「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

父の日 養老の滝

2006-06-18 06:41:24 | Weblog
「父の日」ってなんだろう。名前は聞いたことはあるが、わが家では
恥ずかしながら、その習慣がない。何故なのか調べてみた。この結果
判ったのは、毎年6月の第3日曜日を米国が「父の日」として国民の
祝日に制定した事からきている。昭和45年がその始まりである。
僕の父親は昭和43年に亡くなっている。だから、僕は父親にプレゼント
したこともないし、子供たちも僕に右へならえしたらしい。

わが国には孝子の鑑の例えとして「養老の滝」の話がある。奈良時代
美濃の国(岐阜県)の山奥に住んでいた父親と二人暮らしの木こりが
酒好きの父親に孝行しようと思い、まさかと思いながら黄金色した滝の水
を家に持ち帰ったら、それが本当の酒だったという。この話を聞いた
当時の天皇は感激して年号を「養老」と改めた。昔の修身の教科書にも
出ていた話である。

一方、米国の「父の日」制定の基になったのは南北戦争時代、父親が男手
一つ苦労しながら子供を育てた話。娘さんの一人が後年、父親に感謝の意を
表し、時の大統領にこの話をしたところ大統領もこれに感激、ついには国民の
祝日にまでなった。二つの話とも父子家庭で、権力者が登場してくる点など
よく似ている。