路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

《土記・01.11》:宮内官僚森鷗外の意地=伊藤智永

2025-01-11 02:01:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

《土記・01.11》:宮内官僚森鷗外の意地=伊藤智永

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《土記・01.11》:宮内官僚森鷗外の意地=伊藤智永

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 正月、東京・三鷹の寺に森鷗外の墓参をした。隣の神社で盛んに鈴が鳴る。墓地に人影はない。

 今年没後103年。いまだ鷗外は謎めく。とりわけ死の3日前、口述筆記させた遺書だ。

 「死は一切を打ち切る重大事件なり。奈何(いか)なる官憲威力と雖此(いえどもこれ)に反抗する事を得ずと信ず。余は石見人(いわみのひと)森林太郎として死せんと欲す。墓は森林太郎墓の外(ほか)一字もほる可(べか)らず。宮内省陸軍の栄典は絶対に取りやめを請ふ」(一部略)

 軍医の位人臣を極め、退役後、帝室博物館総長兼図書頭(ずしょのかみ)、帝国美術院長に就任。功成り名を遂げた文豪は晩年、暇な名誉職の合間、誰も読まない歴史物の考証にうつつを抜かしていたらしい、という偏見は同時代からあった。

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 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【土記】  2025年01月11日  02:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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