木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

寄せ蟻

2009-11-25 22:02:35 | 木工
寄せ蟻(送り蟻)の加工。


蟻溝を10等分し、一つおきに蟻の底の幅まで、鑿で蟻を落とします。


蟻桟の方も同様に10等分し、一つおきに蟻を落とします。
蟻溝の広げた箇所に合わせて蟻桟を嵌め、蟻桟の木口を叩いて寄せていきます。
比布倉鉋で蟻桟の蟻を少しずつ削って、奧まで入るよう微調整していきます。

この時、すべての蟻がしっかりかみ合わなければ意味がありません。
蟻溝の肩を鉛筆で黒く塗り、均一にかみ合うよう、かみ合い具合を見ながら慎重に調整していきます。


一方が完了。


こちらもしっかり収まりました。
毎回同じ作業の繰り返しですが、ここまで来るとひと山越えたという感じがします。

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4 コメント

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木組み (fagus06)
2009-11-26 08:19:11
こういう細かい木組みを見ると、日本伝統の木工技術の素晴らしさを実感します。
ヨーロッパとか中国などの木工には、こうした技術はあるのでしょうか。
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よろしく (パトロール隊員)
2009-11-26 13:19:54
作業工程をつぶさに見せていただけると、本当にわくわくします。
すでに使い心地を感じるようです。
引き続きよろしくお願いします。
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Re:木組み (ichi)
2009-11-26 20:08:44
ヨーロッパや中国、朝鮮などの木工にもいろんな木組み(仕口)が使われています。あまり詳しいことは知りませんが、共通するものもそれぞれ独自の伝統的なものもあるようです。ちなみに李朝家具にも日本のものに似た複雑な仕口が使われていますが、よく見ると微妙な違いがあり、なかなかおもしろいです。
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Re:よろしく (ichi)
2009-11-26 20:10:29
ありがとうございます。木地が完成しました。明日から拭漆の工程に入ります。もうしばらくお待ちください。
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