路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【米国】:バイデン氏の殺害計画か 19歳男、銃や爆発物調達

2020-10-24 08:13:50 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【米国】:バイデン氏の殺害計画か 19歳男、銃や爆発物調達

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【米国】:バイデン氏の殺害計画か 19歳男、銃や爆発物調達

 米国で児童ポルノ画像所持の罪で起訴された19歳の男が、民主党の大統領候補バイデン前副大統領の殺害を計画していた疑いがあることが23日、分かった。複数の米メディアが伝えた。男はライフルや爆発物の材料を調達し、東部デラウェア州のバイデン氏の自宅近くを訪れていたという。

 米国では来月の大統領選を前に今月、共和党のトランプ大統領と対立する民主党の州知事の拉致を企てたとして計14人が訴追されている。

 男は西部ワシントン州出身で3~5月、バイデン氏の住所や暗視ゴーグルなどについてインターネットで調べ、殺傷能力の高いAR15型ライフル銃を購入。ネット上に「ジョー・バイデンを殺すべきか?」と投稿していた。

 5月の逮捕の際、児童ポルノ画像に加え大量の銃や爆弾の作り方が書かれた本、弾薬などを車に積んでいた。政治的背景は不明だが、2019年にニュージーランドのクライストチャーチで起きた銃乱射事件の画像も持っていたという。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・事件・米国・大統領選】  2020年10月24日  08:13:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【米国】:大統領選最後の候補者討論会、劣勢トランプ氏不発

2020-10-24 08:13:40 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【米国】:大統領選最後の候補者討論会、劣勢トランプ氏不発

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【米国】:大統領選最後の候補者討論会、劣勢トランプ氏不発 

 11月3日の米大統領選に向けた候補者討論会が22日夜(日本時間23日午前)、南部テネシー州ナッシュビルで開かれた。トランプ大統領(74)は民主党のバイデン前副大統領(77)と投票前最後の直接対決に臨んだが、支持率劣勢の焦りなのか、空回りが目立った。

 トランプ氏は、バイデン氏の息子をめぐるスキャンダルに言及。「汚職まみれの政治家だ」と攻撃したが、バイデン氏に「話の内容はごみだ」と反論され、自身の疑惑まで蒸し返され、不発に終わった。前回討論会が異例の罵倒合戦となり、今回はそれぞれの冒頭発言で一方のマイクを切る妨害回避措置が取られた。トランプ氏は不規則発言は控えたが、虚偽や真偽不明の発言を連発。突然「バイデンはロシア側から350万ドル(約3億8500万円)をもらった」など質問と無関係の発言もあり、CNNテレビは「ウソが増えた」と指摘した。討論会後のCNN調査では、バイデン氏勝利と答えた人が53%でトランプ氏は39%だった。

 トランプ氏は、仮に自身が敗れても平和的な政権交代に応じるか明言しておらず、大統領選後も混乱が長引く可能性がある。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・米国・大統領選】  2020年10月23日  22:17:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【週刊コラム】:久しぶりの「星図早見盤」とお月さま 寂しい秋の楽しみ方

2020-10-24 07:30:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【週刊コラム】:久しぶりの「星図早見盤」とお月さま 寂しい秋の楽しみ方

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【週刊コラム】:久しぶりの「星図早見盤」とお月さま 寂しい秋の楽しみ方 

 暗くなるのがすっかり早くなりましたね。

 この季節、私のまわりには愚痴が増える人が何名かいます。「日が短いのが辛い」「秋はさみしい気持ちになる」というようなことを会うと必ず、あるいは電話やSNSで会話するたび口にされます。季節の挨拶言葉というより、口癖のような愚痴といった感じですね。みんな男性です。

 女友達や女性の知人たちとも「秋はなんだかさみしい気持ちになるね」と言い合います。けれど、そのあとに「秋は食べ物が美味しい」「気温が下がるから温泉がいいね」といった秋の楽しみが続き、愚痴に終始することはありません。もちろん秋にさみしさを感じながら秋の楽しみを口にする男性もいます。

 つまり、「秋にさみしさを感じながら秋を楽しむ」をタイプA、「秋を愚痴るだけ」をタイプBに分けると、タイプAには男性・女性が共にいますが、タイプBは男性だけ、ということになります。なぜでしょう。たまたま私のまわりがそうなのでしょうか。考えると興味深いです。

