「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

断捨離で残った120年前出版の「露日辞典」

2016-12-04 05:31:14 | 2012・1・1
師走の声を聞いて普段、断捨離がちな老夫婦だが、人並みにガラクタの整理を思い立った。その手始めに屋根裏の書棚に眠ったままの古本から始めた。そこで、前から母校から届いていた「古本募金」のパンフを引っ張り出して中間業者に電話してみると、所定の手続きをとれば、宅配便が着払いで集配にきて、評価の上買い取り、一部を母校に寄付する仕組みになっている。

早速、二人して屋根上に上がり、断ボールに詰めると、なんと四箱に上った。が、パンフにある”ISBNマーク表記の書籍に限る”の項目が引っ掛かり、再度電話してみると、その通りで、洋書や百科事典、辞書ももダメだという。ところが、わが家の古本はISBN制度(1981年)以前の古いものが多い。

この際、思い切ってと、一度は段ボールに詰めた中には、120年前、明治29年(1895年)発行の「露日辞典」(写真)まであった。日露戦争前のものだ。辞書の正式名称は異なるのだが、難しくて浅学の僕には読めないし、表記できない。明治39年出版の徳富健次郎(蘆花)の「順禮紀行」(正)もあったが、この本は表紙がとれていた(写真)が、貴重なものかもしれない。

母校の「古本基金」に応じようと思った古本の中には ISBN以前だが、専門の書籍や高価な洋書も入っている。やはり手間ひまかけても自分で分別して、しかるべきところに寄贈する努力をしなければならない。これも”終活”なのだろう。