「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

昼どき大手町界隈 今と昔

2006-11-07 05:56:40 | Weblog
何十年ぶりかで昨日、昼食時の大手町界隈を歩いた。昔働いていたビルは
取り壊され、そこにフットサルの広場が出来、秋空の下で深川から来た幼稚
園児が100人ほどマス・ゲームを楽しんでいた。この広場はふだんは10分
300円でサラリーマンがフットサルを”背広でも楽しめる”ように解放されてい
るそうだ。(フットサルは5人でやるサッカー)

僕の会社が有楽町から大手町に引越してきたのは昭和31年、半世紀も前
のことだ。当時大手町ビルも完成しておらず、周囲には進駐軍が使用してい
たモーター・プール(駐車場)跡の空き地がゴロゴロあって昼休みに僕らは野
球の真似事をして遊んだ。もちろん使用料など払わずにだ。


半世紀前もそうだったが、この界隈はサラリーマンの数に比べて昼食をとる
飲食店の数が少ないのだろう。半世紀前には大手町ビルには今のように飲
食店はなかった。松坂屋の「カトレヤ」や今もある「小岩井」スタンドほか10軒
ぐらい。産経会館にも蕎麦の「多々美」(現存)ほか数軒だった。それに今の
ように便利な弁当もなかった。サラリーマンは歩いて神田まで遠征した。


大手町ビルだけで今は何軒飲食店があるのだろう。どこの店も店内は一杯で
店頭には弁当が高く積まれていた。店によっては長い行列も出来ていた。ビ
ニールの袋をさげた男女がいそいそと職場へ帰る。昔に比べれば便利になった
が、食事だけはゆっくりと食べたい気がする。現代サリーマン哀史といったら
怒られるかもしれないがー。