愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

襲撃には関与していない。この団体(ペシャワール会)は復興に関わっており、タリバンと良好な関係を持っていた。(この団体の)誰も標的ではない!タリバン声明は何を語るか!

2019-12-05 | アフガン

中村哲さんが語った核心は何か!

<医師・中村哲さんに聞く:憲法、守るより実行すべきだ>

<中村哲さん「平和憲法は300万人の位牌」>

タリバンが語った核心は

憲法9条の大切さ!

9条が中村さんと、一NPOの仕事だけではなく

日本政府の、日本国民の仕事であったらなら!

9条平和外交を推進する政権と政府であったら!

 

NHK  アフガニスタンで銃撃 中村哲さんの遺体はカブールへ   2019年12月5日 18時37分 中村哲医師

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191205/k10012203511000.html?utm_int=error_contents_news-main_001

アフガニスタンで長年、人道支援と復興に携わってきた医師の中村哲さんが銃撃され、死亡した事件で、中村さんの遺体は、事件のあった東部ジャララバードから首都カブールの病院に移され、地元の捜査当局が死因を詳しく調べています。

    

アフガニスタン東部のナンガルハル州ジャララバードで4日、福岡市のNGO「ペシャワール会」の現地代表の医師、中村哲さん(73)が車で移動中に、何者かに銃撃され死亡しました。
中村さんと一緒にいた運転手や警備員5人も撃たれて死亡しました。
中村さんの遺体は、現地時間の4日夜、事件のあったジャララバードから首都カブールにある軍の病院に移されました。中村さんの遺体を納めたひつぎはたくさんの花で飾られていて、軍の兵士らによって厳重に警備されています。
現場での目撃情報によりますと、中村さんを銃撃したのは複数の男らで、日本製の乗用車に乗って中村さんの車の進行を妨害したうえで、車から降りて銃撃を始めたということです。
警察は、武装グループが外国人をねらった計画的な犯行の疑いがあると見て捜査しています。
また、これまでの調べで、中村さんの腹部には銃弾2発が撃ち込まれていたということで、地元の捜査当局が死因を詳しく調べています。
中村さんの遺体は、遺族や関係者がカブールを訪れたあと、日本に向けて搬送されるとみられます。

大統領「テロ」と断定

アフガニスタンのガニ大統領は声明を出し、今回の銃撃を「非情な犯行でテロ行為だ」と断定しました。そのうえで、「テロリストによる残忍極まりない行為は、これまで続けてきたアフガニスタンの発展をとめることはできないし、妨害することはできない」と述べ、犯人を拘束するよう捜査当局に指示したことを明らかにしました。

海外メディアは

中村さんが銃撃された時の状況について、海外のメディアも目撃者の証言を伝えています。
このうちAP通信は、犯行を目撃していた男性の話として、襲撃犯は、警備員と運転手、そして中村さんに向けて銃撃したと伝えています。
男性は「日本人の男性がけがをしていたので、私の友人が『病院に連れて行こう』と言ったところ、襲撃犯は私たちに銃を向け、『動くな』と言った」と当時の緊迫した状況を証言しました。
また、ロイター通信は、同じ目撃者の話として、中村さんが乗った車が現場にさしかかったところ、襲撃犯が中村さんや運転手らに向けて銃を発砲したと伝えています。
そのうえで、犯人の1人が頭を上げる中村さんを見て、「日本人がまだ生きている」と叫び、再び中村さんを撃ったと伝えています。

