「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

戦争"負の遺産” 遺棄兵器

2006-06-27 06:12:38 | Weblog
また中国東北部(旧満州)松花江で旧日本軍の有毒化学兵器がみつかった
との情報を受け、専門家チームが派遣され調査中である。専門家でない
ので詳しいことはわからないが、この地域での各種遺棄兵器の数は70
万発ともいわれる。このうち有毒化学兵器があれば、国際条約に従って
2007年までに最終処理しなければならない。その労力も金額も大変なもの
である。

現代に生きる我々にとってはまさに戦争の"負の遺産”である。戦争の
大きな代償である。なぜ、こんな馬鹿なことをやったのかと、恨みたく
もなるが、敗戦、ソ連の無法な参戦など当時の状況をを考えればやむを
えなかった。これらの有毒兵器がソ連軍の手に渡っていたらと想像する
だけでもぞっとする。

中国の事情には詳しくないが、南方地域を旅すると、いまだに戦争の
ツメ跡に遭遇する。敗戦でこの地域でも僅かに残っていた兵器を処理
した。有毒兵器類はなかったと思うが、いまだに海中などにその残骸
をみつけることがる。陸上には塹壕、防空壕などもそのままになって
いる。従軍世代がいなくなると、証人もいなくなり、これらのツメ跡
が語り部がないままに将来、"牙”をむいてくることさえありうる。
出来ることなら今のうちに処理したほうがよいと思うのだが