「ライ麦畑でつかまえて」。
言わずと知れたサリンジャーの代表作だ。
私も大学時代、まわりに触発されて読んだ。
いまいちピンとこなかったが、わかったようなふりをして、友人の読後感に相槌を打っていた。
還暦を過ぎて読み返しても、雰囲気としては理解できるが、文学かどうかは怪しいものだ。
出版当初は、若者の心情のカオスを、当時の若者言葉を散りばめた、口語体の独白調で書き殴り、既存の文学界に衝撃を与えたようだ。
正確に言えば文学界ではなく、文章エンタメ界かもしれない。
文学界の文豪も批評家も、サリンジャーの言語を理解していたかどうか怪しいものだ。
意味のないものにあえて意味を見出すようなものだから。
冗長に書き殴られた物語の最後は、精神病患者の独り言だったという、トンデモな肩すかしだ。
まるで三流小説の夢オチと同じじゃないか。
夢ならなんでもできるし、なんでも書ける。
辻褄やストーリー、リアリティや思想なんてどうでもいい。
不条理というぼんやりとした通奏低音さえ流していたら、読者が勝手に想像して、その評価は伝染病のように広がっていった。
「サリンジャーって可愛い~、サリンジャーってヤバくね?」
そんな裸の王様状態だから、異を唱えるのはなかなか難しい。
それをうまく利用したのが村上春樹だ。
あのわけのわからない文章は、サリンジャーの焼き直しだ。
頭のいいふりしている皆さんだったら、行間から勝手に想像できるよね、と言っているようだ。
スウェーデン・アカデミーは今のところ騙されていないようだ。
言わずと知れたサリンジャーの代表作だ。
私も大学時代、まわりに触発されて読んだ。
いまいちピンとこなかったが、わかったようなふりをして、友人の読後感に相槌を打っていた。
還暦を過ぎて読み返しても、雰囲気としては理解できるが、文学かどうかは怪しいものだ。
出版当初は、若者の心情のカオスを、当時の若者言葉を散りばめた、口語体の独白調で書き殴り、既存の文学界に衝撃を与えたようだ。
正確に言えば文学界ではなく、文章エンタメ界かもしれない。
文学界の文豪も批評家も、サリンジャーの言語を理解していたかどうか怪しいものだ。
意味のないものにあえて意味を見出すようなものだから。
冗長に書き殴られた物語の最後は、精神病患者の独り言だったという、トンデモな肩すかしだ。
まるで三流小説の夢オチと同じじゃないか。
夢ならなんでもできるし、なんでも書ける。
辻褄やストーリー、リアリティや思想なんてどうでもいい。
不条理というぼんやりとした通奏低音さえ流していたら、読者が勝手に想像して、その評価は伝染病のように広がっていった。
「サリンジャーって可愛い~、サリンジャーってヤバくね?」
そんな裸の王様状態だから、異を唱えるのはなかなか難しい。
それをうまく利用したのが村上春樹だ。
あのわけのわからない文章は、サリンジャーの焼き直しだ。
頭のいいふりしている皆さんだったら、行間から勝手に想像できるよね、と言っているようだ。
スウェーデン・アカデミーは今のところ騙されていないようだ。