アフガニスタン新聞各紙も哀悼の意

     アフガニスタン新聞各紙も哀悼の意    
アフガニスタンの5日の新聞各紙は、一面で中村さんへの哀悼の意を表すとともに、現地での活動を紹介した特集記事を組むなど、これまでの功績をたたえています。
このうち、アフガニスタンの英字紙、「アフガニスタン・タイムズ」は一面に、中村さんの写真を掲載し、哀悼の意を表すとともに銃撃事件のいきさつや目撃者の情報などを伝えています。
そのうえで、「ナンガルハル州のすべての住民は、中村さんの突然の死を悼んでいる。長年、現地の人たちを支えてくれたことに感謝している」と伝えています。
また、別の英字紙の「カブール・タイムズ」は、中村さんのこれまでの活動を紹介した特集記事を組んでいます。
この中では、アフガニスタンで深刻化する干ばつや洪水を食い止めるため、農業用水路などかんがい施設の建設を行い、現地の人たちの生活の改善に生涯をささげたとして、中村さんの功績をたたえています。

「三つどもえ」の戦い続くアフガニスタン

 アフガニスタンでは、現在、政府や反政府武装勢力などとの間で三つどもえの戦いが続いています。
アメリカ軍の支援を受ける政府の治安部隊は、長年、反政府武装勢力タリバンと戦闘を続けてきました。 これに、4年ほど前からは、過激派組織IS=イスラミックステートの地域組織も加わった戦いとなっています。
このうちISは、中村さんが銃撃された東部ナンガルハル州の山岳地帯を主な拠点として活動し、国連などによりますと、戦闘員は2500人から4000人いるとみられています。
ナンガルハル州では一時、ISが支配地域を広げましたが、アフガニスタン政府の治安部隊とタリバンが、それぞれ去年からことしにかけてISに対する攻勢を強め、激しい戦闘を繰り広げてきました
その結果、民間人の犠牲も相次いでいて、アメリカ国防総省によりますと、ことし1月から9月の間にナンガルハル州で死傷した民間人は、762人に上り、「アフガニスタンで最も危険な州の1つ」とされています。
ただ、最近ISは、幹部が相次いで殺害されたことで、支配地域をアフガニスタン政府やタリバンに奪われ、勢力を失いつつあると見られています。
トランプ大統領は先月、就任後初めてアフガニスタンを訪れた際、「ISをほぼ壊滅させた」と強調したほか、アメリカ政府でアフガニスタンを担当するハリルザド特別代表も、3日、ツイッターに、「ナンガルハル州での軍事作戦は効果的で、ISは多くの地域と戦闘員を失った。すばらしい成果だ」と書き込みました。
一方、アフガニスタン政府とタリバンの戦いは各地で続き、いまだ出口が見えません。
こうした中、トランプ政権は、「アメリカ史上、最も長い戦争」とも言われるアフガニスタンでの軍事作戦を終わらせるため、去年からタリバンとの和平交渉に乗り出しています。
アメリカ側は、和平交渉を通じて、現地に駐留するアメリカ軍の兵士を撤退させる代わりに、タリバンに対して停戦や、アフガニスタン政府との直接交渉を求めています。そして、直接交渉を通じてアフガニスタン政府とタリバンを和解させることで、双方が協力して国造りを進める態勢を築きたい考えです。
しかし、停戦や直接交渉の見通しは立っていません。トランプ大統領としては、自らの再選がかかる来年の大統領選挙も見据えて和平交渉を進展させ、アメリカ軍の撤退に向けた道筋を示したい思惑があると見られますが、アフガニスタン国内に4万人から8万人いると見られるタリバンの中には、和平交渉に反発する強硬派もいて、道のりは険しい状況です。(引用ここまで)
 
 
 
NHK   アフガン銃撃 外国人ねらい武装グループ計画的犯行か  2019年12月5日 12時04分 中村哲医師

アフガニスタンで長年、人道支援と復興に携わってきた医師の中村哲さんが銃撃され死亡した事件で、襲撃犯の男らは乗用車に乗って中村さんの車の進行を妨害し、犯行に及んでいたことがわかりました。ガニ大統領は声明で「テロ行為だ」と強く非難し、警察は、武装グループが外国人をねらった計画的な犯行の疑いがあると見て捜査しています。

    

