「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

お会式と地球温暖化

2006-11-13 06:07:06 | Weblog
きのう東京では木枯し一番が吹いた。いつのまにか路上に散っていた枯
葉が音を立てて舞っていた。つい先日まで暑い日が続いていたのに季節
は着実に冬に向かっていた。

夕刻、近所の日蓮宗のお寺のお会式を見に行った。日蓮宗のお会式は大
本山、池上本門寺は宗祖日蓮の命日にあたる10月12日に行われるが,
末寺はひと月遅れの慣習らしい。

駅前通りは一時交通ストップ。纏を先頭に善男善女が団扇(うちわ)太鼓
と鉦を鳴らし、その後を万灯が続く。灯りが夜空に映えて美しい。寺の境
内には樹齢数百年の銀杏の木が立っている。このまわりを纏をもった信徒
が踊る。

東京の城南育ちの僕にとってお会式はなじみのある行事だ。子供のとき玩
具の団扇太鼓を叩きながら”ここは池上本門寺、一貫三百どうでもよい”
と遊んだものだ。”一貫三百”とは江戸時代の人夫の日当のこと、本門寺
のお会式に参加できれば、日当なんてどうでもよいという意味だそうだが
子供のときには知るよしもない。

いつのまにか古老の年齢になってしまったが、むかしお会式のころはもっと
寒かった気がする。遠い記憶の中では大人たちはコートに襟巻き姿だった。
きのう東京は木枯し一番が吹き、気温は下がったがコートを着るほどではな
かった。やはり地球の温暖化は進んでいるのだろうかー。