筆記具は不要になる？

　パソコンが普及して以来、字を書く機会が激減したのは周知のとおり。
　今や勉強で字を書くのは、読み書きを覚える義務教育までか。
　
　仕事の企画やプレゼン、論文もほとんどパソコン入力だ。
　天下の小説家でさえパソコン執筆だ。

　手紙はEメールやLINEで事足りる。
　年賀状や暑中見舞いは、あけおめ、しょおみのスタンプだ。

　去る者は日々に疎しではないが、特に漢字は書かないと忘れてしまうものだ。
　その兆候は、私にも少なからず出ているので、若い世代だと尚更だろう。

　字を書かなくなると、おのずと筆記具も不要になってくる。
　文房具の筆頭の筆記具が、その危機に晒されているのだ。

　筆記具にもいろいろある。
　歴史的には、筆が長きにわたりキングオブ筆記具だったが、今や筆は書道の分野でしか使われない。
　それ以外では、一部のこだわり者が年賀状を書くくらいだ。
　
　万年筆も一時はトップの座を占め、大学の入学祝の定番で、私もパーカーの万年筆をもらった。
　しかし、その座はボールペンに取って代わられて久しい。

　余談だが、パイロットやセーラー、プラチナなどの万年筆メーカーは、現在どうしているのだろう。
　世界的には、ペリカンやパーカー、モンブランなどもそうだ。

　鉛筆は小中学校までは必須筆記具として、一応今も使われ続けている。
　その昔は、鉛筆やボールペンは学習や仕事の必需品だった。
　それらがないと勉強はできないし、仕事にもならなかった。　

　しかし、将来、鉛筆やボールペンも、筆や万年筆のように、過去の遺物になるかもしれない。
　
　

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