《憂楽帳・01.06》:父の奉公袋
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《憂楽帳・01.06》:父の奉公袋
父の顔は写真でしか知らない。生後10カ月のときに出征し、帰らなかった。鳥取県倉吉市の世瀬征志(つよし)さん(83)が遠い存在だった父を意識するようになったのは20年ほど前。母から父の「奉公袋」を託されてからだ。
戦地に持参したとみられ、黒ずんだ袋には父が書いたはがき数十通が入っていた。「征志はいたづら盛り注意をしてやって下さい」。びっしりと並ぶ…、
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