「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

昨日は七五三 ご存知でしたか

2006-11-16 06:13:09 | Weblog
昨日は七五三のお祝いだったが、千歳飴の袋を提げた親子連を一人も
見なかった。夕刻、老妻に尋ねたが、彼女も出会わなかったという。最近
は11月15日前の休日に繰り上げて行う風習だそうだが、やはり出生率
の低下、つまり子供の数の減少が根本原因であろう。

”今や戦後ではない”ころ,第一次ベビー・ブームの子供が七五三を祝
った当時の神社は賑やかだった。出生率が4・32もあった。ところが
今やそれが1・37に急減している。テレビや新聞も昨日が七五三と知
っていても、子供のお祝姿が見られなければ、ニュースにならない。

明治神宮の社頭で陸軍大将や海軍大将の服を着て七五三を祝った当時
の新聞写真が、僕らの七五三の原風景としてある。”今に大きくなったな
ら、勲章つけて剣下げて”の時代である。当時の親は子供の成長と出世
を願って子供に大将の軍服を着せたのであろう。今の親たちは何を願って
いるのであろうかー。

七五三は旧暦二十八宿の鬼宿日で何事にも吉の日だそうである。しかし
何事にも多忙な当今、多少運勢は悪くても家族全員が祝える休日に七五
三を移行して国民的行事とした方がよいのではなかろうかー。今のように
ばらばらに祝っていれば、行事そのものも消滅してしまう。家族の絆を固め
あう数少ない行事である。