「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

                  冬来たりなば春遠からじ

2012-01-13 08:30:00 | Weblog
東京は暮れから新年にかけて晴れた寒い日が続いている。空気がカラカラに乾燥しているためか風邪引きがめだつ。幸いわが家は皆元気だが、老いの身には寒さがひときこたえる。今朝も東京の最低温度は零度を記録した。が、季節の移りは正直だ。家の裏の高台にある寒梅の枝先の花がほころび始め、一輪が落下してきた。冬来たりなば春遠からじである。

          対岸の火視してよいのか北京の大気汚染

2012-01-13 07:35:38 | Weblog
北京の大気汚染度を示す数値が超危険度を越えたとの新聞報道があった。読売新聞の国際欄にあった記事だが、在北京米国大使館が観測した大気中の微粒子状態物質の数値が危険指標とされる301-534μ・gを越え534μ・gを記録したというものだ。これは日本の環境庁が決めている危険値年平均15μ・gの30倍をも超えているというが、これはそのまま放置しておいてもよい問題なのだろうか。

日本の大、気汚染は1970年代をピークに減少傾向にある。わが国で最初に光化学スモッグ被害が出たのは1970年5月、東京の環状7号線沿いの私立中高校の校庭で体育をしていた生徒たちが倒れて病院に運ばれた。当時、わが家もこの近くにあり、長男が小児喘息にかかり、医者から大気汚染が影響しているのではないかと診断された。あの頃の東京の空は、太陽がいつも隠れていて、どんよりと曇っていた。

あの時代から40年余、わが国では官民の努力で大気汚染は、はるかによくなった。ところが、北九州では2007年に光化学スモッグが発生し、市内の小中学校の運動会が中止された。以来、北九州では光化学スモッグの発生率が、他地域に比べて高く、これは中国大陸の大気汚染と関係あるのではないかという推測が出始めている。

専門家ではないが、中国には大気汚染を規制する法律が整備されておらず、汚染対策は手放し状態だという。北京では汚染の高い日には市民はマスクで自衛しているだけだという。事前に光化学スモッグ予報などの市民に対する警告もないらしい。九州は中国に近い地理的条件からか春先になると黄沙の被害がでる。素人考えだが、これだけひどい中国の大気汚染を、このまま、対岸の火として見てよいものなのだろうか。