「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

            ジャワの生姜(しょうが)茶                    

2012-01-11 07:17:21 | Weblog
すこし旧聞に属するが昨年11月、インドネシア旅行のお土産として生姜茶(Ginger Tea Instant)を買って帰ったら意外に好評なのに驚いた。日本では昨年秋ごろから生姜ブームである。わが家でとっている全国紙には連日、生姜粒の宣伝が全面広告で載っている。このブームにあやかったのだろうが、こんなに喜ばれるのなら、もっと買ってくれば良かった。

インドネシアのジャワ島では昔からジャムーという伝統の生薬が盛んである。ウコン、生姜、樹皮などを乾燥させて粉にしたもので万能薬だとされている。これを伝統の衣装を身に着けた女性が街中を売り歩いてくる。大都会になったジャカルタのビル街でも、今なお時々散見できるが、ジャワの片田舎のジャムー売りは、なかなか情緒があってよい。生姜茶は、その伝統を継いでいておいしい。今は簡単にスーパーで入手できる。

生姜粒の新聞広告に”節電の冬毎日元気”というフレーズがあった。生姜には身体を暖める効果がある。だから生姜粒飲めば節電になるという意味のようだ。いささか”風吹けば桶屋が儲かる”的だが、生姜に健康成分があるのは事実のようだ。子供だった頃、風邪をひくと、母親が生姜を刻んで、砂糖入りの白湯に入れて飲ませてくれたことを想い出す。伊勢神宮のお土産というと、神社の御幣の形をした生姜糖であった。これも少年時代の淡い想い出だ。

医者の間で、簡単な風邪、頭痛、腹痛には漢方薬を処方するのが流行していると聞いた。高齢者の中には薬づけによって”薬害”を起こす場合もある。だから”薬害”のない漢方薬を使用するらしい。生姜の流行もこれに似ている現象かもしれない。