 秋の魅力はたくさんあります。鮮やかな紅葉、海や畑からの恵み、温泉のありがたみが増しますし、星空が美しい季節でもありますね。

 今年の夏、何十年かぶりに「星座早見盤」を買いました。目的は金星。もともと空を見上げることが大好きで、最近はこれまでにも増して空を見上げる時間が増えました。日中はもちろん、夜空にも、お月さま、そして星々の中では特に金星に心惹かれています。「明けの明星」や「宵の明星」という呼ばれ方もする金星を、星座盤によるデータと実際に見上げる夜空の両方で確かめてみたかったのです。

 お話の流れとしては、ここで金星と星座早見盤を眺めた結果になるのでしょうが、情けないかな、買ったことにすっかり満足してしまい、実はまだ夜空と星図早見盤をじっくりと照らし合わせていません。「大人の買い物」の悪い癖ですね。

 とはいえ、秋の夜長はまだまだ続きますから、夜空と正座早見盤を照らし合わせるチャンスはたくさんあります。星座盤は見ているだけで興味深いですし、雨の日でも星空を想像したりして楽しめます。最近の私は、星座盤の丸い形に「地球は丸いのよね、地球は回っているのよね」と今更ながらしみじみ感動したりしています。

 秋の夜長。夜が長いからこその楽しみを見つけながら、元気にすごしたいですね。身体も心もなにかと変調をきたしやすい季節の変わり目、みなさまどうぞご自愛くださいませ。矢野直美「いつも 旅日和」

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【週刊コラム】  2020年10月24日  07:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:米大統領選 トランプ流への審判だ

2020-10-24 05:05:50 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【社説①】:米大統領選 トランプ流への審判だ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:米大統領選 トランプ流への審判だ 

 米大統領選は来月3日の投開票日に向け、最終盤を迎えている。

 再選を目指す共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン前副大統領は、最後の直接対決となる2回目の候補者討論会を終えた。

 非難合戦となり「史上最悪」とまで言われた前回と比べ、今回は比較的冷静な政策論争だった。

 テーマは内政を中心に設定されたが、両者の意見はことごとくかみ合わず、自身の支持層を固めることを狙った発言も目立った。外交や安全保障は今回もあまり論じられなかった。

 米社会の深刻な分断と内向き志向が、改めて浮き彫りになった。

 トランプ政権の4年間に対する審判である。世界ではトランプ氏が「自国第一主義」を掲げて協調路線に背を向け、各国の足並みは乱れがちだ。国際秩序の維持に米国の果たす役割は依然大きい。

 米国は社会の融和を図り、国際協調を図る路線を取り戻せるのか。世界の行く末を左右する選挙結果を注視したい。

 新型コロナウイルスの影響で3回予定されていた討論会は、トランプ氏自身が感染した影響もあって2回目が中止された。

 そのこともあり、注目されたのはコロナ対応だ。自らが回復したことを誇示したトランプ氏は、流行が収束に向かっていると主張し、経済活動の必要性を訴えた。

 バイデン氏はコロナで国内の約22万人が死亡したことを指摘し、その責任を負うトランプ氏は大統領の資質がないと主張した。経済再開には安全性の確保が欠かせないと訴え、真っ向から対立する。

 安保の議論では北朝鮮政策が取り上げられ、トランプ氏は金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との親密な関係で戦争を回避したと強調した。

 バイデン氏は北朝鮮がミサイル能力を向上させていると批判した。首脳会談の開催には核開発能力の縮小合意といった厳しい条件を課す考えを示した。

 対中国で、トランプ氏は制裁関税など強硬姿勢の正当性を強調し、バイデン氏は同盟国と緊密に協力して包囲網を構築すべきだと主張した。ただ、いずれも突っ込んだやりとりにはならなかった。

 世界の経済や安保に関わる重要な問題であり、日本にも影響は大きい。議論を深めてほしかった。

 世論調査で劣勢のトランプ氏には焦りもあるのだろう。大衆紙が醜聞として報じたバイデン氏の息子を巡る疑惑を再三取り上げた。真偽は不明であり、レッテル貼りに時間を費やしたのは残念だ。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2020年10月24日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:日高線廃止調印 前例としてはならない

