【金口木舌・11.22】:戦争と平和、17歳の心
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・11.22】:戦争と平和、17歳の心
修学旅行生の話を聞く機会が重なった。10代の思春期ど真ん中。佐喜眞美術館で丸木位里・俊さんの描いた「沖縄戦の図」を前に、和光高(東京)の17歳は40分にわたり思いを打ち明けた
▼基地問題を学ぶために訪れた沖縄で各地を巡った。辺野古の抗議行動を間近に見つめ、宜野湾市内では「辺野古移設ってどう思う」という路上アンケート。基地って人間を、平和を守るのか、守らないのか―。17歳の心は散り散りになる。旅の最終日に訪れたのが佐喜眞美術館
▼旅程では「基地って必要なんだな」とおぼろげに感じながら、心が連日連夜かき乱された。たどり着いた結論は「理想論だけど抑止力は成り立たない。一回武器を捨てて、軍縮してハッピーに生きましょう」。“第三次世界大戦”はもう始まっていると心配する
▼沖縄戦の戦跡やFMよみたんを訪れた広島修道大ひろしま協創高の17歳は、初めてジューシーを食べた感動を交え、力強く語った
▼「沖縄戦は勉強していたが、悲しい。何かを助けたくても無力感がある。原爆で亡くなった子たちも生きていれば喜怒哀楽の人生があったのに」。17歳の心意気に、力をもらう。
元稿:琉球新報社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2024年11月22日 04:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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