「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

人生百歳時代の老後の設計

2017-10-21 06:01:06 | 2012・1・1
昨日の新聞折り込み広告に新設の有料老人ホームの見学会の案内が入ってきた。”私たちが目指す高齢者ホームです”と太鼓判を押す豪華な施設みたいで、見たいと思ったが、その入居用例を見て諦めた。僕と同年齢(86歳)の入居費用が13,800,000円、毎月の費用が222,800円も必要とある。これでは高嶺の花である。

人生百歳時代が近くなってきている。かりに65歳で定年を迎えても、あと35年、年金を中心の第二の人生が待っている。僕の場合は60歳から厚生年金を受給し、幸い65歳まで仕事があった。そして86歳の今まで、なんとか路頭に迷わぬ生活を送ってきた。多分、健康状態が今のままで、終末期も在宅介護で人生を終えることができるなら最高だが。

大正生まれの91歳の先輩が、つい最近、お仲間と海外旅行を楽しんでこられた。空港の移動では車イスの世話になったそうだが、お元気である。僕も年齢にしては達者だが、今年僅か3日間の北海道へ空の旅で、とても海外旅行は無理とあきらめている。しかし、百歳時代が来ると、高齢者向けの海外旅行プランも出てくるかもしれない。

老人ホームも介護度の高い高齢者向けだけではなく、元気なお年寄りが長い余生をいかにして楽しむ時代が来るかもしれない。超高齢者時代の医療福祉があまりにも暗く描かれているので、せめて夢だけでも。人生百歳時代に備えて,若い頃から長い老後を考えて設計しなおす時代がきているのかもしれない。

"バカにしないでよ” 民進党の離合集散

2017-10-20 05:31:08 | 2012・1・1
政党の離合集散は世の常かもしれないが、今回の「民進党」の場合はひどすぎる。昔、山口百恵の「プレイ.バック2」に”バカにしないでよ”という歌詞があったが、そうも言いたくなる。前原誠司氏が党代表に選ばれたのは僅か50日前である。それが勝手に?希望の党との合流を決め、希望の党から”排除”された連中が立憲民主党をつくり、さらに、どちらにも日和見的な連中は無所属で出馬している。

無所属出馬の中にはは岡田克也元代表や江田憲司元代表ら党のおえら方20人もいるが、この方々が選挙の結果もまだ判らないのに、選挙後、立憲民主党との統合を視野に情報交換しているとの新聞報道があった。江田憲司氏は、自民党を皮切りに、みんなの党、結いの党、維新の党と渡り歩いてきた、離合集散を地で行く政治家だ。

それより、代表の前原誠司氏は選挙後、民進党をどうするつもりなのか。前原代表が合流を勧めた希望の党が敗北すれば、責任をとって代表を辞任するものと思うが(前原氏の当選も保証されている訳ではないが)誰が次の代表になるのか。党大会を開いて決めるのだろうが、その投票の権利は誰なのか。参院の民進党議員と地方の議員、サポーターだけなのか。立憲民主党は、民進党と国会での統一会派を組むそうだが、最終的には民進党に復帰を考えているのかもしれない。政策以前の、国民をバカにした迷惑千番な話だ。少なくとも前原氏は責任とって政治から手を引くべきである。

停電続き70年前の長雨のころ

2017-10-19 06:29:11 | 2012・1・1
東京は昨日、6日ぶりに晴れ間をみたが、今日(19日)はまた雨である。昔から”秋の長雨”という言葉は聞いたことがあったが、あまり実感はなかった。やはり、加齢による身体の衰えからなのだろう。足の悪い僕はこの長雨の晴れ間を見て、杖をつき、選挙の期日前投票を済ませ、老妻はさらに、そのうえ内科と整形の病院を”はしご”通院してきた。

昔はどうだったのか。亡父の70年前(昭和22年)の日記帳を読み直してみたら、やはり神嘗祭(17日)前後は毎日、雨が降り続いていた。僕はこの日記の記述から、忘れかけていた神嘗祭(戦後も休日だった)の日に奥多摩へ行き、大雨にあい遭難しかけたことをを想い出した。父の日記には僕が夜8時過ぎ、ずぶぬれになって帰宅、”風邪気味だという。困ったものだ”と書いてあった。。

