の過ごし方かと言うと、まず47都道府県知事選をちゃんと戦う。相手は政権与党ですから、知事選はどうしたって与党に有利だから、1勝2敗でいい。3回のうち1回勝てばいい。1勝2敗で10年間やれば、必ず2勝2敗になる」

 「そうなれば、政令指定都市も戦う。県庁所在地も戦う。オール野党で与党と戦っていけばいい。そうすれば、力が付いていく。力が付いて政権を取っていけば、安定した政権交代ができる」

 ―地方の足腰が弱い、旧民主党系政党の体質改善になりますね。

 「自民党が強いわけではない。自民党に群がっている人たちが、既得権益を守りたいという人が支えているだけだから、力勝負で倒せば、あっという間に離れていく。それを一番知っているのは自民党の国会議員だ」

              高知県知事選前に候補者応援に入った野党各党の幹部

 ―では政権交代は次の衆院選ではなく、ある程度時間がかかっても仕方ないという考えですか?

 「そんなことを考えて無理なことをやるから、どんどん国民が愛想をつかせちゃう。それよりは、次の選挙で例えば、小選挙区で、オール野党で今より50議席勝ったらどうなりますか? 50近く増えたということになれば、与党が50減るので、100の効果がありますよ。一遍に保革伯仲ですよ。そうなったら自民党、こんなこと言ってられますか?」

 「権威主義だの、物言えば唇寒しだなんて言ってられますか? とんでもないと、このままだと、落っこちちゃうと。もう何としても自民党を変えなくちゃいけないという動きが出てくる。それだけだって、今よりずっと良いですよ。保革伯仲にすれば。そうすると昔の、私が知っていた自民党に戻るかもしれない」

 ―もし、自民党がまともに戻らなかったときは

 「倒しに行くと、いうことです。だから、10年ぐらいのスパンで物事を考えていかないと」

  ■昔の自民はカジノに反対

 ―野党の閣僚経験者や党幹部も務めた人材が、次々と自民党に入っています。

 「もう一回政権取ってポストもらって、政策を実現したいみたいな、そんな夢みたいなこと言っているから、いつも夢疲れして、駄目だなといって諦めて、そしたらそれを今度は受け入れる自民党の人がいて、こっち来い、こっち来いと言って」

 「でも、昔の自民党はやりませんでしたよ。そんな人の懐に手を突っ込んでね、裏切ってこいと、そしてこっちに入れてやると。これはねぇ。まあちょっと、えげつないというか。こんなの地方議会がやっていても、あんまり程度が良くないと言われるのを、国政でやっているのかと」

 ―昔の自民党では、やりそうになかったことは、他にありますか。

  「カジノを含む統合型リゾート施設整備法。ああいうのだって、昔の自民党は絶対やらないですよ。こんなことをやったら国がつぶれちゃうと、とんでもないと言って、みんなでそういうことは止めましたよ」 

米国のカジノ

 「ところが、何もかもやりたい放題でしょ。それは何でかっていったら、野党が弱いからですよ。だけどなんで弱いかと言ったら、戦わないからですよ。別に急に強くならなくたって良いんですよ。戦えば良いんですよ」

 「今度、高知の県知事選で約6万2千票の差ができたけど、オール野党で戦っていったら、自民党は慌てた。戦ってくれば、慌てるに決まっているんですよ。何万票差つけたって、戦ってくるのは怖いんですよ。今度ひっくり返されるかもしれないと。当然そう思いますよ」(続く)

 ◆「日本再建、誰かがやらねば」 中村喜四郎衆院議員インタビュー(中)

 ◆https://www.47news.jp/47reporters/4355322.html

 ◆「選挙は人生そのもの」 中村喜四郎衆院議員インタビュー(下)

 ◆https://www.47news.jp/47reporters/4359076.html

 ◆担当:西野 秀 共同通信社編集局デジタル編成部編集委員

 元稿:一般社団法人共同通信社 47NEWS 政治 【政局・特集】  2019年12月24日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【新刊紹介】:「無敗の男 中村喜四郎」 全告白 ■著者・常井健一

2020-01-06 07:24:50 | 【新聞社・報道・テレビ・ラジオ・NHKの功罪・マスコミ・雑誌・著作権】

【新刊紹介】:「無敗の男 中村喜四郎」 全告白 ■著者・常井健一

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【新刊紹介】:「無敗の男 中村喜四郎」 全告白 ■著者・常井健一

 ◆作品紹介

 伝説の男がついにすべてを語った!