アフガニスタン東部のナンガルハル州ジャララバードで4日、福岡市のNGO、「ペシャワール会」の現地代表の医師 中村哲さん(73)が車で移動中に、何者かに銃撃されました。
中村さんは、腹部などを撃たれ、病院で手当てを受けましたが、その後、死亡しました。中村さんと一緒にいた運転手や警備員5人も撃たれて死亡しました。
現場で襲撃を目撃した人はNHKの取材に対し、襲撃犯の男らは日本製の乗用車に乗って中村さんの車の進行を妨害したうえで、車から降りて銃撃を始めたということです。
また、ロイター通信が目撃者の話として伝えたところでは、銃撃の最中、襲撃犯の1人が頭を上げる中村さんを見て、「日本人がまだ生きている」と叫びながら、再び男らが中村さんを撃ったということです。
こうした状況から警察は、武装グループが外国人をねらった計画的な犯行の疑いがあると見て、捜査しています。
中村さんの遺体は、現地時間の4日夜、事件の現場となったジャララバードからカブール市内に移されたということで、この後、日本に向けて搬送されるとみられます。
事件が起きたナンガルハル州は、反政府武装勢力タリバンの活動地域の1つですが、今回、タリバンは声明を出し、犯行を否定しています
一方、この地域では、過激派組織IS=イスラミックステートの地域組織の活動が活発化し、アフガニスタンやアメリカの軍が先月から大規模な掃討作戦を展開していて、現地の警察などによりますと、治安機関の間では「ISが掃討作戦に反発して、ジャララバードでテロや襲撃を行う可能性がある」という情報が共有されていたということです
事件を受けてアフガニスタンのガニ大統領は声明を出し、「このような非情な犯行はテロ行為だ」と強く非難しました。

遺体はカブールに安置

福岡市のNGO「ペシャワール会」の古川正敏事務局長によりますと中村さんの遺体は現在、アフガニスタンの首都 カブールに安置されていて、外務省が日本への搬送の手続きにあたっているということです。
日本からは中村さんの妻と長女、それにペシャワール会の関係者などあわせて5人がカブールに向かうということです。(引用ここまで)
 
 
 中村哲さん銃撃 タリバン報道官「関与していない」 
毎日新聞 2019年12月4日 16時24分(最終更新 12月4日 20時02分)

https://mainichi.jp/articles/20191204/k00/00m/030/144000c

 
中村哲さん=2016年、内藤絵美撮影
アフガニスタン東部ナンガルハル州の当局者によると、州都ジャララバード近郊で4日朝、現地で活動している福岡市のNGO「ペシャワール会」現地代表で医師の中村哲さん(73)が乗った車が武装集団に襲撃された。中村さんは負傷し、病院に搬送された。州当局者によると、運転手の男性ら同乗者5人は全員死亡したという。犯行声明は出ていない。

【写真特集】中村哲医師の軌跡

【動画】「信頼関係が一番大切」 中村哲さんが遺した言葉

<事件の一報>中村哲医師、アフガンで銃撃され負傷 運転手ら5人死亡

<中村哲さん「平和憲法は300万人の位牌」>

<ペシャワール会>アフガン干ばつ深刻「現地は修羅場」

<医師・中村哲さんに聞く:憲法、守るより実行すべきだ>

 同会によると、銃撃があったのは4日午前7~8時で、中村さんはジャララバードから活動現場まで移動している最中だったという。

一方、旧支配勢力タリバンのムジャヒド報道官は4日、「襲撃には関与していない。この団体(ペシャワール会)は復興に関わっており、タリバンと良好な関係を持っていた。(この団体の)誰も標的ではない」とコメントした。【ニューデリー松井聡】(引用ここまで)

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「安倍政権と対じするために、野党が一つの大きな固まりになる必要がある」と言うが、「民主党再建」政党ではダメだな!中身も姿も一新しなければ!それは憲法を「錦の御旗」にすることだ!自民党型ではダメだ!

2019-12-05 | 国民連合政権

「安倍政権と対じするために」必要なことは

「対峙」の意味だ!問題は!

自民党型政治の亜流だった民主党政権の延長線上ではダメだ!