戦後2年経過したが、昭和22年はまだ暗い時代であった。父の日記には丹念にも停電のあった日を赤字で「停電」と書いているが、連日夜7時頃から9時過ぎまで停電で、一家はロウソクの暗い灯りの下で内職をしていた。父は当時、63歳であったが、今と違って年金はなく、老後に備えて建てた家作も物価統制令で家賃の値上げが出来ず、一家は町工場からの下請けで手動のプレス機を動かして僅かな収入を得ていた。ロウソクの灯りの下でのガチャンというプレス機の音がまだ耳に残っている。

選挙も終盤に入ったが、家に閉じこもりがちな老人の耳には熱戦が聞こえてこない。アベノミクスで果たして景気がよくなったのか。と、いってもその実感がないのではないか。与野党間の論戦の一つになっているが、70年前に比べれば”月にスッポン”恵まれた時代である。あのころは夜なべに袋貼りをしていた家庭が多かった。

天皇陛下の靖国神社ご親拝復活を

2017-10-18 05:13:04 | 2012・1・1

靖国神社の秋の例大祭が始り、安倍首相が「内閣総理大臣」名義で真榊(まさかき)を奉納されたが、自身の参拝はなかった。安倍総理は第一次内閣のあと、自身の靖国参拝を公約していたが、2013年12月、一度、公約を果たし、参拝したが、以後参拝はなく、この4年間、真榊奉納で済まされている。

戦前、靖国神社の例大祭は春は4月30日、秋は10月23日と決まっており、この日には天皇陛下のご親拝があり、学校は休日で神社境内には沢山の露店が出て参拝客で賑わった。(写真)は昭和7年6月号の「写真週報」に掲載されたもので、昭和天皇のご親拝の模様と荒木貞夫陸軍大臣の九段坂での戦没者遺族見舞いの写真である。この年の大祭には満州事変と上海事件で亡くなった600柱の英霊が合祀されている。

靖国神社の例祭というと、僕ら昭和一ケタ世代にとっては天皇陛下のご親拝が想い浮かばれる。事実、戦後になってからでも昭和天皇は7回も参拝されているが、昭和50年(1975年)を最後にご親拝していない。今上天皇になってからは一度もない。理由は靖国神社がいわゆるA級戦犯を合祀した問題だとされている。

靖国神社側は、A級戦犯合祀を求めている。僕も反対ではないが、”天皇陛下万歳と笑って死んだ戦友”(露営の歌)を歌った僕ら世代にとって、これだけの理由で天皇陛下のご親拝が半世紀近くないのは、英霊に申し訳ない。今上陛下の退位が来年中にも行われるようだが、退位を機会に是非、靖国神社のご親拝を復活して頂きたい。戦争体験世代の願いである。

新聞週間の標語は「フェイクは”見分ける”ではなく”書くな”」ではないか!?

2017-10-17 05:39:39 | 2012・1・1
10月15日から1週間、恒例の新聞週間が行われているが、今年は選挙期間中のこともあってかいまひとつ盛り上がりがない。今年新聞協会が選んだ標語は「見分けるフェイク 知るファクトは」だが、ヘソ曲りの僕には、フェイクを”見分ける”という表現は少しおかしい気がする。フェイク(fake)は、英語で”にせ”とか”インチキ”といった意味で、トランプ米大統領がツィートで頻用して以来、日本でも馴染のカタカナ英語になったが、僕に言わせれば、フェイクは読者が”見分ける“ものではなく、書く新聞側の責任である。

購読している産經新聞の”国難を問う衆院選”という連載特集記事の中で、論説委員氏が署名入りで、先の衆院選挙前に日本記者クラブが主催した記者会見での安倍総理に対する朝日、毎日両新聞記者の質問姿勢を実名をあげて”不都合な真実に蓋(ふた)”(記事の見出し)と厳しく批判していた。僕もテレビで、この記者会見を見ていたが、確かに一方の側には偏していたが、産経が”戦後メディアの汚点”というほどには感じなかった。

新聞がマスコミの王座から転落して久しい。最近も各社の読者離れが止らないらしい。そのため、新聞が色々と紙面に工夫と対応策を講じているのは理解できる。しかし、この産經記事のように、他社の記事や報道姿勢に対して、正面きってイチャモンをつけることはなかった。読者は新聞社間の論点の違いを求めているのではない。ファクト(真実)を知りたいのである。読者にフェイクを見分けよという前にフェイクを書かないよう自制すべきである。

