「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

北海道の紫陽花(あじさい)

2006-06-14 05:47:06 | Weblog
知り合いの精神病医から聞いた話である。最近の認知症の中に自分の
高齢を忘れ、亭主がいぜん浮気をしているとの妄想から、夫に暴行を
働く患者がいるという。幸い、僕は色男でもないし、カネも力もない
から女房から殴られる心配はないが。

僕はこの話を聞いて、変な連想だが北海道の紫陽花を想いだした。
梅雨のない北海道(札幌)でも、若干本州より時期は遅いが紫陽花は
同じように咲く。そして季節の移りとともに花の色を変えてゆく。
咲き誇ったあとも花びらを散らしもせずにである。このことから
紫陽花の花言葉は”移り気”と不名誉な名を頂戴している。

どうも紫陽花は北海道には似つかわしくない。やはり雨に濡れた姿が
この花にはよい。短い夏が去り、早い秋がきて、時には冬の到来を
告げる"雪虫”が舞っても、紫陽花は、もう一つの花言葉"辛抱強い
愛情”のごとく花をつけている。

紫陽花の花のように、辛抱強ければよいが、認知症でその糸が切れ
たら本当に不幸である。いくつになっても、男と女の関係は難しい
ものである。