私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

早く、春にならないかなと思います。毎日寒いですね。カワセミ♂♀は元気に小魚を食べてますが。

2009年6月26日(土)牛橋のコアジサシ

2009年08月14日 | 鳥の海
■2009/6/27(土)16:00-17:00【天気】晴れ
【場所】牛橋付近海岸
【種名】コアジサシ,シロチドリ,オオタカ成鳥,ハクセキレイ(4科4種)
【メモ】クロハラアジサシを見に名取の休耕田に案内していただいたが,あいにくいなかったので,挨拶をして鳥の海に行った。せっかくなので牛橋のコアジサシがどうなっているかを見ようと堤防沿いの道を走り,途中,堤防に上がって牛橋方面を見るとコアジサシの大群がいっせいに飛び立ったので,何かいるかもしれないと期待して道を急いだ。牛橋に着くと,海岸は車の轍だらけ。いろんな車が入っていた。コアジサシは抱卵しているのもいれば,まだあまり移動できないヒナに餌を与えているのもいる。海岸にコアジサシが群れていたので,それを見ようと海岸に出た。ふと轍だらけの砂浜を振り返ると,カラスが轍の中にいる。ヒナを食べてるなと思い,追い払おうとしてどんどん歩いて行って,はたと気がついた。カラスでない,オオタカだ。まず写真を撮らなくてはと思うのは,悲しい性(さが)か。双眼鏡で見ると,このコロニーの中ではかなり大きくなって飛べるくらいになっている幼鳥を捕らえたようだった。親鳥たちは攻撃を諦めたようで,オオタカの周りにはどういうわけかハクセキレイが1羽しかいなかった(写真)。オオタカは人が近づいてきたので,幼鳥を両足で抱えて飛んでいった。30分くらいしてから,またやってきたが,今度は親鳥たちの攻撃と,望遠レンズを向けた人(=自分だが)を見て形勢不利とみたのか,南側の林に飛んでいった。オオタカにすれば,こんなに簡単に餌が獲れるところもないだろう。コアジサシからすると,車は走るし,人もいっぱい,天敵もいるで,繁殖環境としては最悪だが,それでも繁殖しないではいられない。繁殖成功率も鳥の海と比較して低いだろう。しかし,天候が荒れて波が完全に繁殖地を洗ってしまうほど渚から近くはないのと,近くにヒナの餌となる小魚を捕る場所があるというのも繁殖を可能とする要因の一つだと思うのである。
【写真】
  
■コアジサシの幼鳥を捕まえたオオタカ成鳥/両足で抱えて飛んでいった。
  
■ヒナまたは幼鳥に餌を運ぶコアジサシ成鳥(求愛用餌はもっと大きいので)
  
■轍の中にいたヒナに給餌するコアジサシの親/求愛の印に小魚を運んできたが,相手はお気に召さないようだった。確かにもう活きが悪く,傷物の魚ではあったのだが。それを見ていた別のコアジサシが寄ってきて魚を横取りしようとしていた。
  
■砂浜の真ん中の轍/ヒナの背中は砂の模様とそっくり/遠くに鳥の海荘が見える。手前にシロチドリが1羽。


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