「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

過去最大級台風襲来 用心深くなった日本人

2019-10-12 05:26:07 | 2012・1・1
過去最大級の台風19号が12日夕刻、静岡県に上陸する予報である。昨日から気象庁の予報官は61年前の「狩野川台風」(昭和33年9月)を引き合いに出し、住民に豪雨と大風の脅威を警告している。「狩野川台風」襲来の数日前、僕は職場(新聞社)の年に2回の休刊日で、伊豆へ旅行していただけに台風の記憶は鮮明だ。数日前、宿泊した旧修善寺温泉だけで460人が水に飲まれている。(全体の死者は1289人)

僕ら東京に住む昭和1ケタ住民にとっては、、台風というと戦後まもなく気象事業がGHQ(連合軍司令部)の管轄下にあり、台風名が女性名で呼ばれていた時代の台風が想い出される。なかでもキャサリーン台風(昭和22年9月)とキテイ台風(24年8月)が忘れられない。二つの台風とも雨台風で、キャサリン台風では河川の洪水、土石流など12077人、キテイでは東京湾の高潮だけで135人が死亡している。

人的被害だけでいうと、昭和34年の伊勢湾台風の4697人が最高で、この後平成に入ってからは4ケタの犠牲者は出ていない。それだけ、わが国の自然災害対策が進み、国民の台風に対する警戒意識が高まってきた。

今朝わが家では朝刊がいつもより1時間も早く午前5時前に配達されてきた。一面トップ記事は台風に備えての首都圏の交通網などの運休模様だった。昔気質の僕にはすこし”やりすぎ”の感がないでもないが、やはり人命に関するもの。「用心は勇気の大半なり」かも知れない。