2020-10-24 05:05:40 | 【経済・産業・企業・関税・地球資源・IT・ベンチャー・起業・インバウンド】

【社説②】:日高線廃止調印 前例としてはならない

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:日高線廃止調印 前例としてはならない 

 日高管内7町とJR北海道はきのう、JR日高線の鵡川―様似間(116キロ)について、来年4月1日で廃止し、バス転換する同意書に調印した。

 2015年1月の高波被害で不通になって以降、復旧されることなく廃線となる。同社初の例だ。

 利用客が少なく、経営を圧迫していた赤字区間とはいえ、災害に乗じたようなJRの手法はやはり乱暴だと言わざるを得ない。

 新型コロナ禍で鉄道利用は激減した。一方で、災害による鉄路被害も全国で毎年発生する。廃止は沿線以外にも人ごとではない。

 被災したうえに鉄路も失えば、地域の衰退を進めかねない。あしき前例とならぬよう、国や道、JRは経緯を丁寧に検証すべきだ。

 坂下一幸様似町長は調印後「国や道は、JR北海道と沿線自治体に対応を任せきりの感があった」と悔しさを漏らした。

 線路復旧は本来、JRの責務だ。島田修社長も当初「一刻も早く工事を進めたい」と述べ、工費を26億円と想定していた。

 だが、台風に伴う土砂流出で想定額は86億円に膨れた。一方で復旧の条件として、地元自治体に年13億円の維持費負担を求めた。

 7町が拒否すると、今度は「単独では維持困難」な赤字区間として、廃止・バス転換を迫った。

 これでは「復旧なき廃線」ありきの協議と見られても仕方がない。一連のJRの対応は不誠実だ。

 国土交通省によると、18年度までの10年間に1千万円以上損害が出た全国の鉄道被災は297件、被害総額は2332億円という。

 鉄道軌道整備法では、鉄道会社の負担軽減のため国と自治体から4分の1ずつ補助を受けられる。国土交通相が認めれば国補助は最大3分の1まで可能だ。

 JR九州は16年の熊本地震で被災した豊肥線にこの枠組みで復旧費約50億円を調達し、今年開通させた。同社は今夏の豪雨被害で不通の肥薩線でも適用を目指す。

 日高線も18年の胆振東部地震では苫小牧―鵡川間に適用された。なのに、鵡川―様似間は当初検討したものの、早々に断念した。

 復旧計画を具体的にどう詰め、何が阻害要因だったのか。すべて明らかにし、国、道が積極関与するよう制度見直しも図るべきだ。

 JRは、豪雨水害で一部不通の根室線富良野―新得間など2区間でも廃止・バス転換をもくろむ。

 結論ありきの協議では地元は納得できない。まずは復旧に向けあらゆる選択肢を探る必要がある。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2020年10月24日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【卓上四季】:最も豊かな大統領

2020-10-24 05:05:30 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【卓上四季】:最も豊かな大統領

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【卓上四季】:最も豊かな大統領

 部外者が迷い込んだと思われたのだろう。議会の議員専用駐車場に年季の入ったスクーターで乗り付けた時のことだ。飛んできた係員が、「ここに長くいるつもりですか」と尋ねると男性は答えた。「そう願います」。ウルグアイの元大統領ホセ・ムヒカさんの初登院の逸話である(「ホセ・ムヒカの言葉」双葉社) 

20日、ウルグアイ上院で、議員辞職を表明するムヒカ元大統領(AFP時事)
  © 時事通信 提供 20日、ウルグアイ上院で、議員辞職を表明するムヒカ元大統領(AFP時事)

 ▼以来四半世紀、国民とともに歩んだ。大統領在任中は、福祉住宅の建設を進めるなど徹底した貧困対策を実施。同性婚の合法化など国際的にも注目を集めた▼政界引退の表明に惜しむ声が絶えないのは清廉な姿勢ゆえか。収入の9割を寄付し、残りは学校建設のため貯蓄した。郊外の小さな農場に暮らし、1987年製「ビートル」で通う姿は、世界で最も貧しい大統領と呼ばれた▼本人は「貧乏な人とは、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人たちのこと」という。そう訴えた8年前の国連会議の演説は「最も衝撃的なスピーチ」と称賛された▼60年代には格差是正を目指し、ゲリラ組織を創設。軍事政権下で13年の獄中生活を送ったが、憎しみを持ったことはない。「憎悪は毒。私たちを滅ぼすだけだ」という▼個人資産が愛車分の1800ドルという年もあったそうだ。就任1年目に納めた所得税が約750ドルと報道された超大国の大統領もいるが、こちらは脱税を疑う指摘も。豊かさの基準も随分と異なるようである。2020・10・24

