「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

高い代償 陸自のイラク派遣

2006-06-17 06:31:36 | Weblog
イラク派遣の陸上自衛隊の撤退が早ければ6月末にも開始される。なんとも
ご苦労さんの話であった。国連決議1483を理由にわが国がブッシュの尻馬に
のって(いいすぎかな)陸自の本隊をイラクに派遣したのは2年前の2月。
やっと今度の戦争の本質がわかったのだろう。同じアラブのサウジ外相が
指摘しているように結局は内戦だったのである。

自分のことを言って恐縮ですが、僕は長女が生まれた1956年11月(第二次
中東戦争)以来の中東情勢ウォッチャーである。イラクがハシミテ王国
だったころから知っている。僕以上にアラブに精通している日本人は
小池環境大臣(カイロ大學卒業)を始め沢山いる。彼らは最初からイラク
戦争を見抜いていたはずである。

陸自の自衛隊諸君のムサンナ県における人道復興支援は本当にご苦労様
でした。地元の人たちは大喜びだと思う。だが、小泉総理を始め今回の
イラク戦争介入を積極的に支持した政治家諸君、ぜひ今回の介入の代償の
大きさに気づいて貰いたい。それはアラブに対し日本がかっての彼らの
宗主国、西欧諸国と同じ国だったことを印象づけた事である。過去の歴史
の中で日本はアラブとは白紙で付き合える地域だった。それだけに残念だ。