9月30日まで緊急事態宣言が出ていた19都道府県を中心に発令解除後の感染情況を追跡しているが、ご同慶の至り全国的に急減している。最新の10月21日の新規感染者は全国で345人だが、うち大阪府が42人、神奈川県39人、東京都36人、兵庫県29人で、三分の一近くを占め、残りが他の道府県だ。確実に減少してきている。
この情勢を受けて東京都と大阪府が飲食店などに要請していた営業時間の短縮を解除する。禁酒中の要介護老人には、どうということはないが、コロナ禍で沈滞気味の社会にとっては明るいニュースだ。すでに、かっては東京の新規感染者のメッカともいわれた新宿区でさえ最近は発生者ゼロの日もある。呑み助に同情的な老生は時短の解除は遅きに失するとさえ思える。急減の理由はワクチン接種の普及で感染にストップがかかったからだろう。
ところが、ワクチン接種の先進国の英国でここへきてコロナが再拡大しているという。10月に入って1日の感染者数が4万人を超えている。その多くは12歳から15歳の若年層だという。英国はコロナワクチンの接種が世界では先行しており、成人の8割が2回接種済で、これと並行して政府は飲食店などの営業時短を大幅に実施、街中にもマスクを着けていない歩行者も多くなっていた。
わが国とは感染者の数も違うし、ワクチン接種情況も異なる。しかし、どこにスキがあるとは限らない。やはり、第6波の到来に備えて注意を怠るべきではない。