鎌倉観光の別の1つは鎌倉五山巡りの参詣である。五山とは中国南宋時代、臨済宗のしきたりで寺格に従って五つつの禅寺を制定した。これが奈良に渡り、鎌倉でも北条執権が建長寺を第一位、次いで円覚寺、寿福寺、浄智寺、浄妙寺の順位で五山を制定した。今、観光客は普通、JR横須賀線の北鎌倉駅で下車し建長寺と円覚寺を参詣するだけだが、筆者は半世紀ほど前、4日間泊りがけで建長寺で参禅した。僧侶と四六時中生活を共にし一緒に食事をし、作務をし、あとの時間は座禅を組んだ。貴重な体験だった。
鎌倉五山への参拝口はJR横須賀線北鎌倉駅が便利だ。駅は観光地にはふさわしくなく質素だ。駅史によると、昭和2年、建長寺参詣用にお寺の境内の敷地を削り一時的に駅舎とプラットホームが建造された.。それが便利なので今もそのまま使用されているのだという.。それが平成になって「古都にふさわしく素朴で静かだという理由から、関東名駅100選に選ばれた.。
五山の建長寺、建長寺,モミジは昔から有名だが、最近は五山の四季折々花をめでる観光が価値を高めている。紫陽花寺といえば明月院と長谷寺が有名だが、最近は花好きの観光客の中には特定の花の無名なお寺を探して歩く旅がブームだと聞いた。