「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        首都直下型地震の確率と防災対策のスピード化

2012-01-24 08:01:56 | Weblog
首都直下型M7級の大地震が4年内に70%の確率で起きるという試算が東大地震研究所の研究チームか出た。従来言われていた政府の地震調査研究推進本部の推算評価は”30年以内に70%”だから、かなり高い確率となった。末期高齢者の僕でも”4年以内”といえば、生きていて大地震に遭遇する確率は大きい。もう少し地震対策を真剣に考えなければならない。

いたずらに地震を恐れる必要はないが、政府はきちんとした防災対策をしているのであろうか。大地震に備えて文部科学省が緊急地震速報システムを利用して防災訓練モデルと教師向け指導カリキュラムを4月以降に作成するという。東日本大震災の際の大川小学校の悲劇を繰り返さないようにしようというのだろう。当然なことでだ。もっと早く実施してもらいたいものだ。

大地震に備えて文科省は2015年に向けて”できるだけ早い時期”に全国の公立学校校舎の耐震化を進めるというHPを見た。古いHPのデータかもしれないが、今すぐに首都圏に直下地震が起きたならば、1万1千人が死亡し、被災額は国家予算にも匹敵するという推算もある。にもかかわらず東京都内の公立学校の耐震構造化率は73・3%にすぎないという。しかも、その非耐震校舎は、都の都市整備局が総合危険度上位にランクしている下町に集中している。

僕のような素人がみても、たまに関東大震災で大被害が出た東京の下町に行くと耐震化されていない古い木造住宅が多いのに驚く。大地震が起きれば倒壊は間違いない。”できるだけ早い時期”だといわず、危険度の高い学校の校舎の耐震化ぐらいはすぐにも実施すべきである。でも、肝心のわが家は大丈夫なのだろうか。耐震チェックは、どこに頼めばやってもらえるのだろうか。基本的なことさえわかっていない。