「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

裁量労働制では何故最低賃金なのか

2018-02-27 06:15:27 | 2012・1・1
裁量労働制という老人にはあまり聞きなれない問題をめぐって国会が紛糾している。「裁量」とはインターネットの辞書を総合すると”人の考えや判断で物事を処理すること”とあり、他人からとやかく言われぬことではない。だから、裁量労働制とは、素人なりに解釈すれば、自分の「裁量」に応じて時間に関係なく仕事をする制度だと思っていた。

でも必ずしもそうではないらしい。朝日新聞の電子版に25日の日曜日、新宿で裁量労働制反対のデモがあり、約1000人(主催者発表)が「最低賃金で働かせ放題」という横断幕を持って街を歩く写真が載っていた。主催者は「アキタス」(ラテン語のAequitasの正義)という若者のグループらしいが、何故か立憲民主党の長妻昭代表代行らの国会議員の姿もあった。

わが家で購読している新聞には、新宿のデモについて一行も報道はなく判らないが、何故裁量労働制では、最低賃金で働かせ放題なのか。昨日も長妻昭氏が衆院予算委で安倍総理に質問していたが、問題の本質から離れ、厚労省の”不適切データー”に移ってきた。長妻氏は、信憑性に欠くデーターの下では審議は出来ないとしているが、安倍総理は”働き方改革”を今国会の最大重要項目にしている。総理は”まず、データーの精査”からとしているが、国民にとってはいい迷惑である。

国会は平成30年度の予算案をめぐって最後の重要なヤマ場を迎えている。政治家は裁量労働者だから深夜労働も過勤料も無関係だが、もっと国民に理解できるような審議をしてもらいたいものだ。