瀋陽博物館の旧満鉄の蒸気機関車

2017-10-16 05:30:08 | 2012・1・1
戦前、中国大陸を走っていた満鉄(南満州鉄道)の特急「あじあ」を牽引していたパシナ型蒸気機関車2両が瀋陽市の博物館に保存されており、その写真が産経新聞(10月14日付首都圏版1面)に掲載されていた。”帝都をあとに颯爽と東海道は特急の流線一路 富士、桜、燕”で始まる新鉄道唱歌を歌った僕らの世代には懐かしい。

1964年(昭和39年)10月、東海道新幹線が開業するまで東京ー大阪間はなんと8時間20分もかかっていたのだ。一部しか電化されず、C-51のSL(蒸気機関車)が特急列車を牽引して走っていた。満鉄の流線型「あじあ」のパシナ機関車は、当時の子供たち憧れの的だった。

SLによる最後の旅客列車が現役を終えたのは昭和50年、すでに半世紀近く立っているが、今でも鉄道ファンには根強い人気があるようだが、残念ながら瀋陽博物館のパシナ型SLは一般には公開されていないようだ。産経新聞によると、理由は”日本帝国主義の中国侵略の象徴”だからだそうである。南京虐殺博物館が無料で一般公開されているのと好対照だ。

SLといえば、戦争中、日本軍が建設した泰緬鉄道を走っていたC56が靖国神社境内の遊就館に展示されている。映画「戦場にかける橋」で、日本兵の捕虜に対する残虐行為だけが強調されているが、鉄道連隊が短期間に難工事を完成した路線を走っていた記念のSLである。

平和の時代の鉄道ファンにとっては戦争は関係ない。その時代の歴史の証人として、瀋陽博物館の「あじあ」牽引したパシナ型SLも一般公開すれば、日本からも大勢訪れると思うのだが。

期日前投票増と望む選挙公報の早期配布

2017-10-15 05:29:31 | 2012・1・1
ターミナル駅のデパートに選挙の期日前投票場が設けられ利用者に喜ばれている、というテレビの画面をみた。ここ数年、僕も近所の地域センターの会場で事前投票を済ませているので、昨日、老人会の集まりで、地域センターから帰宅した老妻に、投票場の模様を聞いたところ、やっていなかったという。そういえば、わが家にはまだ、二人の投票用紙も届いていない。何か不届きがあったのではと心配していら、夕方遅くになって届き、わが地域の会場は今日(15日)からとわかり安心した。

調べてみたら、事前投票制度は2003年から始まっているが、定着してきたようだ。2012年の衆院選挙では全体の20.44%だったのが、14年の参院選挙では24.5%に増え、有権者4人に一人は事前投票である。おそらく、今回はもっと増加するのではないだろうか。僕の場合は期日前投票場が、家から近くにあり、本投票の日が雨でも、事前に晴天の日を選んで投票できるからだ。

期日前投票で困るのは、家に選挙公報が届かないことだ。公職選挙法によれば、選挙公報は投票日二日前にポスティングされることになっているが、これは期日前投票が実施される前の事だ。4人に1人が事前に選挙を済ませる時代である。もっと早目に配布出来ないだろうか。大方の人は選挙広報をみないでも投票先は決まっていると思うが、やはり選挙公報は公的な候補者を選ぶ唯一の手段である。公職選挙法の早期改正を望みたい。

駅前広場でお祈りしていたイスラム教徒

2017-10-14 04:56:56 | 2012・1・1
郵便を出しに昨日、ポストのある駅前広場へ出かけたら、隅の一角のベンチに腰かけて中年すぎのイスラム教徒の男性がお祈りしていた。民族衣装を身につけ、メッカ巡礼を示す白いハジ帽をかぶって一心不乱、僕の存在など一向に気にしていない様子である。最近、東京でもイスラム教徒が増えてきているとは聞いているが、白昼、街中でお祈り姿を見かけたのは初めてである。

法務省から昨年末現在の在留外国人の数が発表になったが、238万人と過去最高である。名古屋市の人口(229万人)を超す外国人が日本に在留していると知り改めて驚いた。国別の内訳をみると、中国人69万人、韓国人45万人、フィリピン人25万人で、この上位3国だけで半分以上を占めているが、一方、ベトナム、ネパールのほか、バングラディシュ、パキスタンといった、これまで数の少なかった国からの滞在もめだつ。