国民の7割が投票にう参加できる展望=受け皿を出せるか!

安倍晋三支持の核心はどれくらいか!

安倍自公政権政権支持はどれくらいか!

安倍晋三の替わりがいないから安倍政権を支持する国民はどれくらいか!

野党は支持しないが安倍政権も支持しない国民はどれくらいか!

既存の政党を支持しない「無党派」国民はどれくらいか!

野党と野党支持者がなすべきことは何か!

これが解明できなければ!

安倍政権は、まだまだ続くぞ!

単なる「野党共闘」では国民の心は動かない!

この間の選挙で実証されている!

 NHK   国民民主の中堅若手 立憲民主などとの早期合流を幹事長に要請   2019年12月5日 17時32分

次の衆議院選挙に備えて野党が一つにまとまるべきだとして、国民民主党の中堅・若手議員は平野幹事長に対し、立憲民主党などとの合流を早期に実現するよう改めて要請しました。

国民民主党の津村副代表ら中堅・若手議員およそ20人は立憲民主党などとの早期合流を求めていて5日、党本部で平野幹事長と面会しました。
津村氏らは「安倍政権と対じするために、野党が一つの大きな固まりになる必要がある」「次の衆議院選挙に備え立憲民主党などとの合流を実現するため、速やかに協議に入るべきだ」などと訴えました。
これに対し、平野幹事長は「意見を重く受け止める。水面下でさまざまな努力をしているが、スピード感をもって議論するよう玉木代表にも伝えたい」と話したということです。
このあと津村氏は記者団に対し「合流後の党の名称などは協議を開始したあとに丁寧にコミュニケーションを取ればいい話で、まずは協議のテーブルにつくことを求めた」と述べました。

大塚代表代行「多くの人が納得できる対応を」

     大塚代表代行「多くの人が納得できる対応を」    
国民民主党の大塚代表代行は記者会見で「民進党が分裂したあとのこれまでの経過を踏まえ、できるだけ多くの人が納得できる対応を考えなければならない。議員それぞれの立場でいろいろな意見があるのは当然だが、特定のストーリーで物事が動いている状況ではないと思う」と述べました。(引用ここまで)
 
「常在戦場」というのであれば、
政権選択のための政権構想・政権公約が安倍政権の受け皿として必要だ!
しかし、未だに、できていない!
しかも、NHKの姑息もあるが
共産党・社民党・れいわは想定外!
「野党」と言いながら、
この間のように
分裂・バラバラである!
安倍政権と対峙する野党の塊とは
結局のところ、旧民主党の再生復活だと思われてしまう!
 
NHK  なぜ、政権を倒せないのか  2019年11月28日 11時42分

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191128/k10012193071000.html?utm_int=detail_contents_news-link_001

歴代最長政権。その要因の1つに「野党の多弱」を挙げる指摘は多い。 「安倍政権を、なぜ倒せないのか?」 野党の視点から展望するため、私たちは民主党政権の中核を担った4人にインタビューを行った。当時の幹部たちは異口同音にある言葉を口にした。 (政治部記者 宮里拓也 奥住憲史 並木幸一)

長期政権の要因は

「長期政権となった要因は何だと考えますか」 私たちは、民主党政権を担った“元幹部”に率直な質問をぶつけた。
前総理大臣、野田佳彦。 与党民主党の幹事長を務めた小沢一郎。 外務大臣や民主党政策調査会長を歴任した前原誠司。 民主党政権で財務大臣を経験し、現在、立憲民主党の国会対策委員長を務める安住淳。 4人は、それぞれ、次のように答えた。
野党がバラバラになって互いに足を引っ張っていることが一番大きな原因だ」(野田)
    
安倍政権に代わる受け皿がない。国民は政権をかえたくても選択する対象がない」(小沢)
    
民主党政権の失敗が要因だ。『民主党政権はひどかった』という意識が定着してしまった」(前原)
    
