「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

ある柔道家のインドネシア英雄墓地葬の写真

2020-02-17 06:57:20 | 2012・1・1
関西に住むインドネシア研究家のS氏から、戦後かの地に残留した海軍軍属、故牧野正一さんが国葬で古都ジョクジャカルタの英雄墓地に埋葬された半世紀前の写真が送られてきた。牧野さんは富山県のの出身で昭和18年海軍軍属(警部)としてフィリピン経由スラバヤに渡り勤務していたが、敗戦後すぐ再上陸してきたオランダ軍とインドネシア独立軍との戦闘に巻き込まれそのままインドネシアに残留した。

残留した牧野さんは現地の独立運動に参加、スラバヤで海軍士官学校の教官として講道館五段の腕前を生かし柔道を指導する一方、写真の撮影技術などを教えた。とくに柔道はインドネシアでは”柔道の父”といわれるほど有名で、1958年の東京で開かれたアジア大会にはインドネシア.チームの監督として参加している。

S氏は牧野さんとは面識はないが、昨年の暮、僕と共通の知人であり昨年亡くなられたテマング―の日本語塾「寺小屋」の経営者、元義勇軍のバンバン.プルノモさんの墓参に行かれ、日本関係の資料の整理をしていて、偶然牧野さんのアルバムを発見した。2002年、僕は「大東亜戦争とインドネシア」という本を出版、この中で、牧野さんを紹介している。その関係で送られてきたものだが、早速、日本のご遺族にお渡ししたいと思っているのだが連絡がつかないで困っている。