 戦後生まれ初の閣僚で、自民党最盛期の建設族のプリンス、そして田中角栄最後の愛弟子であった男は、ゼネコン汚職で逮捕され、刑務所へと送られる。
しかし、そこから新たな伝説が始まった。
検察の取調べに完全黙秘を貫き、検事をして「男の中の男」と言わしめた男は、出所後も当選を重ね、初当選から現在まで14戦無敗。そして、安倍一強の政界を揺るがす仕掛けを次々と繰り出している。



 ■中村喜四郎

 25年の沈黙を破って語られた驚愕の事実とは。
角栄の素顔、ゼネコン汚職の真相、自民党分裂で小沢が果した役割……昭和から平成にかけて激震した政界の裏事情。さらに日本だけでなく、トランプを生んだアメリカにもわたり、「選挙に勝つ」ことの意味を掘り下げる。

 この男から目が離せない!

 ◆目次

 まえがき

 第一章 選挙の申し子
  ・十歳の出馬宣言
  ・大学時代に出会った小沢一郎
  ・中村伸から中村喜四郎へ
  ・政治一家・中村家の誕生
  ・田中角栄との因縁
  ・角栄秘書時代の屈辱

 第二章 成り上がりのプリンス
  ・有権者に配った「魔法の鏡」
  ・「ロッキード選挙」で初当選
  ・越山会と並び称される後援会「喜友会」
  ・「選挙の鬼」
  ・特殊部隊「吉伸会」
  ・プリンスの台頭と反小沢への道

 第三章 完全黙秘とサバイバル
  ・喜四郎はなぜ逮捕されたのか
  ・完全黙秘
  ・鳩山と与謝野による出所祝い
  ・宿敵・山口武平

 第四章 父帰る
  ・信心の在り処
  ・語られてこなかった妻と子の物語
  ・喜四郎は地元に何をもたらしたのか
  ・「黒羽」道路の「喜四郎カーブ」

 第五章 メーク・ナカムラ・グレート・アゲイン
  ・小泉、小沢との再会
  ・喜四郎はなぜ強いのか
  ・喜四郎は三十年前に現れたトランプか?
  ・喜四郎、ラストベルトを歩く

 ◆担当編集者より

 とにかく面白い評伝です。自民党最盛期の政治の裏の裏が率直に語られるとともに、選挙に勝つとはどういうことなのか、非常に示唆に富む1冊です。何より、中村喜四郎という男がすごい。劇画の主人公ですよ、彼は。しかも、今も現役で、小泉純一郎や宿敵・小沢一郎と安倍打倒を仕掛けているところに、生々しい政治家の生き様があります。

 ◆著者紹介

 常井 健一(とこい けんいち)ノンフィクションライター ■Facebook

 1979年生まれ。茨城県出身。ライブドア、朝日新聞出版、オーストラリア国立大学客員研究員を経て2012年末からフリー。著書に『小泉純一郎独白』(第23回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞・作品賞)、『保守の肖像 自民党総裁60年史』『決断のとき』(小泉純一郎氏との共著)、『無敗の男 中村喜四郎 全告白』など。

 ◆商品情報

  • 定価:本体1,900円+税
  • 発売日:2019年12月16日 

 文藝春秋BOOK 主要出版物 【新刊】 2019年12月16日 09:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【イラク】:バグダッド旧米軍管理区域にロケット弾撃ち込まれる

2020-01-06 07:23:30 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【イラク】:バグダッド旧米軍管理区域にロケット弾撃ち込まれる

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【イラク】:バグダッド旧米軍管理区域にロケット弾撃ち込まれる 

 ロイター通信によると、イラクの首都バグダッド中心部の旧米軍管理区域(グリーンゾーン)で5日、2発のロケット弾が撃ち込まれた。区域近くの着弾も含め、バグダッドで計3発のロケット弾が着弾したという。

 バグダッドでは3日、米軍がイラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害し、イラン側による報復の可能性が高まっている。

 4日は、グリーンゾーンの米大使館近くにロケット弾1発が撃ち込まれたが、米兵らに死者はなかった。区域内には政府施設や大使館などが集中。厳重な警備の一方で、ソレイマニ司令官の殺害以前からロケット弾が頻繁に撃ち込まれている。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・イラン・イラクを含む中東情勢】  2020年01月06日  07:23:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【マグロ初競り】:ご祝儀値1・9億に「高いよね」本音も

2020-01-06 07:17:30 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・調査捕鯨・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

