「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

コタコタ.インドネシア(3)ボゴール 王宮の鹿

2020-06-10 05:29:14 | 2012・1・1

ボゴールは僕にとって懐かしい町の一つだ。1966年3月11日事件(Super semr)の後、ボゴール宮殿に引き籠ったスカルノ初代大統領は僕ら報道陣をジャカルタから呼び寄せ、権力誇示の記者会見を開いた。会議が終わるまで、僕らは多数の鹿がたむろする芝生の上で待たされ、時にはナシゴレン(焼飯)をご馳走になった。

ボゴールは戦前オランダ時代から東洋一の植物園で知られ、隣接のボゴール宮殿の鹿は誰言うこともなく奈良から贈られてきたといわれている。戦前ボゴールについて書かれた日本の本の中にもそう書かれている。しかし、10年ほど前読んだガルーダ航空の機内誌によると、鹿はネパールからの渡来とあった。所用で奈良に出かけた際、関係者に聞いた話では、奈良からボゴールへ贈った公式記録はない。

ボゴール郊外には大東亜戦争中、日本軍がインドネシアの郷土義勇軍(PETA)幹部を訓練した場所が国軍記念博物館として残っている。スハルト第二代大統領も小団長としてここで訓練を受けた。ボゴールから西26キロ離れたリュリアンには戦争緒戦、オランダ軍との戦闘で96人の犠牲者を出した古戦場に廣安部隊の慰霊碑が建っている。