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【卓上四季】  2020年10月24日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【核のごみ】:自民会派、核ごみ勉強会 道議会 寿都町長らが説明

2020-10-24 05:05:20 | 【電力需要・供給、停電・エネルギー政策・原発再稼働・核ゴミの中間最終貯蔵施設他

【核のごみ】:自民会派、核ごみ勉強会 道議会 寿都町長らが説明

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【核のごみ】:自民会派、核ごみ勉強会 道議会 寿都町長らが説明 

 道議会最大会派の自民党・道民会議の有志は23日、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定の文献調査に関する勉強会を札幌市内で開き、後志管内寿都町の片岡春雄町長が応募を決めた経緯などを説明した。

 呼び掛け人の角谷隆司道議(札幌市手稲区)や泊原発の再稼働論者の村田憲俊議長(後志管内)ら9人が参加し、非公開で行われた。片岡町長は午前中に寿都町で住民団体の署名などを受け取った後、札幌入りし、勉強会に出席。

 出席者によると、片岡町長は文献調査への応募に向けて「去年から何度も勉強をしていた」と強調。鈴木直道知事と会談し、「核のごみは受け入れ難い」とする道の核抜き条例を根拠に慎重な対応を求められた時の様子も語ったという。

 片岡町長の退席後、処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)の伊藤真一理事らが地層処分技術や手続き、各国の状況などを説明。道議からは「住民との対話活動や広報に、もう少し力を入れた方がいい」などの意見があったという。(村田亮、内藤景太)

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【地方自治・北海道・核のごみ】  2020年10月24日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【水曜討論】:原爆は悪ではないのか。では原発は?

2020-10-24 05:05:00 | 【電力需要・供給、停電・エネルギー政策・原発再稼働・核ゴミの中間最終貯蔵施設他

【水曜討論】:原爆は悪ではないのか。では原発は?

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【水曜討論】:原爆は悪ではないのか。では原発は?

 原爆と原発は、いずれも核分裂で発生する巨大なエネルギーを使う。米国では広島、長崎への原爆投下を正当化する世論が根強いが、原爆は絶対悪ではないのか。被爆国・日本では戦後、原発が国策として推進され、東京電力福島第1原発事故後も原発を手放さない。原発は必要なのか。

原爆は悪ではないのか。では原発は?

 26日は「原子力の日」。道内で核のごみ(高レベル放射性廃棄物)の処分問題が注目される中、日米の「核」への意識について識者に聞いた。(編集委員 関口裕士) 

 ■「科学の成果」米は肯定 米デュポール大准教授・宮本ゆきさん

みやもと・ゆき 広島市出身。母が広島で被爆した。米シカゴ大で修士、博士号取得。2003年からシカゴのデュポール大で倫理学を教え、学生の広島・長崎研修も担当する。7月に「なぜ原爆が悪ではないのか アメリカの核意識」(岩波書店)を出版した。52歳。

 2015年に米国で行われた世論調査で「原爆投下は正当だった」と答えた人が56%いました。前回1991年調査の63%からは下がりましたが、なお半数を超える米国人が広島、長崎への原爆投下を正しかったと考えている。広島で生まれ育った私には衝撃的な数字です。

 世代別で、65歳以上は70%が正当と考える一方、18~29歳は47%でした。若い世代ほど正当だったと考える割合が低いのは、心理的な距離感があるからでしょう。17年前に私が米国で教え始めたころは、まだ祖父が太平洋戦争で日本の収容所に入れられたような学生がいて、「おまえがいるのは原爆が落ちておじいさんが解放されたからだよ」などと家庭で聞かされていた。それに対し、今の学生は祖父母も戦後生まれで、そういう家族の物語から解放されています。若い世代の原爆への意識が変わりつつあることに私はいちるの望みをつないでいます。

 それでも原爆を正当化する風潮は米国から消えません。原爆開発計画の拠点だったハンフォード核施設近くの高校は校章にきのこ雲をあしらっています。

 私は、原爆は絶対悪だと考えています。どんな理由があっても許されない。認められない。人類への使用というだけではなく、製造の最初から放射線被ばくを伴うという点で、原爆は存在自体が悪だと思います。

 広島、長崎への原爆投下は正当化できないが、核兵器を全廃すべきだとは思わないという米国人が結構います。核弾頭の数を減らすのは良いけれど、全て手放すにはものすごい抵抗がある。学校でも習う核抑止論が幅を利かせ、原爆でさえ必要悪と考える人が多いのです。