【マグロ初競り】:ご祝儀値1・9億に「高いよね」本音も

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【マグロ初競り】:ご祝儀値1・9億に「高いよね」本音も 

 東京・豊洲市場で5日、令和として初めてとなる初競りが行われた。景気づけの「ご祝儀値」のつく傾向の高いクロマグロでは、1匹の落札価格で1億9320万円(1キロ当たり70万円)がついた。記録の残る1999年以降では昨年の3億3360万円に次ぐ2番目の高値となった。

競り落としたマグロと「ざんまいポーズ」をとる木村社長(撮影・寺沢卓)

  競り落としたマグロと「ざんまいポーズ」をとる木村社長(撮影・寺沢卓)

最近10年のマグロ初競り最高値

        最近10年のマグロ初競り最高値

 「マグロ大王」の異名を持つ木村清さん(67)が率いるすしチェーン「すしざんまい」(全国57店)を展開するつきじ喜代村が落札した。木村社長は「私はマグロが大好きだから、おいしいマグロを全国のみなさんに食べていただきたい」と威勢良く話す一方で「やっぱりナナマル(1キロ当たり70万円)は高いよね」と本音もポロリ。

 それでも今年も最高値で落札した理由として「築地がね、大好きなの。今年は東京オリンピックでしょ。選手村から築地は近い。試合が終わったら築地にきて、おすしを食べてもらいたい」と鼻息荒くまくし立てていた。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・マグロ初競り】  2020年01月06日  07:17:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ゴーン被告】:国際逮捕手配書は未受理 レバノン検察

2020-01-06 05:58:50 | 【事件・未解決・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・オウム事件・旧統一教会を巡る事件他】

【ゴーン被告】:国際逮捕手配書は未受理 レバノン検察

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ゴーン被告】:国際逮捕手配書は未受理 レバノン検察 

 前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告がレバノンに逃亡した事件で、レバノン検察当局者は5日「正式な捜査協力要請は届いていない」と明らかにした。国際刑事警察機構(ICPO)から被告の身柄拘束を求める「国際逮捕手配書」が届いたとされていたが「手続き上の不備」があり受け取っていないと述べた。不備の詳細は説明しなかった。共同通信の取材に答えた。

 現地紙はレバノン当局が7~8日ごろゴーン被告から事情を聴く方針だと伝えていた。検察当局者は否定し「正式な要請が届いていない以上、聴取できない」と語った。聴取が遅れれば逃亡経緯の解明に支障が出る可能性があり、仮に聴取しても形式的なものにとどまるとの指摘もある。

 レバノン当局が聴取後にゴーン被告の身柄を拘束したり日本に引き渡したりする可能性は低い。

 検察当局者は、日本の捜査当局がレバノンの捜査に加わることは拒まないと話した。「今のところ日本側から捜査への参加や引き渡しの要求は来ていない」と説明した。

 レバノン政府はゴーン被告が入国時にフランス旅券とレバノンの身分証明書を所持していたとして、入国は「合法だった」との立場だ。一方で日本からの経由地トルコの検察当局は、民間機で非合法にトルコに入出国したことが確認されたと発表している。

 ゴーン被告は昨年12月30日にレバノン入りした。その後の声明で日本の司法制度について「基本的人権が否定されている」と批判した。(共同) 

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【事件・前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告がレバノンに逃亡した事案】  2020年01月06日  05:58:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ゴーン被告】:逃亡でオランダのルノー日産連合に捜査も

2020-01-06 05:58:40 | 【事件・未解決・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・オウム事件・旧統一教会を巡る事件他】

【ゴーン被告】:逃亡でオランダのルノー日産連合に捜査も

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ゴーン被告】:逃亡でオランダのルノー日産連合に捜査も 

 フランスのルメール経済・財務相は、レバノンに逃亡した前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告について、フランス自動車大手ルノーと日産の企業連合統括会社(本社オランダ)を巡っても捜査の対象となる可能性があると述べた。

カルロス・ゴーン被告(2019年4月25日撮影)

     カルロス・ゴーン被告(2019年4月25日撮影)

ベイルートにあるカルロス・ゴーン被告の自宅(共同)

  ベイルートにあるカルロス・ゴーン被告の自宅(共同)

 5日付のフランス紙ジュルナル・デュ・ディマンシュが発言内容を伝えた。

 ルメール氏は「(ゴーン被告は)他の人物同様に裁判の対象となる。日産が同意すれば、オランダでの問題も司法の動きの対象となり得る」と述べた。詳細には触れていないが、ルノーは統括会社で被告の個人的利益のため不正に行われた疑いのある支出が計約1100万ユーロ(約13億円)に上るとの調査報告書を昨年、検察当局に提出している。

