★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

お辞儀印鑑とブラインド・フェイス

2023年07月24日 08時56分31秒 | 徒然(つれづれ)
 ネットで印鑑に関する、面白い記事を見つけた。
 会社の企画書や稟議書などの印鑑欄は、偉い順に左から右へと並んでいる。
 専務、部長、課長、係長、平社員という具合だ。

 部長以下は印鑑を押す際に、まっすぐに押さず左に少しずつ傾けて押すのがマナーらしい。
 要は上司に対して、いかにもお辞儀をしているような押し方だ。

 また、部長以上は大きめの印鑑で、課長以下はシャチハタの認印だ。
 私が勤めていた会社では、大きさはともかく、傾けの風潮はなかった。

 記事はそのマナーに異を唱えるものだった。
 本当にそんなアホみたいな会社があるのだろうか。
 社員は長年の習慣だから、あるいは同調圧力に盲従しているのだろうか。

 盲従とは、何も考えずに従うこと、信じる、信頼することだ。
 その盲従という言葉から、盲目的信頼という言葉を思い出した。
 英語ではブラインドフェイス(Blind Faith)だ。

 その昔そんなバンドがあった。
 かのエリック・クラプトンとジンジャー・ベイカーが、クリーム解散後に結成したスーパーグループだ。
 バンドは前評判にもかかわらず、デビューアルバムのみで自然消滅した。

 当時、中学3年でクラプトンにハマっていた私は、少ない小遣いをやり繰りしてデビューアルバムを買った。
 しかし、その内容は拍子抜けもいいところだった。
 クリームのクラプトンのイメージで買ったのだが、そこにクラプトン色はほとんどなかった。

 完成度は高かったかもしれないが、クリームのハードでヘビーな躍動感や、キャッチーなフレーズは受け継がれていなかった。
 もうひとりのロックの天才、スティーヴ・ウィンウッドが主導権を握っていた感があった。

 クラプトンはどう見ても、一歩下がって控えめなギタープレイに終始していた。
 バンド名のような、クラプトンに対する盲目的信頼が、見事に裏切られたのだ。


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