自民党内に有力なライバルがいないことと、野党が受け皿を作れなかったことだ」(安住)
   

民主党政権の“失敗”

4人はそろって、長期政権の要因は「自分たちの側にもある」とした。 こうした見方は、データからも裏付けられる。NHKの11月の世論調査では、安倍内閣の支持率は47%。
    
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
支持する理由を聞いたところ、「他の内閣より良さそうだから」が半数近くの47%を占めた。その一方、「実行力があるから」と「支持する政党の内閣だから」はそれぞれ16%にとどまった。
安倍長期政権を生んだ要因は、民主党にある…。 前原が口にした、“民主党政権の失敗”は、何を意味しているのか。 時間を巻き戻してみよう。
2009年8月。 民主党は、衆議院選挙で戦後最多となる308議席を獲得して自民党に圧勝、政権交代が実現した。
    
鳩山政権発足直後の内閣支持率は72%、国民の期待を集めての船出だった。
    
しかし、民主党政権は、3年3か月後に幕を下ろすことになる。民主党政権の最初のつまずきは、沖縄のアメリカ軍普天間基地移設問題をめぐる「迷走」だ。 当時の鳩山総理大臣は「最低でも県外」と主張。沖縄を中心に、国民の期待が高まった。 しかし、「腹案がある」としながらも、具体的な進展がないまま県外への移設を断念。
    
急速に求心力を失い、鳩山は9か月で、辞任を余儀なくされた。 政権末期の内閣支持率は、21%にまで下落していた。
2010年6月、総理大臣のバトンを受けたのは菅直人。 菅内閣発足直後の支持率は61%。持ち直したかのように見えた。
    
しかし、菅総理大臣は、就任直後に消費税率の10%への引き上げに言及。 この発言などが影響して、民主党は、夏の参議院選挙で大敗した。 国会は、衆参両院で多数派が異なる、いわゆる「ねじれ」状態となった。
    
2011年3月には東日本大震災が発生。 菅総理大臣の原発事故への初動対応にも批判が出た。 結局、2年続けて、総理大臣が辞任することになった。

致命傷となった集団離党

2012年7月。 民主党政権にとどめを刺す出来事が起きた。 鳩山政権で幹事長も務めた小沢一郎らの集団離党だ。
国会議員50人が消費税率の引き上げに反発、党を飛び出した。
小沢は振り返る。 「国民との約束を破る消費増税を強行したことに反対して、最終的に離党したことは、何も間違っていない。政治家として筋の通った行動であり、後悔もしていない」
「ただ、もっと野田政権自体に、いろいろな議論の中でなんとかできた要素はあったと思う。(政策調査会長の)前原君が座長だったけれども、全然、意見がまとまらないうちに打ち切っちゃった。それで党の決定だということにしちゃって
当時の総理大臣、野田は。
「離党騒動などがあって、『民主党政権はバラバラになったな』というイメージが強烈に残ってしまった。小沢先生とは2回お会いして、なんとか説得してご理解いただこうと思ったが駄目だった。やはり、残念だった」
「議論を打ち切った」と小沢に名指しされた前原。 “内輪もめ”によって政権が自滅したと悔やんでいる。
「『反小沢』と『親小沢』とで真っ二つに割れて。普通は、権力を握っていたら、権力の土台を壊すまでけんかはしない。ただ、権力の土台を壊すまでけんかをしてしまった。今から考えると本当にバカげたけんかをしていた

