【政界地獄耳・12.06】:政治資金の透明化・データベース化実施に尽きる
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・12.06】:政治資金の透明化・データベース化実施に尽きる
★4日に開かれた政治改革をめぐる与野党7党による協議で自民党政治改革本部事務局長・小泉進次郎は「我々の案で企業・団体献金の禁止、これに触れていないのは我々はそもそも禁止すべきだと思っていない。『企業献金が悪で個人献金は善』という立場とは違う。大切なのは全面禁止ではなく公開だ。政党交付金だけに依存しない運営をしていく」。かたや立憲民主党代表代行・大串博志は「企業・団体献金の禁止は特に重要な論点と考えている」と譲らない。企業・団体献金を認めるか否かよりも政治資金の透明化・データベース化を実施するに尽きる。
★共産党とれいわ新選組は全面的な禁止を訴え、日本維新の会も同様の方針を示し、国民民主党は国会で有識者も加えた議論が必要とし、公明党は論点を整理して年内に法改正を行うべきと急ごうとする。来年の参院選までに浄化が進んだと国民が感じるかどうか。ある政界関係者は「企業・団体献金が入るのは業界団体とも企業とも深い付き合いをする自民党だけ。ほかの党はそのチャンネルすら自民党に奪われている。野党が言う全面禁止になろうとも、個人献金も透明化は必要。今後の新手の抜け道にも対応するにはまずデータベース化ありきの議論にしないといけない」。
★今年5月20日の衆院予算委員会でも全く同じ議論が繰り広げられた。首相・岸田文雄は「企業団体献金、これは禁止するものではなくして、透明度を上げるべきものである。これが今回の事案に対する再発防止として最も重要である」。自民党もこれだけ政治とカネを言われてもこの方針を変えない。「それなら政党助成金の廃止をうたうべき」(野党幹部)と政治とカネの本質論より、テクニカルな部分に各党逃げてはいないか。社会に残る盆暮れの付け届け、困ったときの陳情にはお礼のカネが伴うといった慣習と政治を結び付けたり、政治をコンサルタントだと思う有権者や企業側の理屈もたださなければ進まない。30年かかってもできないことを年内にまとめるとはやる気がないと思われても仕方あるまい。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年12月06日 08:07:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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