 フランスの捜査当局は、2016年にベルサイユ宮殿で被告が結婚披露宴を開いた際にルノーの会社資金を不正使用した疑惑や、中東オマーンの販売代理店への不審な支出についてルノー本社を家宅捜索するなどして調べている。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【事件・前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告がレバノンに逃亡した事案】  2020年01月05日  22:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ゴーン被告】:プライベート機は荷物X線検査受けず出国

2020-01-06 05:58:30 | 【事件・未解決・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・オウム事件・旧統一教会を巡る事件他】

【ゴーン被告】:プライベート機は荷物X線検査受けず出国

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ゴーン被告】:プライベート機は荷物X線検査受けず出国 

 前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告(65)がレバノンに逃亡した事件で、被告が出国に使ったとみられるプライベートジェット機に持ち込まれた荷物が、関西空港でエックス線検査を受けていないことが5日、関係者への取材で分かった。

カルロス・ゴーン被告(共同)

        カルロス・ゴーン被告(共同)

 プライベートジェットの保安検査の要否は運航会社や機長の判断に委ねられており、関空関係者は「利用者の多くは搭乗実績が豊富なため保安チェックは甘くなる」と指摘。荷物のエックス線検査はしないケースが大半だといい、手薄な検査態勢の隙を狙った可能性がある。

 海外メディアの報道では、ゴーン被告は昨年12月29日夜、関西空港から出国したとみられる。ジェット機の荷物はスーツケースと高さ1メートルを超える大型ケースが数点ずつで、被告が大型ケースに身を隠して機内に入ったとの臆測が出ている。被告の出国記録はなく、運航に当たり大きなトラブルはなかったとされる。

 航空法は保安検査について、運航する航空会社の責任で行うよう規定。エックス線検査は義務化されていない。関空を運営する関西エアポートによると、第2ターミナル内にプライベートジェットの専用施設があり、出入国や税関の審査は各関係機関の職員が実施。一方で保安検査は、運航会社側から必要との申告があれば、関西エアが委託した業者が行う態勢となっている。

 ただエックス線検査を伴う保安検査の要望はほとんどなく、税関での荷物の審査でも事前に申告するリストなどに不審な点がなければ、そのまま積み込むという。

 関空のプライベートジェット専用施設は2018年に開業し、主に外国人富裕層が利用。関空のホームページによると、運航情報や保安検査の要否を記入した書類の提出と、1回につき20万円の使用料が必要になる。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【事件・前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告がレバノンに逃亡した事案】  2020年01月05日  19:18:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ゴーン被告】:パスポート差し押さえ 残る1通は所持か

2020-01-06 05:58:20 | 【事件・未解決・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・オウム事件・旧統一教会を巡る事件他】

【ゴーン被告】:パスポート差し押さえ 残る1通は所持か

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ゴーン被告】:パスポート差し押さえ 残る1通は所持か 

 東京地検は5日、令状に基づいて、東京都内の弁護士事務所で保管されていた前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告(65)の旅券(パスポート)3通を差し押さえた。関係者が明らかにした。

カルロス・ゴーン被告(共同)

        カルロス・ゴーン被告(共同)

 ゴーン被告はフランス2通、レバノン、ブラジル各1通のパスポート計4通を所持。このうち、フランスのパスポート1通を鍵付きのケースに入れて携帯しており、所持したまま逃亡したとみられる。残る3通は弁護団が保管していた。

 弁護団の弘中惇一郎弁護士は4日の報道陣の取材に対し、ゴーン被告が使用していたパソコンなどの提出を東京地検から要請されたと明らかにしていた。

 パソコンについては、検討して問題がなければ応じる予定としたが、パスポートは「被告の所有物で預かったものなので、意思確認をしなければ勝手に渡すことはできない」と述べていた。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【事件・前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告がレバノンに逃亡した事案】  2020年01月05日  18:49:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【レバノン】:昨秋に日本へゴーン被告送還要請していた

2020-01-06 05:58:10 | 【事件・未解決・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・オウム事件・旧統一教会を巡る事件他】

【レバノン】:昨秋に日本へゴーン被告送還要請していた

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【レバノン】:昨秋に日本へゴーン被告送還要請していた 

 前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告のレバノン逃亡事件で、レバノン政府が昨年10月、被告の引き渡しを求める案を検討し、非公式に日本側に伝えていたことが5日分かった。外交筋が明らかにした。

カルロス・ゴーン容疑者(共同)

        カルロス・ゴーン容疑者(共同)

