「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

TPP法案の承認と韓国大統領弾劾案可決

2016-12-10 06:17:57 | 2012・1・1
ここ数年、日本中を騒がせてきたTPP法案が昨日、参院本会議で可決承認された。安倍総理が成長戦略の柱と位置付けしてきた重要法案なのに、米国のトランプ次期大統領がTPP不参加を明言しており、何か拍子抜けだ。テレビの中継もなく新聞も大きく扱わない。僕も昨日は民放の韓国の朴菫恵大統領に対する弾劾裁判の中継放送を見てしまった。

わが国では、あまり聞きなれない「弾劾」(だんがい)を手元にあった古い「学習国語辞典」(昭和41年小学館 金田一京助編辞典)で調べてみたらみつからない。「用字用語辞典」(昭和46年東京堂 広田栄太郎編)によれば、”罪を責める””問責”とあり「劾」の字は当用漢字の補正案”とあった。それほどかように、わが国では弾劾はなじみがない。
 
韓国国会の投票の模様を見ていて、変なことが二つ気になった。一つは投票箱を管理する担当者が投票者と握手したり、時には立ち上がって頭を下げたりしていること。他の一つは、議員が投票紙を記入するカーテンを、いちいち女性の係員が開けたり、閉めたりしていることだ。僕の目には投票が中立なのか、また逆に議員に対する不信感があるようにも映った。

弾劾案の可決によって、朴槿恵大統領は所定の手続で解任される。わが国ではトップのこのような形での交代はない。この結果、年内に予定されていた日中韓首脳会談はお流れになった。昨年の今頃であったと思うが韓国との間で合意した慰安婦問題についての”不可逆的な”決着は大丈夫なのか。TPP問題、慰安婦問題、外交は相手のあることだが、慎重に当たって貰いたい。月末には日露首脳会談が控えている。