関心が天下国家ならば、議員を辞職せよ

政治資金規正法違反に問われている小沢が郎元民主党代表が裁判で”私の関心事は天下国家だけだ”と言い張った。随分大時代的な発言である。裁判は昨日までの２日間の被告質問が終わり、４月末には判決が出る予定だそうだが、僕はこの裁判を通じて改めて小沢一郎という人間が発言通りならば、まったく浮世離れした自分勝手な男だと改めて印象づけられた。

問題の政治資金の４億円といえば大金である。国民の大半は一生かかっても手にできない。それを新聞紙に包んでぽいと秘書に渡しておきながらカネの出所がはっきりしない。常識的には考えられないことだ。鳩山元代表の母親からのカネといい、僕ら庶民には理解できない。だからこそ”政治とカネ”が国会で長々と問題にされている。小沢氏の疑惑は始まってからもう何年になろうか。検察審査会による強制起訴からでも１年になる。もし小沢氏の関心事が”天下国家”ならば、小沢氏は強制起訴された段階で議員を辞任すべきであった。

小沢氏の出身地岩手県をはじめ震災地の復興は遅々として進んでいない。すでに震災から１０か月経過したが、厚労省の発表だと震災地での生活保護申請世帯が昨年９月までに１０００世帯と急増している。原発事故による放射線量の影響で危険区域の住民は、はっきりした予定もなく故郷に帰ることができず、避難生活をしている。

小沢氏グループは民主党内で最大グループだそうだが、マスコミを通じて流れてくる情報は党執行部への”何でも反対”である。党籍をはく奪された小沢氏なのに、小沢氏の影響力があるというのもおかしなものだ。”政治とカネ”の問題でまた国会が空転するかと思うと国民はもううんざりを通り越して怒りである。小沢氏は機を見て潔く政治家から身を引くべきである。