 外交筋によるとレバノン政府は、昨年10月の天皇陛下の「即位礼正殿の儀」に出席する閣僚らがゴーン被告の送還を直接要請する案を日本側に伝達。実際には大規模デモの対応で閣僚らは来日できなかった。ロイター通信は逃亡が3カ月前から計画されていたと報道、時期は重なるが、レバノン政府は逃亡への関与は否定している。

 レバノン政府関係者によると、逃亡直前の昨年12月20日にも、レバノンを訪問した鈴木馨祐外務副大臣の一行に被告の引き渡しを求めた。

 ロイター通信などは、ゴーン被告がレバノン入りした直後にアウン大統領と面会したと報道。大統領府は否定しているが、被告と親しい友人は共同通信に対し、面会は事実だと述べた。

 ジュライサーティ暫定大統領府担当相は3日、大久保武・駐レバノン大使と会談し、国としての関与を否定した。対日関係への影響を最小限に食い止める狙いがあるとみられる。レバノン外務省当局者も4日、取材に「(逃亡を)事前に把握していなかった」と述べた。

 レバノン当局は国際刑事警察機構(ICPO)から拘束要請を受け、ゴーン被告に事情を聴く方針。政府は日本への送還を否定している。

 レバノン紙アンナハルは4日、ゴーン被告が出国検査をすり抜ける際、レーザースキャンを妨げる特殊加工をした箱に隠れていたと報じた。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【事件・前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告がレバノンに逃亡した事案】  2020年01月05日  17:28:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ゴーン被告】:逃亡で森法相が出国手続きの厳格化を指示

2020-01-06 05:58:00 | 【事件・未解決・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・オウム事件・旧統一教会を巡る事件他】

【ゴーン被告】:逃亡で森法相が出国手続きの厳格化を指示

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ゴーン被告】:逃亡で森法相が出国手続きの厳格化を指示 

 保釈中の前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告(65)がレバノンに逃亡した事件を受け、森雅子法相は5日、出入国在留管理庁に対し出国手続きを一層厳格化するよう指示したと明らかにし「同様の事態を招かないよう、今後とも必要な対応を行いたい」とのコメントを出した。東京地検の斎藤隆博次席検事も同日、「迅速かつ適正な捜査で逃亡の経緯を明らかにし、適切に対処する」とコメントを発表した。

カルロス・ゴーン被告

        カルロス・ゴーン被告

 森氏は、ゴーン被告の出国記録はなく「何らかの不正な手段を用いて不法に出国したものと考えられ、誠に遺憾だ」と強調。「わが国の刑事司法制度は、個人の基本的人権を保障しつつ、真相を明らかにするために適正に運用されており、保釈中の逃亡が正当化される余地はない」と指摘した。関係国や国際機関とも連携し、できる限りの措置を講じるとしている。

 斎藤氏は、検察が勾留を求めたことについて、ゴーン被告が豊富な資金力と多数の海外拠点を持ち、逃亡が容易であったことや、国内外に大きな影響力を持ち、罪証隠滅の現実的な危険性があったことからやむを得なかったと説明した。

 保釈後、ゴーン被告の権利が十分に保障されていたのは明らかとした上で「逃亡は、自らの犯罪に対する刑罰から逃れようとしたというにすぎず、行為が正当化される余地はない」と批判した。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【事件・前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告がレバノンに逃亡した事案】  2020年01月05日  16:25:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【東京地検】:ゴーン被告逃亡「正当化される余地ない」

2020-01-06 05:57:50 | 【法務省・法制審議会・検察庁・地検・保護司・刑法・刑罰・死刑制度】

【東京地検】:ゴーン被告逃亡「正当化される余地ない」

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【東京地検】:ゴーン被告逃亡「正当化される余地ない」 

 保釈中の前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告(65)がレバノンに逃亡した事件について、東京地検の斎藤隆博次席検事は5日、「わが国の司法手続きを無視し、犯罪に当たり得る行為で遺憾だ」とのコメントを出した。「関係機関と連携して、迅速かつ適正な捜査で逃亡の経緯を明らかにし、適切に対処する」としている。

 検察が勾留を求めたのは、ゴーン被告が豊富な資金力と多数の海外拠点を持ち、逃亡が容易であったことや、国内外に大きな影響力を持ち、罪証隠滅の現実的な危険性があったことからやむを得なかったと説明。

 「保釈後は、弁護人らと自由に連絡できるなど、ゴーン被告の権利が十分に保障されていたのは明らかだ」とした上で「逃亡は、自らの犯罪に対する刑罰から逃れようとしたというにすぎず、行為が正当化される余地はない」と指摘した。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【事件・前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告がレバノンに逃亡した事案】  2020年01月05日  11:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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