こういった新規アジア諸国からの人々の来日に伴い、イスラム教徒も増加、推定では15万人が在留しているという。たまたまYAHOOニュースのネットで「モスクに生きるイスラム教徒」を見たが、最近の在日イスラム教徒の日本での生活がモスクを通じて写真で紹介されていて興味深かった。

モスクといえば、戦前、日本国内には代々木(東京)、神戸、名古屋の3か所しかなかったが、今は全国で100か所近くあるらしい。このほか、最近はJR東京駅構内や大型量販店などにも、日常的にイスラム教徒が祈りを捧げる便宜をはかって祈祷室も設けられている。30年ほど前、イランから大挙して不法入国者が来日、代々木公園にたむろしていた時代が想起され,時代の推移を感じる。

共産党と立憲民主党との共同歩調

2017-10-13 05:59:53 | 2012・1・1

昨日、散歩の途中、駅前の目黒通りの交差点を渡ろうとしたら、共産党の選挙カーが停まっていた。わが選挙区からは、たしか共産党からの立候補者はないと思っていたのだが、マイクからは立憲民主党候補者の名前が連呼され、最後に比例代表制は”共産党に”で結んでいた。よく見れば幟には”比例代表は共産党”と書いてあった(写真)

わが小選挙区は東京の目黒区主体の東京7区で、自民党からは元防衛副大臣氏、希望の党からは、結党直前に自民党を飛び出してマスコミの話題になった元内閣副大臣氏、それに立憲民主党からは、野田総理の首相補佐官だった元職氏、三人が立候補、三つ巴戦を展開している。

選挙戦はまだ序盤だが、早くもマスコミ予想を活字にし始めた。”自公300議席うかがう”(産経新聞)”与党300議席超うかがう情勢2(読売新聞)と自公与党優勢を伝え、逆に希望の党は、民進党前職を多く擁立したのが裏目に出たのか伸び悩んでいるようだ。そして、小池代表から排除された立憲民主党諸氏が”判官びいき”もあって勢いがあるみたいだ。

わが選挙区をマスコミなみに予測させて貰えば自民党と改憲民主党の一騎打ちの様相だ。希望の党は他地区からの落下傘候補で、まったく無名で組織もない。自民党からの脱党者という話題ぐらいである。これに対して、立憲民主党は、共産党からの全面支援がある。

選挙まであと10日余、閉じ籠り老人だが」”もりかけ”騒動があっても、やはり政治の安定が第一である。多分、大方の有権者も同じ気持ちではないだろうか。火炎ビンを知る古い共産党嫌い世代は、共産党が後押ししているだけで、その党には一票投じたくない。

遺族年金払いすぎと高齢者の生活保護

2017-10-12 06:26:24 | 2012・1・1
会計検査院の調査で日本年金機構が受給資格が喪失した約1千人に約18億円を支払っていた。このうち約8億円はすでに5年の消滅時効がすぎていた。この調査はサンプル摘出の調査のようで、氷山の一角にすぎないという指摘もある。”消えた年金”の反省のもとに発足した機構だが、まだ依然としてこんな初歩的な過ちをしているのであろうか。過払いだからよいが、逆なケースは大丈夫なのであろうか。

わが家に先日、日本年金機構から老夫婦二人宛てにそれぞれの振込通知書が届いた。僕ら世代は、若い世代から”貰い過ぎだ”と批判を浴びているが、改めて老妻の国民年金.老齢基礎年金を見ると、2か月で10万円ない。このうちから介護保険料と後期高齢者医療保険料計1万6千円が天引きされている。僕の厚生年金がなければ、とても生活できない。

厚労省の発表によると、ここ数年65歳以上の高齢者世代の生活保護費受給世代が増加、全体の52%を越えている。それも女性の単身者に多く、男性の22.9%に対し、女性は28.1%である。その一因は、国民年金の低額と遺族年金の低さだとの指摘がある。遺族年金は、それぞれ個人によって違うが、生前の4分の3程度らしい、老妻はまだ僕の死後の遺族年金の額をはっきり計算していないが、杜撰な年金機構の業務を知ると、生前から、はっきりその額を把握し老後に備えなければならない。“揺り籠から墓場”まで、難しい時代である。