 必要論者は、包丁やはさみと同じように「ものは使いようだ」と言います。そういう人たちには、核実験や核兵器製造に伴う放射能汚染で今も苦しんでいる被ばく者に会ったことがあるのか、と問いたい。

 原爆が単に大きい爆弾だと思っている米国人もたくさんいます。確かに大きい爆弾ではあるけれど、それだけではない。被ばくという問題があることを強調する必要があります。

 私は授業でよく、米国がこれまで何回核実験をしたか知っていますかと学生に尋ねます。みんな全然知らなくて、6回とか答えます。とんでもない。公開されているだけで1032回です。核抑止論という時、確かに45年以降は他国に対して使っていないけれど、自国に対して千回以上使っている。全くねじれた論理だと指摘しますが、米国の学生にその深刻さはなかなか伝わりません。

 米国のような核兵器保有国では、原爆と原発をひとくくりにして考える傾向があります。原爆も原発も科学の勝利、成功だとみなしている。日本では少なくとも原爆を科学技術の素晴らしい成果と考えませんよね。その点は日米で、核に対する意識の明らかな違いがあります。

 原爆を許せないのと同じ論理で、私は原発も悪だと考えています。原発も、燃料となるウランを採掘する時点から被ばくを強要するシステムです。運転で生じる核のごみの問題も必ずどこかにしわ寄せが行く。しかも何世代にもわたって健康被害を及ぼす恐れがある。決して許容すべきではありません。 

 ■平和利用の「夢」しぼむ 神戸市外語大准教授・山本昭宏さん

やまもと・あきひろ 奈良県出身。京大大学院修了。専門は歴史社会学。2016年から現職。著書に「核エネルギー言説の戦後史1945-1960 『被爆の記憶』と『原子力の夢』」(人文書院)、「核と日本人 ヒロシマ・ゴジラ・フクシマ」(中公新書)など。36歳。

 やまもと・あきひろ 奈良県出身。京大大学院修了。専門は歴史社会学。2016年から現職。著書に「核エネルギー言説の戦後史1945-1960 『被爆の記憶』と『原子力の夢』」(人文書院)、「核と日本人 ヒロシマ・ゴジラ・フクシマ」(中公新書)など。36歳。

 2011年の東京電力福島第1原発事故を経験した今となっては、なかなか想像しにくいでしょうが、戦後の日本では、原子力を平和的に利用することへの国民の期待が大きく高まった時期があります。被爆国である日本でなぜ50基以上も原発が建てられたのかという問いに対しては、被爆国だからこそ原子力に夢を抱いたのだと答えることができるかもしれません。

 例えば、1956年の日本原水爆被害者団体協議会の結成大会の宣言文には「破壊と死滅の方向に行く恐れのある原子力を決定的に人類の幸福と繁栄との方向に向かわせるということこそが私たちの生きる日の限りの唯一の願い」と書かれています。この文章からは、被爆という極めてネガティブ(否定的)な体験をポジティブ(肯定的)に転化したいという切実な願いが読み取れます。

 50年代は、まだ生々しかった原爆の記憶が、平和利用という「原子力の夢」に結びついた時代です。原爆の悲惨な体験を百八十度転換したいと考えた。被爆者だけでなく、多くの国民が夢を膨らませました。ノーベル賞物理学者の湯川秀樹も「(原子力を)人間のための力として利用することができないはずはない」と語っています。

 原子力を動力源とするヒーローとして「鉄腕アトム」がよく知られています。50年代は「ピカドン兄さん」「水素ばくちゃん」などの漫画の主人公も人気を集めました。そうした中で国も電力会社もメディアも一丸となって、平和利用として原発を推進することになります。

 背景には、被爆国・日本の国民こそが原子力を有効に利用できるという、ある種のナショナリズムと結びついた考えが存在した。資源小国・日本の未来のエネルギー源になるとの期待感もありました。

 ただ60年代に入ると、飛行機や電車などの動力源として原子力を使うのは無理で、原発と原子力潜水艦ぐらいしか利用法がないと人々にも分かってきます。迷惑施設である原発を国のどこに造るか、事故の危険をどう考えるかといった現実的な問題が前面に出て、かつてのような夢はしぼんでいきました。関心が薄れていったからこそ、原発が人々の意識に上ることもなく地方の周縁部に次々と建設された。その結果、国民の目に見えないブラックボックスの中で原発が推進されたのです。

