【政界地獄耳】:それが「自民のやり方」か/10.14
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳】:それが「自民のやり方」か/10.14
★早くも政権末期の様相だ。学術会議問題は同じ神奈川県連でさして仲もよくない元経済再生相・甘利明が官邸を助けるためか中国による科学者の招へい事業「千人計画」に「積極的に協力している」とブログに書き込むだけでなく、テレビでも積極的に批判していたが、12日までにブログは書き換えられ「間接的に協力しているように映ります」などとトーンが激変した。
★甘利の、「批判は大声で訂正はこっそりブログの修正だけ」で思い出すのは自民党衆院議員・杉田水脈が先月25日、党の内閣第1部会などの合同会議で、女性への暴力や性犯罪に関し「女性はいくらでもうそをつけますから」と発言して問題視されると「発言していない」と抗弁し、結果ブログで「謝罪」するという醜態をさらしたが、それとそっくりだ。その間メディアには答えない。今更、大物議員の甘利が杉田のまねをしてどうするのだろうか。つまり自民党の体質が言いたいことは大声で発信して、間違えれば会見もせず逃げるやり方がまかり通っている証拠だろう。
★首相・菅義偉と40年以上の付き合いで浜のドンと呼ばれる港湾運送業「藤木企業」会長・藤木幸夫は近年、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の横浜港誘致を巡り激しく対立しているものの、菅の首相就任に寄せ、先月15日の神奈川新聞で「おめでとうございます、といわなきゃいけないよな」とし、貧しい農家に生まれながら明治国家の礎を築いた初代首相・伊藤博文になぞらえ「菅さんは総理大臣も村長も務まる。(伊藤にはない)村長のような魅力がある」とも語った。当初、それは伊藤にない庶民性を語ったのだと思われていたが、学術会議問題の推移をみていると改めて別の読み方もできることがわかり、1カ月前の藤木の慧眼(けいがん)に舌を巻く。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2020年10月14日 09:12:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。