“執着心”の欠如

2012年12月の衆議院選挙で、自民党が政権を奪還。 以後、7年近くにわたって、安倍総理大臣の政権運営が続いている。 民主党政権と安倍政権は何が違うのか。 幹部たちの口から出てきたのは、期せずして同じ言葉だった。
政権を維持し続けるんだという、ある意味、政権に対する貪欲さ、権力に対する『執着心』が足りなかったのだと思う」(前原)
「民主党は、政権を維持していこうという『執着心』が欠けていた。その点、自民党は非常にしたたかで、政権を維持したいという気持ちが、各議員に浸透している。その差が出ている」(安住)
 かつて最年少で自民党幹事長を務めた小沢は。
 「安倍総理大臣もそうだが、自民党は権力に対する『執着心』が非常に強い。権力のためならまとまるというのが自民党の体質で、いまの与党と野党では大人と子どもみたいな違いがある。政権には、そういうしたたかさや強さが必要だ」
“執着心”。 野党を経験したからこそ、自民党がますます強めてきたのだとすれば、この言葉が長期政権を読み解くひとつの「カギ」になるのかもしれない。

明暗分けた選挙

“執着心”という抽象的な精神論だけなのか。 安住は、安倍総理大臣の選挙戦術の巧みさを指摘する。
    
「野党の準備が整う前、『よもやまだ解散をしないだろう』というところで解散をする。2014年17年も野党は不意を突かれた。常在戦場でいなければならない野党が、選挙の準備を怠っていた。この隙が長期政権につながり、安倍政権の基盤が強くなった
一方で、下野したあと、チャンスがないわけでもなかった。 2017年9月。 夏の東京都議選挙で大勝した小池知事が、衆議院選挙を前に「希望の党」を立ち上げた。
    
都知事選挙の勢いを追い風に、国民の期待感は一気に高まった。 野党第一党の民進党の代表だった前原は、小池に接触、事実上の合流を決めた。
    
「衆議院の解散が9月10日くらいには既定路線になっていて、僕と小池さんがコンタクトを取り始めたのが9月17日ごろ。自民党もかなり慌てていて、『240議席を自民党が割ったら、安倍総理大臣は退陣だ』という話まであった。自民党も相当、危機感を持っていたんだろうと思う」(前原)
しかし、候補者の調整をめぐり、小池が、「安全保障や憲法観で一致することが必要最低限のことであり、一致しなければ排除する」と発言。
反発した枝野幸男が、立憲民主党を結成、民進党は分裂を招いた。
    
追い風は、一瞬にして逆風に変わった。
この現実をどう受け止めるのか。前原に問うた。
    
「結果については、全て責任を取らなければいけない。ただ、希望の党と合流するという判断そのものについては全く何の後悔もしていないし、あれしかなかった。何もしなくて惨敗したよりは、はるかに良かったと今でも思っている」
かつて、小池と政治行動をともにしたこともある小沢は。
    
「小池君がもう少し大きな欲や志を持っていれば、勝ったね。政権を獲得できて、小池総理になっていた。だけど、彼女はほどほどに議席を取って、自民党と連携していこうという感覚だったのではないか」
旧民主党は現在も立憲民主党と国民民主党に分裂したまま。 野党が“多弱”と呼ばれる状況は続いている

「安倍政権は何一つやってない」

自分たちの政権運営について反省の弁を口にする一方、元幹部の安倍政権に対しての評価は厳しい。
前総理大臣の野田。 2012年に衆議院を解散する直前に、当時の自民党・谷垣総裁、公明党・山口代表といわゆる“3党合意”を結んだ。合意では、消費税率を10%まで段階的に引き上げる一方、子育て支援策を充実させ、年金制度や高齢者医療のあり方などについて検討を進めるとした。
野田は、この合意内容がほごにされたと憤る。 「社会保障のビジョンがあいまいになってしまっている。また、大切に育てなければいけない消費税は、軽減税率やポイント還元の導入によって、税制のあるべき姿の『簡素、公平』という理念から大きくかけ離れた形にしてしまった。罪深い」(野田)
    
野田の言葉はさらに続く。 「長期政権で何か結果を出したかというと出してない。『長きをもって尊しとせず』だ。佐藤政権は沖縄返還、中曽根政権は国鉄民営化、小泉政権は郵政民営化。それぞれが大きなテーマを掲げて長期政権でやり遂げてきた。安倍さんは『地方創生』や『一億総活躍』などなど、スローガンをころころ変えるけど、結局、何一つやってない
小沢は、長期政権ゆえの弊害を指摘する。
    