 反核や反原発の運動で「核と人類は共存できない」という言葉がよく使われますが、善悪ではなく事実として、これまで共存してきたし、これからも共存せざるを得ないでしょう。いますぐ原発を止めたとしても、核のごみの管理の問題がずっと残るからです。ごみの後始末をどうするかを考えないまま「夢」だけで原発を始めてしまったツケが、今ごろになって地方の過疎地に押しつけられようとしているのも大きな問題です。

 核のごみの処分地を探すため「日本人の核アレルギーを払拭(ふっしょく)する必要がある」と言われます。しかしアレルギーとは人間の正常な生体反応であって、ネガティブなものではありません。福島の事故を経た今は原発が善か悪かと問う以前に、多くの人が正常な反応として、原発はやめたほうがいいと思っている。私もそう思います。

 ◆<ことば>原爆と原発

 ともに核分裂反応で出る膨大なエネルギーを使う。エネルギーを一気に開放すれば巨大な破壊力を持つ原爆になる。少しずつ熱を取り出して蒸気を発生させ、タービン(羽根車)を回して発電する仕組みが原発だ。英語で核兵器はnuclear weapon、原発はnuclear power plant。日本語では軍事利用の文脈で使うときは核、平和利用の場合は原子力と訳し分けることが多い。後志管内寿都町と神恵内村で処分地選定調査が始まる核のごみは英語でnuclear waste。 

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【水曜討論】  2020年10月21日  10:55:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政府】:年末年始の休暇延長提言へ 帰省、初詣の人出分散

2020-10-24 02:49:30 | 【感染症(1類~5類)・新型コロナ・エボラ・食中毒・鳥インフル・豚コレラ】

【政府】:年末年始の休暇延長提言へ 帰省、初詣の人出分散

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政府】:年末年始の休暇延長提言へ 帰省、初詣の人出分散 

 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会(尾身茂会長)は23日、年末年始の休暇の延長や分散取得などの対応策を求める提言をまとめた。初詣や帰省で大人数が密集する状況を避け、感染リスクを下げるのが狙い。西村康稔経済再生担当相は来年1月11日の成人の日まで休みを延ばす措置を取るよう企業に要請する考えを示した。

 1月3日が日曜日のため、多くの企業が4日を仕事始めとする可能性が高い。西村氏は「人手が三が日に集中する」と懸念を表明。経団連など経済3団体を通じて休暇の延長などを企業に呼び掛け、自治体にも同様の対応を求める考えを明らかにした。

 元稿:北海道新聞社 主要ニュース 政治 【政策・新型コロナウイルスの感染拡大に伴う施策】  2020年10月24日  02:49:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2020年10月22日 今日は?】:ヤクルトが阪急を下し球団初の日本一

2020-10-24 00:00:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【2020年10月22日 今日は?】:ヤクルトが阪急を下し球団初の日本一

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2020年10月22日 今日は?】:ヤクルトが阪急を下し球団初の日本一

 ◆10月22日=今日はどんな日

  日本シリーズで、ヤクルトが阪急を4勝3敗で下し球団初の日本一(1978)


     1978年、阪急を下して日本一に輝いた広岡達朗監督率いるヤクルト

 ◆出来事

  ▼ソ連がキューバにミサイル基地を建設しているとしてケネディ米大統領が海上を封鎖。キューバ危機(1962)▼東京ディズニーシーで開園以来初の大規模停電(2004)

  国家安全保障会議執行委員会(エクスコム):ケネディ大統領(写真中央上部)、マクナマラ(大統領の右)、ロバート・ケネディ(写真一番左)
 ソ連の貨物船の上空を飛行するアメリカ軍のロッキードP-2 ネプチューン(10月25日)
  キューバ近海を航行するソ連海軍の潜水艦を監視するアメリカ軍の航空機と艦艇
  ソ連海軍のB-59潜水艦とその上空を飛ぶアメリカ海軍のヘリコプター

 ◆誕生日

  ▼草笛光子(33年=女優)▼タケカワユキヒデ(52年=ミュージシャン)▼三田村邦彦(53年=俳優)▼室井滋(60年=女優)▼石橋貴明(61年=とんねるず)▼関根麻里(84年=タレント)▼海老沢健次(86年=俳優)▼相川暖花(03年=SKE48)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2020年10月22日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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