「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        貞観(じょうかん)大地震と富士山の爆発

2012-01-17 07:14:09 | Weblog
テレビの番組で貞観の三陸大地震(869年)と富士山の噴火(861年)との相関関係を取り上げていた。素人の僕には地震と噴火との間に因果関係があるのかどうか解らないが、改めて調べてみると貞観時代(859-874年)の16年間は大変な時代であった。貞観は平安時代初期、清和天皇の御世だが、時代的に追っていくと3年には直方に隕石が落下、6年には富士山が噴火大爆発、青木が原に大溶岩が流れ出した。そして10年には播磨の国を中心に群発地震が発生、11年には三陸地方に大地震と大津波が襲っており、さらに16年には開聞岳が噴火爆発している。これだけ短期間に自然災害にあい、世の無常を感じられた清和天皇は30歳で譲位して仏門に入っている。

30万人という大犠牲者を出した2004年12月のスマトラ沖大地震(M9・1)は、まだ僕らの記憶に新しいが、この大地震から一昨年までの5年間にスマトラではM7・2以上の地震が7回も起きている。そして同時に05年には西スマトラのタラン火山が爆発、06年には西ジャワのタンクバンプラフが、またさらには中部ジャワのムラピ火山が大噴火して大きな被害が出ている。明治の三陸大津波(1896年)の時も、これに先立つ8年前の1890年に会津磐梯山が大爆発している。

鹿児島桜島の爆発噴火の回数がこのところ増え、すでに今年になってすでに100回を越えた。これは昭和30年観測開始以来最速だという。近くの宮崎県境の新燃岳も昨年2月噴火している。日本列島全体が火山の活動期に入ったのかもしれない。ここに住む僕らの宿命かもしれないが、昨年の大震災を教訓に想定外も想定に入れて自然災害に備える必要があるのかもしれない。