「加計学園の問題もそうだが、『桜を見る会』では、自分の選挙区からたくさん後援会のメンバー招いて、国費で接待するというたぐいのことが平気で行われている。権力の私物化、乱用、そういうことが次々と出てきている」
さらに別の観点から、今の政治情勢に警鐘を鳴らすのは安住だ。
    
「大学入学共通テストへの民間試験導入が一番いい例だが、官邸が勝手に決めて、自民党を通さない。昔の自民党ではありえない。私たちも“多弱”と言われて弱いが、実は自民党も弱くなっている。政党がきちんと国民の声を吸い上げないで、与野党ともにぜい弱化しているところに“一強”の問題がある」

動き始めた野党

「安倍一強」とも言われる政治情勢の打開に向けて、野党側も動き出している。 秋の臨時国会から、立憲民主党と国民民主党などが衆参両院で会派を合流。 民主党が政権を失って以降、野党の第一会派として、その数は最大となった。
一方の安倍政権。 10月には、内閣改造からわずか1か月余りで初入閣の閣僚2人が相次いで辞任した。 安倍総理大臣が「桜を見る会」に後援会から大勢を招いていたことも明らかになった。 会派合流以降、野党が攻勢を強めているようにも見える。
こうした状況について、民主党の元幹部たちは、今、何をなすべきと考えるのか。
「私自身の責任というのは、もう1度、政権交代可能な政治状況を作っていくことだ。その責任を果たすことしかない」(野田)
    
さらに、この先のステージについては。
「会派をともにしたことは、始まりでしかない。会派を合流させて、選挙を別の党でバラバラにやったら国民から相手にされない。もうゴールは見えている。一緒にやるしかない」(安住)
    
「このままでは、いつまでたっても国家、国民にとって不幸な状況が続く。今年中に野党の合流を絶対に実現したい。野党が結集して受け皿を作れば、必ず次の選挙では政権を獲れる。私は確信している」(小沢)
    
目指すのは、立憲民主党と国民民主党などの旧民主党勢力の再結集。 政党どうしの合流だ。
一方、前原は、再結集に賛成だとしながらも、それだけでは十分ではないと指摘する。
    
キーマンは枝野さんだ。彼が野党のあり方についてどこまで許容するかだ。小沢さんが何を言っても、安住さんが何を言っても、やはり野党第一党のトップがどう判断するかだ」

反転攻勢に向けて

野党第一党・立憲民主党の枝野代表。 月に一度の記者会見で、政権奪取に向けた戦略を問うた。
    
「どうやって政権をひっくり返すのかという戦略を公の場で話すことはあり得ない。こちらだけ手札をオープンにしてポーカーをやるようなものだ」 枝野は、煙に巻く。
ただ、野党側が反転攻勢に向けて、党の合流を模索していることは間違いない。 ここでひとつ、どうしても克服しなければならないパラドックスにぶち当たる。
民主党政権の失敗が安倍長期政権を生み、党が分裂した、そうであるならば…。 「野党勢力が再結集しても、再びもとの民主党に戻るだけではないのか」 こうした指摘にどう向き合うのか。
「元幹部」4人のうち、ただひとり、立憲民主党の執行部として政局の最前線に立つ安住にこの質問をぶつけた。
    
「恐れないことですね、そういう批判を。レッテル貼りはされるけれども、萎縮してはいけない。失敗もしたし、挫折もした。だけど失敗や挫折をした人間にもう1回チャンスをくれと堂々と言った方がいい。むしろ萎縮をしているようではダメだ。しっかり野党がかたまって、その力でもう一度、政権をもぎとるんだと」
萎縮せず、恐れず進みたい。 その言葉には、みずからを鼓舞し、仲間たちに覚悟を迫る、強い決意を感じた。
安倍政権はいつまで続くのか。ポスト安倍は誰か。 野党はこれから正念場を迎える。(文中敬称略)
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